夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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ナクル(Nakuru)→ナイロビ(Nairobi)
2007.10.10
ケニア国内移動

移動内容
13:11-16:43 ナイロビの旅行代理店プラネット・サファリに依頼したツアーにより、ナクルからナイロビまでチャーター車で移動。
交通費はツアー代金に含む
ツアー代金 KSH7000(=US$103.97)/人 by 現金
※2007.10.08現在、US$1 = KSH67.33で計算。Usはウガンダ・シリング、KSHはケニア・シリングをあらわします。

 ナクルからナイロビにどうやって入るのかを検討してみると、公共の交通機関では手間がかかり安全性にかけるという結論に達した。

 大型バスを利用する方法の場合・・・。

 10月7日にウガンダのムバレからナイロビに向かうアカンバAkambaという会社のバスに乗りナクルで途中下車した。ナクル到着時間は夜中の2時過ぎ。ナイロビまでは更に3時間〜3時間半なので、ナイロビ到着は朝の5時ということになる。

 ウガンダの首都カンパラからナイロビに向かうウガンダのバス会社も何社か訪れたが、どれも夕方発の夜行便でナイロビには明け方に到着する。

 つまり、西側からナイロビに入るバスはどれも夜行で明け方にナイロビに到着することになっているようだった。これらのバスはいずれもナイロビのダウンタウンの各バス会社の事務所に到着する。ナイロビのダウンタウンでは大きな荷物を持っている旅行者が荷物を全て強奪される事件などを身近に聞いていた。大きくて数の多い荷物を持っている私たちが未明にナイロビのダウンタウンに到着するのは、危険が大きすぎる。更に、ダウンタウンからほんの数ブロック離れた場所に宿を確保するつもりだったが、それでもナイロビでは法外なタクシー料金(KSH1000=US$14.85)を請求してくるだろう。未明の到着、事務所で夜が明けるまで待機、待機中の荷物の管理、夜が明けてからのタクシーの手配、タクシーへの荷物積み込み、タクシー代金。いずれの要素をとってもあまり芳しくない。

 ナクルからナイロビまではトヨタハイエースを使ったミニバス(ケニアではマタツと呼ばれる)が頻繁に走っている。夜中ではなく日中にマタツでナクルからナイロビに移動する方法も考えた。しかし、これも荷物が多すぎて乗車拒否、あるいは法外な荷物料金を取られる可能性、そして乗車中の荷物の安全を考えると芳しくない。しかも、マタツもまたダウンタウンの中に到着するので、その後の移動が困難に思えた。

 ということで浮上してきたのが、ナイロビにあるプラネットサファリという旅行代理店にナクルからナイロビへのチャーターサービスを依頼する路線だ。この代理店はケニアとタンザニアのサファリと交通を取り扱っているのでチャーター車もお金を積めば出してくれるだろう。

 で、ついでにサファリも依頼したらプラネットサファリのドミトリーに3泊無料で宿泊できるという特典もついてくるので、ナクル発のサファリ(公園入場料金、昼食付き)をしてナイロビまで連れ帰ってくれるオリジナルツアーの手配を依頼したのだった。

 一人US$100ちょっとかかるが、
・公園の入場料金がUS$40
・サファリ終了後の昼食がUS$6
・ガイド料金US$10
・ナイロビでの安全で便利な場所での宿泊料金は一泊KSH1600=US$23.76するので、一人に換算すると一泊US$12。これが3泊分ついてくるので(ドミトリーだが)US$36が圧縮できる

と見積もると、ナクルからナイロビへのチャーター代金は一人US$12くらいと考えられる。うん、いい感じ。

 ということで、10月10日は朝からナクル湖サファリツアーを行い、ツアー終了後に預けた荷物を引き取りにナクルのホテルに戻ってきたのが12時36分だった。

 このままガイドさんとナイロビに戻るのかと思いきや、ツアーを行ったガイドさんの車でナクルにあるプラネットサファリの事務所前に到着して車をチェンジ。ここからナイロビまではプラネットサファリのお抱え運転手の車で移動するのだそうだ。ガイドさんはプラネットサファリが雇った外注の人だからナイロビまで拘束するとお金が高い。そこでお抱え運転手を使って安く済ませようというマネージャーのルーシーの手配だと思われた。

