夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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マリンディ(Malindi)→ラム(Lamu)
2007.02.12
ケニア国内移動

移動内容
09:10-13:35 マリンディのタナホテルの隣にあるFalcon Coachの事務所前からラム島へのボートが出る港までバスで移動。
バス運賃 KSH400(=US$5.44/人 by 現金
13:40-14:20 大陸側からラム島のセンターピアまでボートで移動。
ボート運賃 KSH50(=US$0.68)/人 by 現金
※2007.02.12現在、US$1= KSH73.55で計算。KSHはケニア・シリング。

 本当はバスの横1列の座席数が4席のTawakalバスに乗りたかったのだが、前日の午後早くに買いに行くと売り切れだと言われて、1列5席のFalcon Coachaに乗る羽目になった。1列5席が辛いなぁとファルコン・コーチの事務所でこぼすと、2席の方にアレンジしてあげるからと言ってくれた。席の幅が広がるわけではないが3席よりは多少楽だろう。

 ファルコン・コーチは事務所が2つあり、ラムに行く場合はケニヤッタ通りではなくJamhuri.Stの事務所前から出る。タナというホテルの近くで、私たちのホテルからも徒歩1分の場所だった。

 8時45分にバスが到着。モンバサが始発のこのバスには、既に多くの人が乗っており、窮屈な車内から一刻も早く開放されたいと言わんばかりに、ほぼ全員がどやどやと休憩に降りてきた。


 バスは定刻10分遅れの9時10分に出発。ラムまでは4時間半だ。

 車内は本当に横に5つ椅子が並んでいた。席も狭いし通路も狭い。どうしてまぁ、こんなバスを作ったものだか。

 バスの中は窮屈だったが窓外の景色は面白かった。

 ケニアに入ってきてからサファリには行ったものの、ナイロビからマリンディへは夜行だったので、この辺りの景色がどんな風なのかまだ見ていなかったのだ。

 特徴的なのはバオバブの木。根っこが天に向かって生えているような不思議な木で、サン・テグジュペリの「星の王子様」に出てくる。

 バオバブの木はマダガスカルに行かないと見られないと思っていたがそうでもない。もっともマダガスカルにあるように超巨大サイズではなく、普通に大きな木、というくらいだ。

 マダガスカルはかつてアフリカ大陸の一部だったのが地殻変動でちぎれたて島になった。私たちが今見ているバオバブと同じ種が、ちぎれたマダガスカル島で固有の変化を遂げてあんな風になってしまったのだろう。ラムまでの道のりの前半には本当によくバオバブの木を目にした。

 また、先日ボーマス・オブ・ケニアというナイロビにあるテーマパークのような所で、ケニアの様々な部族の居住地の屋外展示を見てきたのだが、まさにそんなような家が立っている集落もあった。屋外展示でみたのよりは、大きくて屋根の位置も高くなっているのだが、それでも名残を見せている。

 こんな風に写真を撮りながら外の風景を楽しめる快適な旅は10時半で終了。道のりでいったらラムまでの半分くらまで来た時だ。こんな調子なら4時間半もかからずに3時間で到着しちゃうんじゃないのー?なんて朗らかに言った時に、突然、バス全体がガタガタと物凄くゆれ始めた。ここから先の道は舗装されていないのだった。

 サファリで使った四駆のタイヤと違って、このバスのタイヤは大型トラックのようなタイヤだ。未舗装だからといってゆっくり走るなんてことはしない。バスにはプラスチックの窓がはめられているのだが、それが一斉に物凄い音をたてて、その音に恐れをなした乳飲み子が火のついたように泣きわめき、バスの中は様々な大音響に包まれることになった。予定でいくと、あと3時間はこの状態が続くってことになる。

 マリンディからまっすぐに北上していた道はラムと同じ緯度になった所で直角に東へ右折する。ここから更に道の状態は悪化した。昨年の12月にここを訪れた日本人夫婦に話を聞いた時は、雨で道がぬかるんでいて、途中で横転した車を何度か見たそうだ。今は、その轍が乾いて道に縦横無尽に深い溝を作っている。土でできた網目の上を走っているようなものだ。

 両脇は池のような湿地帯。海に向かって湿地帯になっている所に道路を作っているので、少しの雨でもすぐにぬかるんでしまうのだろう。横転する危険性はないが、それにしてもこの振動。コンピュータが壊れないかが一番心配だった。

