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パリ(Paris)→ウィーン(Wien)
2006.06.28 |
フランス→オーストリア |
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移動内容 |
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12:20-13:52 |
宿を出てRERでシャルルドゴール空港1駅まで移動。
RER運賃 EUR10.45(=US$13.06)/人 by 現金
※ゾーン4からの移動なのでちょっと高い。 |
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16:40-18:45 |
パリからウィーンまでAir Berlinで移動。
航空運賃 EUR70(=US$87.5)/人 by 現金
荷物オーバーチャージ EUR52(=US$65) (EUR4/kg×13kg)
※20kgまでの無料の所、私27kg、夫30kg。そんなに軽いはずないなぁと思いつつ、13kgのオーバーチャージですんだ。 |
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19:30-20:06 |
ウィーン空港から西駅West Bahnhofまでバスで移動。
バス運賃 EUR6(=US$7.5)/人 by 現金 |
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20:06-20:20 |
西駅からキムチハウスまで徒歩10分。 |
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※2006.06.26現在、US$1= EUR0.80(ユーロ)で計算。 |
ヨーロッパには各地域に格安航空会社があり、ヨーロッパ内をとても安く移動できる状況になっている。
これらのチケットはインターネット上で検索、購入が可能で、早い時期ほど安いチケットが買える。
ウィーン行きのチケットは出発の2ヶ月以上前から探して、4月22日に購入した。航空会社はエアベルリンAir
Berlin。日本にいる時には聞いたこともない会社だったが、これもインターネット上でこの航空会社についての意見を調べてみると、そこそこ知名度も安全性もある会社らしいので、乗ってみることにした。実際には、エアベルリンに乗るのではなく、提携しているニキNikiという航空会社の飛行機にのることになった。航空運賃はEUR39なのだが、税金がEUR10と燃料費がEUR21かかるので、EUR70ということになった。それでも2時間の飛行時間なので安いのではないだろうか。
2ヶ月前に航空券をネットで購入していたが、出発の3日前に飛行場の確認とともにチケットの確認も行おうと、シャルル・ドゴール空港に行った。エアベルリンは、ヨーロッパの他の同様の航空会社とともにターミナル3を使っている。RER線のシャルル・ドゴール空港は2つ駅があるが、ターミナル3は手前の駅で降りて、300m程歩いた所にあった。
空港の場所はわかった。エアベルリンのカウンターに行って、チケットを確認すると、クレジットカードの支払いがうまくいっておらず、支払われていない、今すぐに現金で支払ってほしいということになっていた。何ぃ?こんな時に限って、現金は少なくクレジットカードも持ってきていない。今日中にことを済ませたかったので、片道1時間強の道のりを家まで戻り、インターネットで確かに支払いが起きていないことを確認して、再度空港に向かった。家主のスージーさんは、「ええ?又空港に行くの?」とビックリ。そりゃそうだ。私だって、1時間かけて成田空港に2度も行かなきゃならない外国人を見たら、そう言うだろう。
支払いを済ませて家に戻ったら、夜の10時過ぎになっていた。はぁ、疲れた。日本で作ったクレジットカードの場合、支払いの受付がされないのではないか?今後この航空会社を利用する場合で、日本のクレジットカードを使う方は、事前のカンファメーションを必ずする方がいいと思う。
しかし、事前にわかってよかった。これで問題なく出発できると、当日、出発の3時間前に同じカウンターに向かった。今日は、先日とは違って女性。コンピュータ画面を見て、再び支払いがなされていないと告げられた。やれやれ。
先日支払った時に受け取った書類を見たら、どこにもレシートとは書いていない。むむむむむ、私たちも確認ミスだ。しかし、ここではこんな事はよくあるのかもしれない。先日の当番だった男性の特徴を言ったら、その人に電話して私たちが支払ったことを確認してもらえた。この辺りが先進国はいい。南米のバスターミナルだったら、絶対にもう一度支払えと言われたことだろう。しかも、「ご迷惑をおかけしました、申し訳ございませんでした」ととても丁重にお詫びされたので、気分は別に悪くない。今度はその書類に「Confirmed」というスタンプを押してもらえて、やっとチェックインカウンターへ向かう。
チェックイン開始の2時間前。パリ観光に来たウィーンの女子高生らを含め、カウンターは長蛇の列となっていた。
やっと自分達の番が来て、支払いを済ませた時の紙を見せると、「お客様に何か重大なお知らせがありますので、エアベルリンのカウンターに行ってください」と言われた。重大なお知らせって?再びエアベルリンのカウンターへ。先ほどの女性は「絶対大丈夫ですから、チェックインカウンターで、再度この紙の"Connfirm"のスタンプを見せてください」と言われ、カウンターへ。
長蛇の列から割り込んで、再度紙を見せると、今度はチェックインの女性はカウンターに電話して確認をしだした。まぁ、ここが怪しい人を入れない最後の砦だということを考えると、このくらい厳しくしてもらっていいのだろうと思う一方で、安い航空会社を使うと、どこかしら作業が削減されているから連絡が悪くなっちゃうのよねぇと、航空価格が何故安いのかを思い知らされる私たちだった。
まぁ、何とかここで確認がとれて、チェックイン。今度は荷物の重量オーバー分の支払いだ。チェックインカウンターで、オーバーしたキロ数を書いた紙を受け取り、再びエアベルリンのカウンターへ。先ほどから相手をしてくれていた女性は、「いや、だから大丈夫ですって」といいかけた時に、今度は別件で来たと知るやホッとした表情で対応してくれた。「いやー、またチェックインカウンターで断られたのかと思っちゃいましたよ」といいながら、速やかに手続き完了。我々の荷物は、空港の量りによって様々な重さになる。ある時は65kg、ある時は40kg。今回は30kgということだった。お、今までで最軽量。計器が狂っているのか、最近捨てた荷物が功を奏したのかわからないが、30kgまでには減っていないだろうというのが正直な感想だった。
ここで受け取った領収書を持って再びチェックインカウンターに行って、「何で2回も割り込んで入ってくるのよ、この東洋人は!」という皆様の冷たーい視線を受けながら、ようやくボーディングチケットを受け取ることができたのだった。
こうして格安航空券の洗礼を受けて、我々は待合ロビーに入った。
今まで国際線を利用して入って来たシャルル・ドゴール空港とは違って、シンプルな所だった。
やっぱりねぇ、遠方国際線が飛んでいるターミナルとは違っちゃうのよねぇ。
と思いながらトイレに行くと、何と便器が「Villerroy & Boch」ではないか。
私もちょっと好きだった陶器のメーカーで、カップ&ソーサーもいくつか集めていた。そのブランドが便器も作っているとは・・・。ドイツに行ったらマイセンの便器が、ウィーンにいったら、あのハプスブルク家御用達のアウガルテンの便器があるんじゃないだろうか、そんな期待が膨らむターミナル3だった。
時間になると、ここからバスに乗って飛行機へ。
機体には、子供が描いたような昆虫の絵が大きく描かれていた。何の昆虫なんだろうか?
