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アンマン(Amman)→ワディ・ムーサ(Wadi Musa)ぺトラ観光の拠点
2006.11.25 |
ヨルダン国内移動 |
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移動内容 |
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09:15-09:33 |
宿からムジャンマ・ワヘダット(ヨルダン南部行きセルビス&バスターミナル)までタクシーで移動。
タクシー運賃 JD2.5(=US$3.52) by 現金
※JD2で交渉して乗ったのだが、降りる際にチップを要求された。 |
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10:24-13:11 |
アンマンAmmanのワヘダットからぺトラ遺跡の拠点になる町ワディ・ムーサWadi
Musaまでセルビスで移動
バス運賃 JD3(=US$4.23) by 現金
※荷物が大きいので超過料金は通常のJD0.5ではなく1人分の運賃になったため、2人で4人分支払った。
※バスは人が集まって出発しそうになるまで乗るかどうかを保留しておき、出発しそうになったら料金交渉に入るのがぼられないコツかもしれない。 |
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13:19-13:23 |
ワディ・ムーサの中心地の宿までタクシーで移動。
タクシー運賃 JD1(=US$1.41) by 現金
※歩ける距離だったが、勝手がよくわからないのでタクシー利用。急な坂道があるので、タクシー利用で正解だった。 |
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※2006.11.20現在、US$1= JD0.71で計算 |
宿のサーメル君にワディ・ムーサ行きについて訪ねると、大型バスはなくてセルビスと呼ばれるミニバスしかないという。サーメル君に聞いてそうなのだから、仕方ない。
私たちはこの旅始まって初めて、大きな荷物を持ってミニバスに乗る羽目になった。不安だ。
ワディ・ムーサなどヨルダン南部に向かうセルビスとバスのターミナルは宿のある旧市街地からかなり離れていてバスもないために、タクシーを使わざるを得ない。最初のタクシー運転手はJD5などと倍以上の金額をふっかけてきて、値下げ交渉にも応じない構えだったので、お引取り願った。二人目のタクシーはJD2で行ってくれるというので、早速乗り込む。
本当に町からかなり離れていて、これでJD2ならば相場の値段なのではないかと思われた。タクシーを降りようとすると、運転手が荷物が大きいのであとJD0.5貰わないと・・・などと言い出す。
「荷物なんて手もふれなかったくせに、何でチップ払わなきゃなんないのよ!」とタクシー運転手と言い合っていると、大きな男が近づいてきて、「いいからここはJD2.5払いなさい」とタクシーの運転手の味方をする。面倒なので支払ったが、「なんじゃこいつ?気に食わん」と思ったこの男が、ワディ・ムーサ行きのバスの運転手だと名乗ってきた。
タクシーに乗って来た外国人の我々をピンポイントで勧誘に来たようだ。
セルビスというのはシリアやヨルダン国内を走り回っている交通機関なのだが、乗り合い個人タクシーみたいなもんだ。それでもシリアではちゃんとチケットを購入する所があって、決められた値段でチケットを買うことができた。しかし、このワディ・ムーサ行きの男は通常運賃がJD2.5なのに対して、2
人でJD20支払えと言ってきた。私たちは荷物が大きいので4人分支払うのは覚悟していた。それでもJD10だ。それを更に倍額で言ってくるとはいい根性している。
バスの中にはローカルの女性だが英語ができるちょっとインテリ風のおばちゃんが座っていた。この人に値段を聞いたのだが、釈然とした答えが返ってこない。何を恐れて何を守ろうとしているのか?腹が立つ。
仕方がないので「あんたの言うことは、どうにも信用できないから、向こうで値段を確認してくる」とバスの運転手に言い捨て、バスから離れた所にたまっている男達にワディ・ムーサ行きのバスの価格を聞き始めた。