 2005年にボリビアの首都ラ・パスからウユニ塩湖に向かうバスも未舗装のバイブレーター悪路だった。この時、コンピュータの入ったリュックを床においていたことが原因で1台がつぶれた。この二の舞にならないために私たちは最新の注意を払っているつもりだ。

 一つはリュックを変えた。コンピュータ専用のリュック。内部の背中側にクッション付きの袋状になったポケットがあり、そこにコンピュータを入れるようになっている。リュック自体もクッションが厚い。

 コンピュータは出来る限り使用時と同じ天地になるように膝の上に置くか、縦にする場合はDVDが上になるように、次に電源が下になるようにというプライオリティーで持つようにしている。電源の近くにHDがありHDを下側にすることで、コンピュータ内部のHDをつっている部分の負担を減らすようにしたいのだ。DVDを上にするのは、これも重力でDVDが納まっている状態にしておくことが理想的で、逆にすると常にDVDが出る方向に力が働くので良くないと聞いたからだ。じゃぁDVDとHDが同じ側にある場合は?と私たちは相談している人に聞くと、DVDを優先させるべきだろうとその人が答えたので、それを守っている。

 今回は、前の席に座っているのが小さな子供だったので、前の席の背もたれにリュックの肩ヒモをかけ、バスのバイブレーションが肩ヒモで吸収されて内部にまでなるべく伝わらないようにする方法を取った。膝の上においているよりも振動は内部に伝わらない。膝の上に置いているよりも楽だしね。

 11時半、途中の村で休憩停車。バスが停まっても、まだ体が振動しているような気分だ。

 頭の上に売り物を載せた物売りの人がワーッと押し寄せてくる。女性の服装はナイロビと比べると全然違う。カンガーと呼ばれる布を頭と腰にまとった人が圧倒的に多いのだ。

 しばらくの休憩後、再びガタガタと揺られてバスは進んだ。ここからの2時間は、かなり頻繁に人が乗り降りする。こんな所に家があるのだろうかという草原で降りたり、どっから来たんだろうという所で乗ってきたりする。こうして午後1時半、ようやくバスは海辺に到着した。

 ってゆーか、ラムって島だよねぇ?ここからどうするのかしら?と思っていたら、別途料金を支払ってボートに乗って島に行くのだそうだ。バスの人もそこまでは説明してくれていなかった。てっきりバスでラム島まで行けてしまうのかと思っていたが、まぁそんなはずないか。大きなスーツケースを持っていなくて本当によかった。こんな小さな船に、しかもこんな足場の悪い所からスーツケースを船に乗せなければならないと思うとかなりゾッとした。

 まぁ、スーツケースで来るような人は、大抵ナイロビからラム島の向かいにあるマンダ島まで飛行機で来るらしいが。マンダ島からラム島まではもっと豪華な船も出ていることだろう。

 それにしても、この小さなボートに人が乗ること、乗ること。

 もう一杯でーす、と思っているのに船頭は目ざとく人と人の間の隙間を見つけては乗客を送り込んでくる。

 あっという間にボートはギュウギュウ詰めになった。観光客らしいのは、私たちと目の前に座っている魔女ゴーゴンみたいなエクステンションつけた都会風の黒人女性二人組みくらいかなぁ。あとは地元の人っぽい。

 このギュウギュウの中をまた1人の男性が動き回って料金を徴収しているのも凄かった。

 船は大陸と島の間を航行するのだが、結構波が荒い。エクステンションの女性は、激しい海風に自慢のエクステンションがもしゃもしゃと顔に張り付き、しまいにはバッサーンと波もかぶってしまい、プリプリと怒りながら屋根のかかっている方に移動していった。

 午後2時20分。ようやくラム島のセンターピアに到着。

 今日の移動は時間はそんなに長くもなかったが、内容が厳しかった。ケニアの道は、厳しい所が多い。

 こんな思いをしてたどり着いたラムの海は、マリンディの茶色よりはよっぽどもましだったが、今までに訪れた南の島の「来た来たー!」と心躍るような水の色でもなかった。うーん、微妙だ。どうなんだ、ラム。

 早くも右から左から客引きが来ていたが、全部無視して、短期の滞在なので、ホテルはロンリープラネットで紹介されている桟橋近くのホテルに直行。ホテルに入ってやっと一息ついたのだった。


 
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