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トゥリアル(Toliara)→ムルンダヴァ(Morondava)
2007.05.13 |
マダガスカル国内移動 |
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移動内容 |
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07:04-07:17 |
隣のエデンホテルからトゥリアル空港までエデンホテルの送迎サービスで移動。
空港送迎サービス運賃 Ar6000(=US$3.15)/夫婦 by 現金 |
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09:30-11:12 |
トゥリアルからアンタナナリヴまで飛行機で移動。 |
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12:38-13:45 |
アンタナナリヴからムルンダヴァまで飛行機で移動。
航空運賃 Ar284700(=US$149.37)/人 by 現金
※航空運賃はトゥリアルからムルンダヴァの値段。 |
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14:00-14:14 |
ムルンダヴァの空港から宿までタクシーで移動。
タクシー運賃 Ar10000(=US$5.25) by 現金 |
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※2007.05.14現在、US$1= Ar1906で計算。Arはマダガスカル・アリアリ。。 |
今までタクシー・ブルースで首都のアンタナナリヴから国道7号線を走って西海岸にあるトゥリアルまでやってきた。ここから北部のムルンダヴァへ、そしてムルンダヴァから首都のアンタナナリヴへは飛行機を使うことにしていた。
飛行機の予約はこの周遊旅行を始める直前にアンタナナリヴの旅行代理店ARICSで購入した。日本人の黒川さんがオーナーであるARICSには英語の話せるスタッフが数人いる。航空券購入に際して全体の旅程の相談などにも乗ってくれる担当者もいて、私たちが気づかなかった見所の情報を知らせてくれるなど助けてもらった。ちなみにARICSさんは事務所の2軒隣のアパートを借りあげていて、旅行者の宿泊所として使わせてくれるので、そういう面でもありがたかった。
日本からマダガスカルに来る場合に、タイ経由でマダガスカル航空を使うと国内線が40パーセントも安くなるのだそうだ。私たちはナイロビから来たのだが、ナイロビからの場合マダガスカル航空を使うと国内線は20パーセントの割引になる。ヨーロッパから来た人は50パーセントオフだとも聞いた。
しかし私たちの場合はナイロビとモーリシャスの往復とモーリシャスとマダガスカルの往復を購入しており、モーリシャスとマダガスカル間にマダガスカル航空を使うよりも全てモーリシャス航空利用で航空券を購入した方が一人当たりの購入金額がUS$50も安くなった。
従ってマダガスカルの国内線をUS$250以上利用しない限りメリットがないということになり、そんなに国内線を利用するとは思えなかったのでマダガスカル航空は利用しなかった。つまり国内線は何の割引もなしで購入することになった。
結果としては、国内線の購入金額が一人US$250には達しなかったので割引がなくとも全体として安く済んだし、割引なしの航空券はノーマルチケットなので日程の変更がいつでも自由に無料でできるというメリットを活かして、好きな日程に変更することもできた。
ARICSでの支払いは現金でもクレジットカードでもOKで、通貨単位も米ドルかマダガスカル・アリアリのいずれも受け付けてくれる。ただし、ARICSの支払いは米ドルが機軸通貨なので、アリアリで支払おうとするとその日のドルを買うことになる。米ドルで支払ったほうが有利だ。
さて、こうして購入したチケットを持って13日の移動開始。トゥリアルからムルンダヴァの直行便がない日だったので、アンタナナリヴで乗り継ぐことになっていた。
トゥリアルの市内から空港への移動については、宿泊したサフィール・ホテルのフロントに聞いたところ、一人Ar6000(=US$3.15)で手配できると聞いた。飛行機は午前8時25分だったので午前7時半には空港に到着しておきたかった。午前7時にホテルに来てほしいという希望を出した所、担当者から返事がこないだの、返事が来たと思ったら午前8時になるだのとどうも芳しくない。どうやら、別の配車会社にこのサービスを委託しているらしいのだ。
どうしようかと思案しながら散歩に出ている時、そういえばさっきから何度も外で隣のエデンホテルのロゴの入った車を見ていることに気づいた。もしかしエデンホテルならこの車を使ってサービスがあるのではないだろうか。エデンホテルに入ってみると案の定フロントデスクに空港までの送迎サービスの案内が出ていた。しかも、「ご夫婦や兄弟など二人の関係が家族であれば二人でAr6000」と書かれてある。半額だ!