ある者は運転手の知り合いらしく口を割らない。ある者はタクシーの運転手でタクシーに乗ったらと勧誘してくる。どいつもこいつも全くあてにならない上に、インフォメーションのようなものもない。世界的有名な遺跡ぺトラに行くために首都からバスに乗ろうとしているという状況でこの有様。
「一体どういう国なのよ、ヨルダンは!」と悪態をついていたら、ヨレヨレのどう見ても浮浪者一歩手前というおっちゃんが近づいてきて、「私はあのバスのマネージャーだ」とか言い始める。あー、又わけわかんない奴が一人登場。
「マネージャー」が事情を尋ねてくるので説明すると、じゃぁ一人JD3で4人分のJD12でどうだと話をまとめてきた。思っていたよりもJD2多いが、ま、こんなもんかと手を打つことにした。
マネージャーがこの件を運転手に伝えると、運転手は烈火のごとく怒り始めた。そして「差額はお前が俺にきっちり払えよ」とマネージャーに言う事で事態が収拾した。しかーし。この喧嘩、私たちに内容がわかるように英語で行われているし、上司だというヨレヨレのマネージャーは運転手にぼろ雑巾みたいな言われ方をしていて、どうみても上司のはずがない。
ここからは私の推察だが、運転手が私たちからぼったくった金のうち、正規の料金はヨレヨレマネージャーが受け取ることになっているようだ。つまりマネージャーは料金徴収係。私たちが文句を言わずに運転手に金を払ったら、ぼったくりの利益は全部運転手に入ったはず。ところが料金徴収係にこれが見つかってしまった。料金徴収係は運転手よりは少ないぼったくり方で私たちに近づき、話をまとめてしまったので、運転手が怒った。というのが真相だろうと思う。
「差額をよこせよ」というのは、料金徴収係がぼったくった利益の幾分かは俺によこせという合図であり、喧嘩してみせることで料金徴収係の正当性を増すという茶番劇をわかりやすくするために英語で喧嘩していたのだろう。芸が細かいようだが、やや間抜けである。
バスは人が集まるまで発車しない。出発するまでの1時間弱、バスに乗り込むまでのくだらない茶番劇の裏側について、色々なパターンをあみ出すことで暇つぶし。この頃になって、やっとまともな学生が乗ってきて正規料金を聞き出せたが(JD2.5)、もう支払ってしまったので後の祭りである。
乗客をもっと乗せたい運転手が荷物を通路に置けと言ってくるが、冗談よしこちゃん。だって4人分の席料を支払っているんですからどかしませんよ。と、荷物は1人分の座席を使ってゆったりと置かせてもらった。通路に置かれた荷物は、人が乗り降りする度に踏みつけられたり蹴飛ばされているのを見て、4人分支払って良かったと思ったのだった。
金を支払い、荷物も落ち着き、出発してしまったら問題なし。最初に値段を教えてくれなかったおばちゃんは、「子供が7人いて、みんな優秀でアンマン・ユニバーシティーに言っているのだ」と自慢してきた。大学で成績が優秀な人は軍隊に入る、それがヨルダンのエリートコースなのだそうだ。
「何?何?なにしゃべってんの?」と聞いてくる後部座席の夫に説明。「あのおばちゃんの子供が優秀で、アンマン大学に行っていて将来は軍人になるんだってー」。
夫「アンマン大学出て軍人になるのがエリートな国なんだぁ」。
アンマン大学。日本語に翻訳するとかなり笑える大学名である。肉まん大学、ピザまん大学、ミンチ付属高校。どんなエリートじゃい。
朝からのムカムカとしていた鬱憤をこんな冗談で吹き飛ばしつつ2時間強、ローカルの人間が全員下車して乗客は私たちとアメリカ人の母娘の4人だけとなった。アメリカ人は運転手の言われるままに金額を支払ったのだろう、宿泊する宿を聞かれて目の前で降ろしてもらっていた。一方の私たちは宿の名前を聞かれることもなく、「ワディ・ムーサに到着したよ」とバスターミナル手前の町中の道路で降ろされた(ターミナルまで行くよりも宿に近かったのでちょっと親切)。運転手の対応が冷淡な程、正規料金に近い金額で支払っていたことがわかって小気味よかった。
さて、ここから宿(Valentain Inn)までは手書きのラフな地図しかなく距離感もわからない。タクシーを使おう。金額はJD1と安かったが、それもそのはず徒歩で5分くらいの所だった。ただし途中には急な坂があり、タクシーが必要な私たちとしては正解の選択だったが。
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