夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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カボ・サンルーカス(Cabo San Lucas)→グアダラハラ(Guadalajara)
2005.05.02
メキシコ国内移動

移動内容
08:05-08:10 カボ・サンルーカスのホテルから空港乗り合いタクシーが出ているホテルへ移動。徒歩
09:15-10:00 空港乗り合いタクシーに乗って、サン・ホセ・デルカボ空港へ移動
タクシー代金(N$140/人=US$12.73) by 現金
11:40-14:20 飛行機でグアダラハラに移動
航空運賃(N$1536.71/人=US$139.70) by クレジットカード
14:45-15:15 空港からホテルまでタクシーで移動
タクシー代金(N$170=US$15.45) by 現金
※2005.5現在、US$1=N$11で計算しています。

 カボ・サンルーカスからグアダラハラにどうやって移動するのか?
 これにについては、カボ・サンルーカスに入る前から調べていた。ラパスから船で対岸のメキシコ本土、マサトランに移動して、そこからバスで行く方法と、カボ・サンルーカス近くの空港から飛行機で行く方法がある。
 しかし、マサトランへの船の旅は夜行だし、マサトランからグアダラハラへのバスは8時間かかる。夜間の移動と4時間以上かかる陸路の移動は、疲れと注意力の欠如を招き、荷物の多い中年旅行者には危険だ。できれば飛行機で行きたいと思っていた。

 しかし、飛行機運賃をアメリカ系のサイトで調べると、片道3万円から4万円かかるという検索結果。えええ?ティファナからラパスまでの飛行機代金が一人2万円くらいなのに、それよりも短い距離の、同じく国内線なのに、なぜ料金が違うのだろうか?それとも、ラパスはアメリカからの観光で潤っているから、単価が安くなっているのだろうか?

 ネット上ではどうしても購入する気がおこらず、ひょっとしたら現地で安いチケットが入手できるかもしれないという期待をしながら、カボ・サンルーカス入りした。

 カボ・サンルーカスに到着した翌日に、旅行会社に赴き、グアダラハラまでの飛行機運賃を見積もってもらうと、一人約US$140だという。それならば、ティファナの飛行機運賃と比較しても、納得の行く価格である。飛行機で行くことにして、チケットを購入した。

 空港までどうやって移動するのか?
 次は、ホテルから空港までの移動手段である。ガイドブックによると、ダウンタウンから空港までは所要時間40分で、各ホテルを回っていく空港シャトルバスがあるようだ。宿泊しているホテルの掲示板にも、それらしいことが書いてあった。フロントに問い合わせると、近くの大きなホテルがピックアップポイントの一つだということだった。

 飛行機の出発時刻は11:40。どうせまた、超過料金を支払わされるだろうから、余裕を見て10:00には空港に到着したかった。シャトルバスの運行時間を見ると、朝一番が9:15とある。空港まで40分だとすれば、まずまずの時間だ。

 それにしても、シャトルバスは定刻通りに来るのだろうか?
 翌日の朝、シャトルバスが出るホテルにシャトルバスが定刻運行されているのかどうかを確認しに、8時半ごろから大きなホテルのシャトルバス乗り場で、張り込み調査を行った。(暇だと言われれば、それまでなのですが、結構、真剣な思いで行ったんです)

 9時10分、そろそろくるはずだ。
 9時20分、まぁ10分くらい遅れることもあるだろう。
 9時30分、おかしい、何故来ない。やはり時間にルーズなのだろうか?このホテルのシャトルバス係りに尋ねると「今に来ますから」とだけ言われる。
 9時40分。業を煮やして、やはりシャトルバスを待っているだろう兄さんに、聞いてみた。兄さんいわく、「僕は9:15に来たんだけれど、もうシャトルバスは行ってしまったと言われて、10:15のを待っているんだ」。むむむ?兄さんに、私たちが8:30からここで張り込んでいることを伝えると、兄さんもちょっと青くなって、じっと手元のチケットを眺めた。
 そして待つこと、もう10分。先ほどの兄さんが近寄ってきて「僕が思うに、チケットを買った人がいなかったから、このホテルには寄らずに行ったんだと思う。うん、きっとそうなんだよ」と言った。
 10時12分くらいに、何と定刻通りにシャトルバスがやってきた。兄さんも私たちもホッとした表情で迎えた。やはり兄さんの予測は当たっているのだろうと、バスを見送った。たぶん、大丈夫。それにしても、私たちがもっとスペイン語を話せたら、あるいはホテルマンがもっと英語を話せたら、朝っぱらから2時間近く、こんなところでシャトルバスの予行演習しなくっても済んだのに。ホテルマンを見ると「あははは、すみませんねぇ」みたいな表情をしていた。