Air Busの機内はまぁさっぱりして、シンプルなこと。座席の頭の部分は丸くカットされて機内の見通しが良く、座席シートは合皮でカバーもなく、どちらかというと市バスの雰囲気。短い飛行時間だけを扱っている航空会社だから、思い切って機体をこうした安いものにしてコストダウンを図っているようだ。
座席の後ろのポケットには、機内販売の冊子があり、そこに社長の顔写真と挨拶文が掲載されていた。社長の名前がNikiだから会社名もNiki。マスコットは、ハエ。ええ?ハエなの?そう、flyの「飛ぶ」と「ハエ」からの連想だそうだ。いやー、大胆。ハエねぇ。でも、忘れられないインパクト。しかも、航空会社のコマーシャルビデオでは、ハエのマークの飛行機が上空を飛んでいて、ズームすると社長がトレードマークらしい赤いキャップをかぶってコックピットから手を振っている映像。自分の名前がついた機体のコックピットから手を降る映像を世界中の皆さんにお見せするなんて、「いやー、社長冥利につきる」という満面の笑顔がいい。いっぺんにNIKIに愛着がわいてきた。
しばらくしてサンドイッチと飲み物の配布があり、これらは無料だった。こういう格安航空会社は全て有料だと思い込んでいた我々が、空腹に耐え切れず有料覚悟で受け取ったが、何も請求されなかった。なーんだ。サンドイッチは、同様の格安地域限定航空会社のブラジルのGOLに比べたら、パンの質もいいし、具もハムだけでなくクリームチーズやピクルスが入っていて、格段においしかった。
アルコール類を頼みたい場合は有料。他には、オーストリアが誇るチョコレートとお惣菜の名店Demelと提携して、機内軽食2種類を販売している。
お値段はEUR7〜8とちょっと高めだけれど、お洒落盛りで食べ盛りの女子高校生はこぞって注文して食べていた。
今回のメニューは焼きそばとよくわからないがオーストリア系の食事の2種。「焼きそばに1000円も払えるか」と日本人なら思うところだが、天下のデーメルだから注文する人も多いのだろう。
飛行機は順調に飛んで、オーストリアへ向かった。到着間近になると、アンケート用紙が配布されて、「このアンケートは私(社長)の所にダイレクトに送付されます」と書かれてあった。
ハエのキャラクター、社長の映像、ブランド食料品との提携、社長へのダイレクトアンケートと、新しい会社の意気込みが色々と感じられて、面白い航空会社だった。
空港に到着してバゲッジクレームで荷物が出てくるのを待っていたら、日本人の高校生の団体に遭遇。皆おそろいのポロシャツを着て、背中には「Hachioji
High School」と書かれてある。修学旅行にしちゃ贅沢だなぁと思って話しかけてみると、ブラスバンドの日本大会で優勝して、オーストリアでのコンクールに参加するために来たという。
記念写真を撮ろうというと、「俺達の写真、高いっすよー!」と自信に満ちた答え。いいねぇ、青年!頑張れ青年!
「いつコンクールがあるの?」と質問すると、さりげなく会話を聞いていた先生が「7月3日か4日だと思います」と口をはさんできた。何だか先生も嬉しそう。音楽の都ウィーンで是非頑張ってほしいな、と空港を後にした。
ここからは南駅経由で西駅へのバスが出ている。大きなスーツケースも座席の下の荷物収納に入れられる長距離型のバスなので便利だった。西駅からは徒歩で宿へ。曇天のウィーンの建物は、きらびやかな石造りのパリから見ると、かなり寂しげで美しさもあまり感じられなかった。特に空港から南駅、そして西駅のあたりは、共産圏を思わせるような硬くて重いデザインの建物も多く気が滅入った。
でもまぁ、今までの経験から、第一印象のよくない町でも住めばそれなりに気に入ってくるものだった。これから2ヶ月、じっくりとウィーンを散策して見て周ろう。
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