さっそく隣のサフィール・ホテルに宿泊しているがこのサービスを使いたいのだと言うと、フロントの女性は快く明日の予約をしてくれた。出発時間も午前7時過ぎだというから丁度いい。サフィール・ホテルとエデンホテルは経営提携していると聞いた。エデンホテルのホテルロビーにあるカフェでコーヒーを飲んだ時も、サフィール・ホテルに宿泊していると言うと部屋番号だけ教えてくれれば、部屋チャージにするとまで言ってくれた。そんな風な関係なのに、空港の送迎サービスだけはなぜか別で行っているのが不思議だった。
翌朝、6時45分にエデンホテルを訪ねた。朝日がこれからあがろうかという時で、すこし薄暗い時間だったがなんといってもすぐ隣のホテルなのが安心だった。
しばらく待っていると、エデンホテルに宿泊しているフランス人の男性と女性1人が乗客としてロビーに降りてきた。
この4人の客を乗せて空港への車は走り出した。市内から13分で到着してしまった空港はとてもひなびた所で、空港というよりはバスの待合室といった感じだった。
飛行機の運行案内は黒板にパネルをはめ込んだりチョークで書き足す方式。
今日は朝2便、夕方2便、計4便が出発して全てアンタナナリヴ行きだ。それにしても、私たちの出発時間が書かれていない。
フロントでチケットを見せてどういうことになっているのかと聞くと、奥の部屋に通された。中には中国系のマダガスカル人の女性マネージャーがいて、私たちの便が遅れて午前9時20分になっているのだと英語で説明してくれた。なるほど。昨日、サフィール・ホテルから問い合わせた配車会社はこの遅延を知っていたのかもしれないなぁ。ま、いずれにせよ、安く来られたからよかったのだが。
私たちのように遅延を知らない人は早くから来ていたが、7時半頃から係員によって1列に並ぶように指示された。
列の自分の場所に荷物を置いて、みんなフラフラとどこかに歩いていってしまっている。そんな事をしても荷物が盗られる心配のない、のんびりとした雰囲気が漂っている空港だった。
7時42分にチェックイン開始。我々は預ける荷物もないので、ボーディングパスだけもらうと、奥の待合室に席を移して、そこでのんびりと飛行機を待つことにした。
やがて、アンドリンギチャ国立公園で初めて出会い、次にイサル国立公園でも出会ったフランス人カップルに3度目の遭遇。
トゥリアルから私たちは北部のイファティに行ったのだが、彼らは南部のアナカウに滞在していたのだそうだ。イファティが未舗装のでこぼこ道を車で1時間半から2時間かかって行くのに対して、アナカウまではとても波の荒いインド洋を船で2時間。アナカウから帰ってくる時は、途中で船が故障して揺れに揺れる海上で1時間半待たされたあげく、再度アナカウに戻って船を乗り換えてトゥリアルに戻ってくるというハプニングもあったそうで、どちらの方向に行くのも大変だねぇという話になった。ちなみにアナカウからはヌシ・ベ(日本人がよく行くヌシ・ヴェではない)という小島があり、そこの海が美しかったそうだ。
そうこうしているうちに、ブルンブルンとプロペラの音がして飛行機がやってきた。本来はボーイングの予定だったのだが、アンタナナリヴで機体故障となり急遽ATRに変更されたのだった。ATRなんて聞いたことがないというと、待っている間に知り合ったフランス人のパイロットだという初老の男性が、ATRはヨーロッパ資本の会社でヨーロッパではよく使われている機種だから大丈夫だと教えてくれた。
因みにこの優しそうなフランス人の男性は、これからアンタナナリヴに戻ってフランスから来る奥さんと合流するのだそうだ。夫婦ともマダガスカルが初めてなので、先に旦那様が一人で候補地を下見して、ホテルや町の安全性を確認した上で奥さんと一緒に回る予定にしているんだそうだ。「ふへぇー、何ていう素晴らしい旦那様。素敵ですねぇ」と言うと、彼は結婚して34年間ずっとこうやってきたのだよと言った。席に戻って夫に、こんな素敵な旦那に出会ったと報告すると、夫は「けっ、そのフランス女、何様のつもりじゃ!」と奮起していた。人は同じ話を聞いても自分の立場で違う話に聞こえてくるものである。
飛行機は海岸沿いから内陸に続くこんもりとした森の上を北東に飛び、やがて私たちがベマラハ国立公園に行く時に渡ったと思われるチリビーナ川沿いに東に飛んでいると思われた。