 で、出発当日。
 出発の日、予行演習通りに8時過ぎにホテルに行き、チケットを購入した。チケット売り場のホテルマンは「おぉ、あの予行演習の日本人が、とうとうやっと来たね」と言いたげにピクッと片眉をあげて、微笑んだ。

 バスは定刻通りに到着。バスといっても、4列のバンである。既に他のホテルからのカップルを一組乗せていた。こちらは、私たち2人、男性1人、そして大きな大きなアメリカ人男性2人だった。運転手を入れると、計8人である。もし遅く来て定員以上だったら、あっさり次のシャトルバスにされていたんだろうなぁ。早く来てよかった。

 後ろの席の大きなアメリカ人2人組みは、フィッシングの帰りらしかった。カボ・サンルーカスでの楽しかった思い出を、大きな声で陽気に話し合って、「周りの人たちも会話に参加してこないかなぁ」という期待ムンムンだったが、残念ながら誰も応じてあげてなかった。私は彼らのブロークンすぎるイングリッシュがよくわからなかったので、参加したい気持はあったが、リズムを壊しちゃぁ悪いなと遠慮しておいた。

 さて、バスは一路空港へ向かうと思ったら、何ともう一軒のホテルに寄った。やれやれ。大きなアメリカ人2人の列にはとうてい隙間がないので、私たち夫婦の横と、最初に乗っていたカップルの横に1人ずつ乗った。お客は計9 人である。で、やっと空港に向かう。海岸沿いに真っ直ぐのびる国道1号線は、ビーチに遊びに行く時に何度か往復した道である。右側に太平洋のビーチが見え隠れし、左側は何も開発されていない殺伐とした赤土、土というか岩肌にサボテンがニョキニョキと生えている。

 海という大量の水と砂漠という水のない世界が、国道1号線を挟んで隣り合わせになっている奇妙さも、今は懐かしい風景となった。「さようなら、カボ・サンルーカス」と2人で手を取り合って、お別れの言葉をつぶやく・・・、いやキャラではないので、そんな場面はなかったが、2週間もいると、それなりに馴染んでくるもので、「あともう少しいたかったなぁ」という思いと、次に向かう土地への期待がない交ぜになるのは、毎度のことである。

 海沿いの国道を、ほぼ直角に左へ入り、更に走ること15分ほどで空港に到着した。シャトルバスのチケットには、ホテルマンの手書きで「ターミナル1」と書かれている。運転手のおじさんが何のアナウンスもしないので「Aero Californiaはここで降りるのか?」とバスの奥から声をかけたら、ここだという。それを皮切りに「アラスカ航空もここか?」「アメリカウェストもここか?」と皆が口々に質問したら、大半がここで下車と言うことになった。私の感覚では、ターミナル1は国内線、ターミナル2が国際線なのだろうと思っていたが、アメリカ人もここで降りるということは、そういう仕分けではないらしい。

 空港の建物内に入ると、長蛇の列が目に入った。まずい、チェックインに時間がかかってしまう。ところがよく見ると、長蛇の列はAero Californiaの隣のAmerica Westという航空会社で、アメリカへ戻る便だった。で、私たちの方はというと、数組のメキシコ人らしい人たちしかいない。やはり、カボ・サンルーカスはアメリカの保養地になっているのだなぁと実感した。空港は、規模は小さいが、新しくてピカピカだった。数件の土産物屋とカフェがあったが、別に見るべきものがなかったので、さっさと待合室に入ることにした。

 待合室に入るときは、ちょっと厳重で、国内線にもかかわらずパスポートの提示を要求され、荷物ものこらずX線にかけられた。前を行くアメリカ人が靴も脱いでX線にかけていたので、思わず私も脱いでX線にかけてしまったが、どうやらそこまではしなくてよかったらしい。

