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サンディエゴ(San Diego)→ティファナ(Tijuana)
2005.04.04 |
アメリカ合衆国→メキシコ |
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この旅初めての国境越えを行った。サンディエゴからティファナへの移動は、国境を越える。事前に国境を越えた先輩旅行者の方々のサイトを参考にして、準備を進めた。
アメリカからメキシコのティファナへは、ビザなしでも入れ、72時間以内ならばそのまま滞在もできる。国境を越えただけで、タバコや酒や薬などが安く買えることもあって、多くの観光客が訪れているとガイドブックに書いてある。
簡単に入れてしまう故に、アメリカ側に戻らない人は、人の流れに流されずに、自分のやるべきことをやっていかないと、後々問題になる可能性があるらしい。 後々問題にならないためにすべきことは2つだ。
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アメリカ出国時に、アメリカ滞在許可証(I-94W)をアメリカ側のイミグレーションに返却すること。 |
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メキシコ入国時に、ツーリストカードをイミグレーションに提出して20米ドルを払ってツーリストカードにスタンプを押してもらうこと。 |
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上:メキシコ領事館の外観
下:リトルイタリーの街並み |
ツーリストカードは、アメリカにあるメキシコ領事館で入手できる。インターネットでサンディエゴのメキシコ領事館の場所を調べるとリトルイタリーにあることがわかった。3月29日の朝9時47分に領事館に到着。周りは明るいピッツェリアやカフェの並ぶ通り沿いだった。
入口には既に数人の人々がおり、鉄格子上の扉が開いては中から係りの人が顔をのぞかせて、用件を簡単に聞いては中に通している。係りの人は私たちの顔を見るなり「ツーリストカード?」と質問し、こちらが答える間もなく、ドアを開いて中に招き入れた。2階に上がって右手に目的のカウンターがあった。
カウンター内の女性にパスポートの提示を要求され、滞在期間を聞かれて「3ヶ月」と答えると、彼女はツーリストカードの滞在許可日数のところに「90」と書き込んだ。次に、滞在する地域を質問されたので「いろいろと移動しますが、とりあえずラパスです」と答えると、滞在地の欄に「ラパス」と書かれた。後で自分で書き込みをすべき箇所にぐりぐりとマルをしてくれて(氏名、住所、職業)、パンパンとハンコを押してツーリストカードを発行してくれた。「これだけですか?」と聞くと「これだけです」と言われた。あまりに簡単で、拍子抜けするほどだった。所要時間5分とかからなかった。
そして4月4日、ティファナに向けて出発。いつものように、思いスーツケースをゴロゴロとひきずって駅に向かうこと10分弱。今回は短い、しかも全行程ゆるやかな下り坂だ。これで、筋肉痛も僅かで済む!
路面を走るトローリーの駅に到着。ここから約40分強で、国境の街サンイシドロに着くはず。トローリーが着くまでに、ステップが3段あるトローリーにどうやってスーツケースを持ち上げるか、フォーメーションを組んで、2人でホームで練習したりしていた。
ああ、トローリーが来た来た、と喜んで乗り込むも、すぐに「このトローリーは、サンイシドロには行きません。国境の街、サンイシドロに行く方は、○○より前で乗り換えてください」という車内放送が流れた。そういえば、私たちが乗る駅は2種類のトローリーが停車するのだった。2種類といっても、車体も全く同じなので、行き先を確認しなければいけなかったのに、フォーメーション組んで荷物を上げる練習なんかしてたもんだから、すっかり舞い上がって、乗ってしまったのだ。大きな荷物を抱えた私たちが、サンイシドロに行くだろうと推測し、誤りを車内放送で伝えてくれたのだろうと、車掌さんに感謝して、乗り換える。
さて乗り間違いなどもあったので、55分後にサンイシドロに到着。到着の記念撮影なんかしていたら、一緒に降りた人たちの姿は、すでに見えなくなっていた。
さて、アメリカのイミグレーションってどこなんだろう。とキョロキョロしていると、トローリーが到着したホームの右前方の建物から、人がぞろぞろとこちらに向かってくる。
ということは、ここからアメリカに入国しているんだろう。「ここから入ってはいけません」という扉を押して中に入ると、荷物検査台があり、その奥に税関窓口が横一列に並び、人々の行列が見えた。荷物検査台の右奥のカウンターに、制服を着たおっさんたちが座っていた。
アメリカ滞在許可証を返却したいというと、ラテン系の顔立ちのおっさんが「じゃぁ、ここで貰っておこうか」といって、私のパスポートにホッチキス止めしてある水色のI-94Wを取った。アメリカに入国したというスタンプも押されず、ここで出国したというスタンプも押されない。アメリカに入国した時は、確かに顔写真を撮られて、指紋も押捺したので、入ったことになっちゃってるはず。このおっさんが、私の出国を入力してくれないと、私は不法滞在していることになってしまう。が、目の前に入力するマシンもなく、そのおっさんを信じるしかなかった。「もう一人いるので呼んでくるから」と、その場を立ち去った。
外で荷物番をしてくれていた夫を連れて、再度同じカウンターを訪ねると、先ほどのおっさんはもういない。別のけだるそうな白人のおっさんが相手をしてくれた。さっき、すぐ近くで私たちの会話が聞こえただろうに、「何の用?」と聞いてくる。ああ、もう、面倒くさいなぁと思いながら、もう一回説明した。同じように、夫のカードもパスポートからはずされた。2人とも、うすーく不安を覚えつつ、建物を出た。