前回飛行機を使ったのはモーリシャスからマダガスカルに移動する時だった。真っ赤な土の台地に緑色の草がモリモリと生えている上空からの風景は、今までのリゾートアイランドに比べると粗野で未開な感じがして心が浮き立たなかった。
しかし、タクシー・ブルースで地を這うように移動しながら旅行し、この土地に住む様々な人とふれあい、この土地でとれるおいしい物を食べた後の今、私の目に映る上空からの光景は、マダガスカルの周遊旅行で起こった愉快な出来事やおいしい料理を脳裏に浮かび上がらせて、厚みのある思いを心に満たしてくれた。
未開の土地には、ひだのようにグチャーッと土地が寄っている地形もあり、こういう所も訪れたら面白い所かもしれないと思わせた。
マダガスカルはまだまだ貧しく、道路などのインフラやましてや外国人旅行者に対応できる交通機関が少ない。それらが開発されるとともに、もっと魅力的な観光スポットも現れてくるのかもしれない。
2時間弱でアンタナナリヴに到着。
ここでやろうと思っていたのは現金の引き出し。これから向かうムルンダヴァにはATMがあまりないと聞いていたので、アンタナナリヴの空港で必要な経費を一気に引き出そうと思っていたのだった。私たちが降り立ったのは国内線の出口。ここにはATMがなく、一旦外に出て同じ建物を左手に進むと見慣れた国際線の出口になるので、ここから入るとATMや観光案内所のある国際線のロビーになる。ATMでさっさと現金を引き出して、再び国内線に戻るまで20分とかからなかった。
ムルンダヴァにはWestern Union銀行があるにはあるのだが、私たちのような自由旅行の人間が宿泊する手ごろな値段の宿があるマーケットからはかなり離れていて不便。アンタナナリヴで引き出しておいて正解だった。
さて、今回のフライトで私たちはトゥリアルからムルンダヴァまで荷物をスルーにしていた。しかし、一緒にいたオーヴリァ氏は不安なのでアンタナナリヴで一旦荷物を受け取ってから再度荷物をチェックインする方法をとっていた。どちらがいいのか?結果としてスルーでいいと思う。
というのも首都アンタナナリヴの国際線といえども、そんなに便数があるわけではない。乗ってきた飛行機から積み下ろされた荷物は、各便のチェックインカウンターの係員の後ろに運ばれる、私たちも乗り継ぎ便をチェックインしている時に自分の荷物が運び込まれるのを目で確認することができた。荷物はスルーにして、自分の荷物が次の便に必ず乗せるのを目で確認するならスルーでいいと思う。
銀行でお金を引き出したり、荷物を確認したりしていると、乗り継ぎの時間はあっという間に過ぎていった。待合ロビーに入って30分ほどでゲートに入るアナウンスがあり、またもや飛行機に乗る。こんどの飛行は1時間10分ほどで、本当にあっという間にムルンダヴァに到着してしまった。陸路で行こうとするとアンタナナリヴからムルンダヴァまでは途中から悪路で15時間とか17時間とかいう。通常、道が良い場合は飛行機の1時間は陸路の10時間に匹敵するのだが、ここの場合は陸路の方が分が悪い。こういう所では飛行機は使い甲斐があると言える。
ムルンダヴァの空港もトゥリアルに引けをとらないひなび方だった。
すぐに日本語で話しかけてくる男性がいて警戒していたのだが、彼が空港からムルンダヴァ市内へのタクシー運賃は決められていて、一律Ar10000だと指差す方向を見ると、空港内の掲示板のような所にちゃんとそのように書かれて張ってある。
これはもう、しかたないと彼に決めてあったホテル・ブーゲンビリアまで乗せていってもらうことにした。この値段については本当に一律Ar10000らしく、ホテルにも空港までの送迎サービスの値段は3人までAr10000だと張り出してあった。
ということでムルンダヴァに到着。暑い暑いトゥリアルから出発して、高原の涼しいアンタナナリヴから再び暑いムルンダヴァへ。バオバブで有名なムルンダヴァだが、私たちは他にもベマラハ国立公園にも行こうとしていた。いったいどんな旅になるだろう。
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