 中は帆布のようなイメージの天井が張ってあり、どこも真っ白で美しい空港内だった。コーヒーを買って飲んでいると、壁にインターネットスポットという文字が見えたので、早速マシンを立ち上げてみた。しかし、IDとパスワードを入力するように言われて、再度よく見るとProdigy Mobileと書いてある。

どうやらこの会社と契約していないと使えないようだった。しかし、この会社はメキシコの会社らしいので、アメリカ人が多くここを利用することを考えると、この会社のワイヤレスサービスが使えることよりも、例えば、私たちがアメリカで加入していたT-mobileなどが使えた方が、空港利用客にとっては便利である。しかし、T-mobileアメリカはアメリカの会社なので、きっとここには入れないんだろうなぁ。T-mobileのサイトに行くと、メキシコのTelcelという会社と組んで、メキシコでのサービスを展開しようとしているようだが、インターネットサービスの説明ページへのリンク先は、「ファイルが見つかりません」になってしまう状況だった。インターネットは時間と空間を越えるが、そのインフラは、案外、地場産業的だという皮肉な現実を垣間見た。

 何の遅延の連絡もなく、出発時間15分前になって、やっと搭乗が始まった。飛行機といっても、国内移動で小さな飛行機なので、バス並みの気軽さである。機内は見たところメキシコ人が大半である。機内放送も、まずスペイン語、続いて超巻き舌の英語。さぁ、いよいよメキシコにやってきたという気持がする。



またまた時差があるので、到着時刻は14:20だが、飛行時間は1時間40 分である。空に出て30分もすると、船で行くと一晩かかるマサトランよりも更に南にある島々が見えてきた。飛行機は早い。メキシコ本土に入ると、大きな湖が見えてきた。グアダラハラの南東に位置するチャパラ湖だろう。飛行機は、チャパラ湖の北側を通って、西側から旋回してグアダラハラに入っていった。大きな旋回で、チャパラ湖の北側に並ぶ山々が、すぐ間近に見えて観光させてもらっている気分だった。出発の15分前に搭乗が始まって、飛行機が飛び立ったのは12時を超えていたのにもかかわらず、グアダラハラには定刻通りに到着。拍手がおきることもなく、皆、当然といった面持ちで飛行機を降りていく。

 グアダラハラの空港も、大きくはないが近代的で新しい。空港の出迎えの人々が待つところに出る手前に、ビジターインフォメーションのカウンターがあって、市内の地図などをくれるのが気が利いている。さすが、メキシコ第二の都市である。前もって、空港から市街地へ入るのには、乗り合いタクシーのコレクティーボが安い、という情報をインターネットで見ていたのだが、今はもうコレクティーボはないということだった。

写真にある通路を出て右手が外である。建物の外に出る直前の右手に、「TAXI」と冠した窓口が2つ並んでいて、そこでチケットを購入してから外に出る。外でそのチケットを手にしていると、タクシーの運転手が乗れとゼスチャーで示すので、行き先の住所を書いた紙と先ほど購入したチケットを渡した。タクシーの運ちゃんは、その住所を持って、後ろのタクシーの運転手の所に行き、行き方を一生懸命に聞いている。なに、彼がどんなに迷おうと、遠回りしようと、代金は既に納めてあるし、宿も予約済みだ。このチケット制のタクシーは、この土地に慣れていない観光客にとって、運賃の交渉や運賃詐欺などの心配をせずにタクシーを利用できる。

 ようやく戻ってきた運転手は、空港敷地内を出る前に、高速道路の料金所のようなところに寄った。ここで、チケットを係員に渡すと、交換に私たちへの領収書が出る。ここを通らないと、運転手も仕事をしたことにならないようなシステムらしい。

 空港内のインフォメーションといい、ビシッとシステマチックになっている空港タクシーといい、なかなか気が利いているので感心した。結構長いと思える距離を走って、だんだん街中に入ってくる。わかるかなぁ、運ちゃん。結局、ホテルの隣のブロックで降ろされた。この街は、一方通行の道路が多いので、ホテル間際までいくには、回り込まなくてはいけないのだ。回り込んでほしかったが、まぁ、いいとした。

 今までの砂漠チックな風景とは対照的に、石畳の道路、重々しい建物、そして遠くに見えるカテドラル。そして大勢のメキシコ人。私たちは、ヨーロッパの香りがするグアダラハラに到着した。
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