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左:頭の上の部分の白い看板に「TO MEXICO」と書いてある。
上:その先は長いジグザグのスロープ |
さて、この建物の左手を進むと、右手に「To Mexico」という表示が見えるので、とにかく通路沿いにどんどん進む。やがて、通路は、屋根のかかっていない橋になり、眼下に車が走っているのが見える。車で国境越えする時は、ここがボーダーになるようだ。
そして、こんどはジグザグのスロープを降りて行く。スロープの上からメキシコ側を見ると、高い塀が見渡す限り左右に伸びている。まさにこれが国境なのだ。壁の間際までビルや家が建っていて、人がいない殺伐とした中間地域という国境のイメージが覆された。スロープが終わって、外をしばらく人の波に従ってあるくと、下の写真にあるような回転扉になる。これを超えると、いよいよアメリカとおさらばだ。
回転扉のすぐ右手に、メキシコのイミグレーションがある。本来ならばこの建物の左の銀行でUS$20を支払うはずなのに、イミグレーションを過ぎた左右はずっと先まで工事中だ。イミグレーションの係員に「ツーリストカードに入国の印のスタンプを押してもらいたい」話しかけた。すると、係員の男性は、私たちに今後の旅程を聞いてきた。2日後に、ティファナから飛行機でメキシコ国内の別の都市に行く、と告げると、ツーリストカードの処理は飛行場で行ってくれと言われた。
更に進むと、左手にツーリストインフォメーションが見えた。小さな建物の中には、若いメキシコ人女性が一人だけいる。今夜の宿を予約したいというと、ゆっくりとした感じで「いろいろとパンフレットがあるので、電話してちょーだい」と言う。
いやいや、ツーリストインフォメーションなんだから、どっか紹介してよぉというと、別に嫌がることもなく、一軒のホテルに電話して、私に受話器を渡してくれた。価格を聞くと一泊59ドル。うーん、考えていたよりちょっと高い。そこで、地球の歩き方にあるホテルの電話番号を言って、またかけてもらった。
話している途中で、ツーリストインフォの彼女が気をきかせて、電話機を私の方に近づけてくれた途端に電話が切れた。近づけすぎて、電話のPINジャックがはずれちゃったのだ。あらあら、ごめんなさいと言いながら、彼女はまた電話をかけてくれた。こうして、無事に今夜の宿も予約することができた。メキシコで会う初めてのメキシコ人。ゆっくりしているけど、感じのいい女性だった。
さて、更に左右が工事中の道を進むと、いよいよ最後の回転扉が2ヵ所見えてくる。左手の回転扉を超えるとタクシー乗り場。右手は徒歩でティファナのダウンタウンにいく場合の回転扉だ。
私たちは、タクシーでホテルに行くことにした。回転扉を超えたとたんに、首から証明書のようなものを下げた男たち。そして、その後ろに黄色のタクシーがたくさん並んでいる。
黄色のタクシーは街と空港を往復する専門のタクシーなので、親方みたな人にダウンタウンに行きたいと告げると、親方は若い衆に「お客だ。」と告げた(まぁ、スペイン語なので、そこんとこは想像ですが)。
もはや死語ですが、敢えてそんな感じなので表現すると「色男風」の若い衆が、やおら荷物を持っていこうとする。先ほどのツーリストインフォメーションのお姉さんが「タクシーに乗る前には、値段を交渉するのが普通です」と言っていたので、「ちょっとまったー」と言って値段を聞いた。ガイドブックにある通りにUS$5.00なので、良しとして車に乗り込んだ。
色男風は音楽のボリュームを少し絞る気づかいを見せながらも、無口に運転を続けた。
約10分ほどして、目的のホテルに到着。色男風は、一生懸命にトランクから荷物を降ろしてくれた。
約束のUS$5.00を渡すと、「チップを頂いてもよろしいでしょうか?」と丁寧系で聞いてきたので、喜んで渡した。みかけは色男風で、ちょっとぶっきら棒にも見えるのだが、意外に低姿勢だったなぁ。黄色タクシーの運転手となると、こうした行儀作法なども資格の一部になっているのかもしれないなぁ、などと思った。
こうして、無事に国境を越え、メキシコ入国。・・・ではないのである。まだ、ツーリストカードにハンコがない。そんな状況でティファナで2日間を過ごすことになった。(続く)
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移動内容 |
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09:15-10:10 |
リトルイタリー駅からサンイシドロ駅へ
トローリー(運賃一人US$2.5) by 現金 |
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10:10-10:30 |
サンイシドロでアメリカのイミグレーションにI-94Wを返却 |
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10:30-10:40 |
徒歩にて国境通過し、メキシコのイミグレーションに寄るも、ツーリストカードにスタンプもらえず通過。 |
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10:40-11:00 |
メキシコのツーリストインフォメーションにてホテル予約。 |
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11:00-11:10 |
タクシーにてホテルへ移動 (運賃US$5) by 現金 |
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