 車は運転席と後部座席の2列の小型の四駆で、既に何やら荷物が詰め込まれている。

 運転手のおやじはナクル在住で休日で家に帰っていたのだが、ケニアの連休明でナイロビの学校の寄宿舎から戻ってきていた息子を再びナイロビに送り届ける私用があったようだ。

 私たちはそんな私用のついでの車に乗せられる事になった。

 後部のハッチには息子の荷物と私たちのスーツケース一つが乗り、私たちは2列目にもう一つのスーツケースとその他荷物と共にぎっしり詰め込まれ、助手席には高校生の息子が座った。何じゃこれ?ルーシーは、思いっきり安くすませようとしたようだ。そっちがそうくるなら、こっちもどうしてもドミトリー3泊を勝ち取ってやるのだー!と夫と私は固く心に誓った瞬間だった。

 手配にはお昼ご飯が含まれていることを運転手に再度確認すると、「ああ、今から連れて行くから」とナクルの町を出てしばらく走った国道沿いのドライブインに連れて行ってくれた。

 ここはとても新しくてきれいなファストフード店で「ハンバーガーやフライドチキンなど好きなメニューを好きなだけ食べてもいい、ただし飲み物は別だけどね!」っていうのが私たちの昼食だった。これは悪くない。私たちは町中の安食堂に連れて行かれるかと思っていたからだ。

 昼食を済ませると、車は一路ナイロビへ。ナクルからナイロビへの道は大規模な修復工事中で、私たちは未舗装の埃っぽくてガタガタの迂回路を通らされが数年後には良い道になっているだろう。


 しばらく行くと道沿いに羊の毛皮がはためいているのが続いた。羊の形になっている毛皮もあれば、ロシア人が被るような筒型の帽子になっている場合もある。朝晩はやや冷え込むが、日中は半袖でも暑いこの地方で毛皮を売っているというのが何とも妙な感じがした。

 午後4時25分にナイロビ入り。久しぶりに見るナイロビはウガンダの牧歌的な風景を見慣れた目にはとても都会に見えた。

 運転手のおやじは車をとあるホテルの前に停めた。「はい、到着だよ」。

 いやいや、私たちはプラネットサファリに連れて行ってくれ、お宅の事務所に連れて行ってくれといっているので、このホテルではないといっても、運転手は自分はこのホテルに連れて行けと言われているとなかなか譲らない。とにかく携帯でプラネットサファリに電話して確認してくれといっても、今日は日曜日で人がいないかもしれないとか、携帯電話のプリペイドが切れてかけられないとかぐずぐずしている。

 この様子を見て、「ははーん、このおやじは狸だな」と気づいた。私たちがナイロビ初めての旅行者と見て、とにかく安宿に押し込んでホテルから客を連れてきた手数料を取ろうとしているのだと感づいた。そこで態度を硬化させて「いいから、早く電話しろっつーの。プリペイドなくなったんだったら、店で買ってきて電話したらどーなの!私たちはプラネットを3回も利用していて、場所もわかっているしドミトリーのベッドをすでに押さえてあるんだから、とにかく電話するかプラネットの事務所にすぐに連れて行きなさい!」と激しく抗議すると、すぐに電話はつながるようになり、勘違いだったという話になった。ったくもー。

 こうして無事にプラネットサファリの事務所に到着。おやじは罪滅ぼしなのか、いそいそと荷物運びを手伝ったりしたが、さっきの態度が許せないのでチップはあげない。

 3度目ともなりすでに見知った顔が事務所に並び、「久しぶりー!」と挨拶を交わした。

 この様子を見て、おやじは「だまさなくて良かった」と胸をなでおろしていたかもしれない。

 さて、到着してドミトリーに宿泊して2日目。ドミトリー管理担当のジミーが宿泊料金の徴収にやってきたので、「あれ?ルーシーに聞いていない?今回はナクル湖のツアーをやったから3泊無料なはずなのよ」というと、それっきり徴収にはこなくなった。ルーシーから了承サインがでたのか、私たちの話を聞いて納得したのか詳細はわからないが、結局3泊無料になったというわけだ。ということで、総合的に見て、今回のサファリツアーと移動の組み合わせはコストパフォーマンスは悪くなかった。プラネットサファリの柔軟な対応に感謝している。


 
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