夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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ハンツィ(Ghanzi)→マウン(Maun)
2007.08.11
ボツワナ国内移動

移動内容
07:25-07:32 宿からバスターミナルまでタクシーで移動
タクシー運賃 BP25(=US$3.92) by 現金
08:17-12:05 ハンツィからマウンまで大型バスで移動
バス運賃 BP31.9(=US$5)/人 by 現金
12:09-12:33 マウンのバスターミナルから宿アウディ・キャンプまでタクシーで移動
タクシー運賃 BP20(=US$3.14)/人 by 現金
※2007.08.13現在、US$1= BP6.38で計算。BPはボツワナ・プーラをあらわします。

 思いがけず宿泊することになったハンツィでの一夜が明けて、今日晴れてマウンに向かう。

 昨日、宿の女性マネージャーに確認した所、バスは朝8時半に出発するということとバスターミナルまでは車で10分もあれば行けるということを聞いていた。掃除の女性がタクシーを手配してくれるという。

 彼女は朝8時半発のバスならば8時に宿を出れば余裕で行けるといっていたが、今までのアフリカの旅では人々は早い場合は2時間前、遅くとも1時間前にはちゃんと来ていて、自分の上の荷棚はおろか人の座席の上の荷棚もちゃっかりと占領してしまうというのが常だった。出発時間が1時間、2時間遅れようとも、出発前のせめて1時間前には到着すべきなのは鉄則ともいえた。

 ということで、朝7時半に宿にタクシーをまわしてもらうことになった。

 翌朝、タクシーでやってきたのは女性のドライバー。とういか、どう見ても起き立ての近所のお母さんだ。どうやら掃除の女性は友人に白タクを依頼したと思われる。料金もBP5くらい高いのは、掃除の女性へのマージンだろうなぁ。

 ターミナルまでは本当にすぐ。歩ける距離ではないが、ちょっと高すぎたかなぁ、タクシー代金。

 でもまぁ、よく働くアフリカ人の女性へのエールだ。ここは一つ文句を言わずに、言われた金額を支払ってよかったと思おう。

 今、この記録を書いて掃除の女性とドライバーの女性をもう一度よく見てみると、同じ国民なのだが顔のタイプが全く違う。あれ?もしかして・・・。

 この記録を書いている今、私はもうネパールに来てしまっているのだが、ここに来る前に立ち寄ったナイロビの旅行代理店で面白い話を聞いた。いわく、ボツワナにブッシュマンがいるというのだ。

 もともと狩猟生活を守り続けてカラハリ砂漠に暮らしていたブッシュマンが、国の政策によって住んでいた土地を追い出されて別の居住区に暮らさざるを得なくなってしまっている現状がある。ところが、一部の旅行会社がカラハリ砂漠のツアーを企画するにあたり、ブッシュマンが砂漠にいた方が「売り」になるってんで、追い出されたブッシュマンを雇って砂漠に連れて行ってコマーシャルに使おうとしている動きもあるという話を聞いたばかり。

 旅行代理店の人にブッシュマンを見かけなかったかと言われたのだが、全く記憶になかった。しかし、こうしてあらためて写真を見てみると掃除の女性は、きっとブッシュマン(ブッシュウーマン?)なんじゃないかと思えてきた。

 おお、ブッシュマンと写真撮ってるじゃないの、私たち。

 そもそもの生活居住区を追われた人の中には、特別居住区に移動するのではなく町に出て、新しい生活を試みている人もいるのだろう。そんな一人に私たちは出会っていたのかもしれない。しかも、強かに旅行者相手に友人に仕事を紹介したりしている。ツーリスティックなやらせのブッシュマンではなく、リアルに生活しているニュータイプのブッシュマンに出会っていたかもしれないという事実に、私は今、静かに興奮を覚えながら書いている。

 さて、タクシーが到着した場所はバスターミナルとはいえ、単なる空き地のような砂埃の舞う場所だった。すでに2台のバスが到着していて、予想通りに乗客がどんどんと乗り込んでいた。やっぱり。

