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エル・カラファテ(El Calafate)→エル・チャルテン(El Chalten)
2006.01.05 |
アルゼンチン国内移動 |
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移動内容 |
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07:30-09:30 |
エル・カラファテのバスターミナルを出発。 |
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09:30-10:00 |
可愛い動物のいるカフェで休憩。 |
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10:00-12:00 |
引き続きバスでエル・チャルテンへ。
国立公園ビジター・センターに到着。 |
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12:00-12:30 |
ビジター・センターで自然保護に対する諸注意を受けて、エル・チャルテンのバスオフィスに到着。各自宿に向けて解散。 |
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エル・カラファテとエル・チャルテンの往復バスチケットはA$80(=US$26.23)。バスの会社はTAQUSAでした。
※2006.1現在、US$1= A$3.05(アルゼンチンペソ)で計算しています。
※アルゼンチンペソは通常$と表記されますが区別のため、ここではA$と表記しました。 |
エル・チャルテンへのバスチケットは、エル・カラファテのバスターミナルで購入できると聞いて、出発の前々日にバスターミナルに行った。旅行代理店がいくつか並ぶカウンターの片っ端から、エル・チャルテン行きのバスの値段を聞いていった。一つはA$90、一つはA$80、他の所では往復バスチケットと1泊の宿泊をつけたセットを販売していた。
宿泊セットはA$5だけお得、ということだったが、どんなホステルに泊まらされるのか、写真もないために判断できない。というわけで、我々はバスチケットだけを購入して、更に帰りもいつになるのかわからいので、オープンにしてもらった。帰りのチケットはエル・チャルテンで日程を予約できるということだった。因みにA$90でも良かったのだが、販売のお姉さんがA$80よりも具体的にどこがどうよくて、その値段設定なのかを説明できなかったので、安いほうにした。結局バスの質はあまり変わりないと思う。でも、エル・チャルテンから帰るバスは、高いバスにどんどん追い越されて、エル・カラファテに到着する時間が20分くらい遅くなったように思う。A$10の差は、そんな所にあるかもしれないが、これは運転手の性格によるかもしれないので、定かではない。
出発当日。バスは7時半発なので、7時に到着するようにバスターミナルに行くと、小さなバスターミナルはおおぜいの観光客がいて活気に満ちていた。会社は違えど、エル・チャルテンに向かうバスは同じような時刻に出発するので、多くは同じ所に向かう人たちだろう。ターミナルの隅っこで寝袋に入って眠っていたバックパッカーも、騒がしくなった駅の様子に気付いて、起きだし、歯を磨き始めた。
出発から2時間して、ポツンと平原に建っているカフェに到着。「キンセ、ミヌートス(15分)!」と運転手が大きな声で言った。ここで15分の休憩ということらしい。ぞろぞろと皆で降りて、カフェの中庭に入ると、おおお、これはグアナコ?
パタゴニアで見ることができる野生動物として、こいつにあいたいなぁと思っていた、そのグアナコが、カフェのペットとして芝生の上にフツーに立っている。「グアナコは敏感な動物なので、近づくことは難しい・・・」みたいな解説を読んだ気がしたが、このグアナコは逃げるどころか「ねぇねぇ、何かチョーダイ」と人間に擦り寄ってきた。大きな目、細いあし、フワフワの毛。日本人なら小鹿のバンビを思い起こす容姿は、観光客みんなの心をつかんだ。もみくちゃにされながら、写真をとられまくり、お目当てのクッキーやらをもらって、満足そうだった。
ここには、子牛とシェパードもいるが、子牛は人におかまいなしにバリバリと芝生の草を食べるばかりで愛想がない。シェパードは、気が狂ったように後足で20回くらい頭を掻いて、遠目から見ていたうちの夫を喜ばせたに過ぎなく、近寄ろうという人はあまりいなかった。しかし、グアナコに子牛にシェパード。南パタゴニアのひろーい平原にポツンとあるカフェは、全く御伽噺の世界のようだった。
そろそろ15分、いや20分は経過している。お行儀の良い観光客はバスに戻って、運転手さんがグアナコと奥さんと子供をカメラで撮っているのを車窓から見つめながら、忍耐強く出発を待った。それから5分ほどして、運転手一家は満足そうにバスに戻って、再びエル・チャルテンへの旅が始まった。
エル・カラファテを出てから1時間ほど経ったころからだったか、カフェに到着するずっと手前から、道は既に未舗装になっていた。これが有名なルータ40という道なのだそうだ。ルータ40のことを知ったのは、チリのサンティアゴ近郊のビーニャ・デル・マルにいる時だった。我々は、アルゼンチンのバリローチェからエル・カラファテに行くのに、地図上ずーっと通っている道があるので、その道でバスでいけると思っていた。ところが、その道がルータ40でカラファテへの道のりの後半半分は未舗装で12時間かかると、ある人から言われた。通常はルータ40を避けて、一旦太平洋側の都市に出て、そこからカラファテへ向かうのだと聞いて、へぇーっと驚いたのだ。
そのルータ40をちょびっと体験できるのが、エル・カラファテからエル・チャルテンへの道である。いやー、これで12時間はなかなか辛いものがあるなぁと実感した。
休憩から2時間後の12時、バスはエル・チャルテンの端っこにあるビジター・センターに到着。ここで一旦全員下車して、スペイン語の部屋か英語の部屋へと案内される。ここは、ペリト・モレノ氷河などがあるロス・グアシアレス国立公園の一部であることを教えられ、地図を指しながら主なトレッキングコースの説明、そしてこの公園の入場料金が無料であることと、ここを訪れる人の環境維持の努力がこの無料という体制を支えているので、ゴミの処理には十分に注意してもらいたいという説明があった。短い説明だったが、要領を得ているし、簡潔ながら「あー、私らも環境保護を考えなくっちゃいけないのね」とピリッと心に来るメッセージだった。この村に入る全員に、毎回これをやっているというのは、素晴らしいシステムだと思う。ペリト・モレノの場合は、観光バスの中でガイドさんがこの役割を行っていた。いずれにしても、ロス・グアシアレス国立公園の観光客教育はさりげないけれど、タイミングと内容が良くて、いつも感心させられた。
この説明の後、再びバスに乗り込んで10分もすると、バス会社のオフィスに到着した。ここで降りて、我々は目的の宿に向かって歩き出した。エル・チャルテンの村は本当に小さくて、今まで経験した所だと、コスタリカのモンテ・ベルデ国立公園の入り口にある村のような感じがした。しかし、比較的新しい建物が多く、その点気持ちがいい。ここでどんな滞在、体験ができるのだろうか。インドア派の我々は不安と期待に胸を膨らませながら、村の中の幅広い未舗装の道路を歩いていった。
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