 私たちも、バスの前に立っている男からチケットを買い、バスの下にある荷物入れに荷物をおさめて座席とその上の荷棚の確保のために急いでバスに入った。

 空き地のようなバスターミナルではあるが、3軒くらい朝食を出す店が並んでいる。バスに乗り込んでくる乗客は、ここで朝ごはんを買い込んでバスの中に入ってくる人も少なくなかった。

 3軒とも出しているメニューは一緒。マンダジと呼ばれる甘くない揚げドーナツとフライドポテトと揚げソーセージの揚げ物3点セット。朝からこってりとした匂いがバスの中に充満する。異文化だ。

 8時17分。満席になったバスは出発時間の8時半を待たずに出発。アフリカというイメージとはおおよそ異なる定刻時間前の出発だ。こんなこともあるんだなぁ。やっぱり早く来るにこしたことはない。

 ここからは背の低い枯れたような野原が広がる道をひたすら走る。道路のコンディションは相変わらずとても良かった。

 走り始めて1時間程経過した午前9時33分に全員が降りるように指示された。まるで野原の中なのだが、遮断機のようなものがあり、その横に小屋がある。言われるままに全員が降りて、遮断機の向こうでバスを待つことになった。

 この近くに大きな看板があって「ンガミランドへの物の持込と持ち出しを禁ずるもの−生肉、生きた牛、獣医の許可があれば持込と持ち出しを許されるもの−生きた羊、生きたやぎ・・・、許可なしでも持ち込みと持ち出しを許されるもの−・・・」などと書かれていた。「ンガミランド」って何じゃ?ということだが、ボツワナの主たる産業が牧畜にあることを考えると、病気に対しての何らかの規制をかけて厳しく産業を守っているのだろうと思われる。バスに積まれている荷物は時間をかけてチェックされ、許可証を持っている人は小屋で許可を見せたりするという作業が行われた。

 チェックが終了するまでに20分以上停車。みんな、てんでに野原でトイレしたり、ふざけあったり、子供にご飯食べさせたりと、のんびりと待っているのがアフリカ的で良かった。

 ここから先の風景も、あまり変わりなし。バスは順調にマウンに到着したのだった。

 マウンは大型スーパーのSPARやショップライトを核とした平屋のショッピングセンターがいくつかある場所にバスターミナルもある。町の中心らしい。

 バスが到着したすぐ横のガソリンスタンドで洗車しているタクシーがいて、このおっちゃんが声をかけてきたのでアウディ・キャンプまでの料金を聞くとBP50とか言ってきた。アウディ・キャンプまでは町から12kmくらいだろうと思っていた私たちは「そんなに高いはずはないだろう」とゴネていると、ガソリンスタンドのオーナーらしい男性が出てきて、「そんなに高くない、高くない、こいつはやめた方がいいよ」と道路を走っている他のタクシーを紹介してくれた。彼はBP20でいいという。

 最初の運転手はギャーピー言っていたが、オーナーに睨まれて静かになった。

 私たちに高値をふっかけて来たこの運転手は、どうやらガソリンも入れずに毎回ここで勝手に洗車していて、オーナーの不評を買っていたらしい。オーナーは日頃から快く思っていなかった運転手に一矢報いることができたようで、私たちは漁夫の利。いやー、ラッキー、ラッキー。

 この運転手は滅法純朴な青年で、町から宿まで行く時はBP20だけれど、携帯に電話して宿に呼んだら来るガソリン代がかかるからBP30もらいたいと丁寧に説明してくれて、とても好感の持てる人だった。

 町から宿までは時速80kmで飛ばして20分もかかったので20kmはあっただろう。そう思うと、同じ金額で10分も走っていない朝のおばちゃんドライバーなんかちゃっかりしている。

 やっぱり、朝は払いすぎたなぁ。またもや、そんな事を思い出しながらマウンの宿に到着した。


 
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