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カトマンドゥ(Kathmandu)→インド:バラナシ(Varanasi)
2007.11.18 |
ネパール→インド |
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移動内容 |
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11:20-11:53 |
宿から空港までタクシーで移動
タクシー運賃 NRS250(=US$3.80) by 現金 |
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12:36-13:00 |
インド航空にチェックイン、パスコントロール、手荷物検査 |
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13:00-14:09 |
ロビーで待機 |
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14:09-14:40 |
登場開始、タラップの下で再び手荷物検査、離陸 |
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14:40-15:14 |
カトマンドゥからインドのバラナシまでインド航空で移動
航空運賃 NRS8915(=US$135.34)/人 by 現金
空港使用料 NRS1338(=US$20.31)/人 by 現金 |
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15:14-15:40 |
飛行機を降りてから荷物のX検査 |
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15:46-16:42 |
バラナシの空港からゴードリヤー交差点までタクシーで移動
タクシー運賃 Rs450(=US$11.44) by 現金 |
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16:42-16:53 |
ゴードリヤー交差点から宿フレンズ・ゲストハウスまで徒歩移動 |
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※ネパール・ルピーは2007.11.12現在US$1 = NRS65.87で計算、インド・ルピーは2007.11.19現在US$1
= Rs39.34で計算。 |
カトマンドゥに到着したのが11月2日、その翌日にタメル地区の各旅行代理店をまわって11月18日前後のインド・バラナシ行きの飛行機の価格調査を行った。
旅行代理店によって出してくる値段がUS$135〜US$156と開きが大きい上に、価格の設定が米ドルなので私たちのようにネパール・ルピーで支払いたい場合はレートの設定がまちまち。ドルの価格とレートをあわせて比較しなければならないのがポイント。
英語がペラペラ話せるインド人系が経営している店、日本語や韓国語が話せるスタッフがいる店はマージンを高く乗せている傾向にあったので却下。また、事務所の机の上にコンピュータ端末がなくて電話だけおいているという代理店は、結局大手の代理店に電話して空き席の確認をする方式。こりゃぁだめだ。マージンが二重にかかっている上に、即座な対応ができないし、下手をしたら金を持ち逃げされるかもしれない。事務所に入って端末がないと、相手が何をいおうと即座に踵を返して出て行った。
結局、一番安かったのは宿ホーリーランドを出て右斜め前にあったHimaraya
Adobeという旅行代理店だった。お兄ちゃんと義理の妹がやっているという店で、2日の夕方に訪れるとお兄ちゃんが対応してくれて、
航空運賃US$122+TAXUS$13=US$135
ネパール・ルピーで支払いたいのでレートを聞くとUS$1=NRS65だという。他の代理店ではもっと安かったと言ってみると、その日の新聞を見て63.65にしようということになり、それまで調べた中で最安値だったし、コンピュータ端末で空き席状況もすぐにわかり、この事務所で発券作業も行っているということで信頼できそうだと判断して購入することにした。
カトマンドゥからバラナシにはインド航空Indian Airlineしか飛んでいない。国営企業であるインド航空は明日の土曜日が定休日(日曜日は営業)で、代理店経由で航空チケットを購入する場合は代理店にパスポートを預けなければならないという。そんな話は聞いていなかったし、かなり疑わしかったので、金曜日だった2日は予約金として一部だけ支払って4日の日曜日の朝に出直すことにした。
3日に他の代理店に尋ねたりして、パスポートはコピーでもいいような情報を得たので、4日の朝旅行代理店を訪ねて妹にコピーを預けて、発券できた午後5時に再びチケットを取りにきてチケットと引き換えに残金を支払うことを約束したのだった。
近所のネット屋でインターネットをしていると、代理店のお兄ちゃんが私たちを探してやってきた。「緊急事態なので事務所まですぐに来てほしい!」と。
何事だと慌ててインターネットを中断して事務所に行くと、まず
・パスポートはオリジナルが絶対に必要だということ
・今日は日曜日で銀行がしまっているので立替払いする金がないので全額支払ってくれということ
・先日出した出した見積額には燃料費が入っていなかったので、一人追加でUS$5支払ってくれ
という3点を言われたのだった。やっぱりなぁ。換算レートが安いので、実は代理店の利益が出るのだろうかと不思議に思っていた所だったのだ。燃料費を追加してもまだ他よりは安いので納得して支払ったし、今までのいきさつからパスポートを渡しても大丈夫だろうと判断してパスポートも渡した。
4日の午後5時過ぎに事務所に行って、パスポートを返却してもらいエアーチケットを受け取ったのだった。あまりにも利益が薄い客だったせいか、二人の顔から笑顔は消えて事務的な対応のみで終了。もし、こういう思いが辛いというならば、同じ通りの角にあるインド人経営の旅行代理店にいくとよい。素晴らしく愛想のいいインド人が一人US$156でレート65で売ってくれる。愛想も料金のうちだと思えば、ネパールはなかなか正直な商売をしている国だといえる。
出発は18日の午後2時10分。チェックアウトして宿に荷物を預かってもらい、最後にネパール定食のダルバートを昼食として食べに行きがてら空港までのタクシーを物色した。
カトマンドゥの空港から市街地に入るタクシーは一律NRS400と言ってくる。どこの国でも空港に向かう場合はもっと安いのが普通なのでNRS180くらいでないかなぁと交渉を始めた。宿を出てすぐのタクシーのたまり場の先頭にいた中年のやる気に満ちたおやじはNRS400から言いはじめNRS300からは下げない。ところが2台後ろの若いお兄ちゃんに聞いたらNRS250で行くというではないか。このお兄ちゃんにお願いすることにして昼食を食べに行ったのだった。
昼食から帰ると、約束したお兄ちゃんが車を降りて私たちに近寄ってきた。「事情があって自分は行けないが、同僚が同じ金額で行くように手配した。車はもう宿の前に待機してあるから」と言う。その後ろで、先頭で待っていたやる気の中年運転手がじっとこちらを見ていた。恐らく、そんな安い値段で受けた若者に対して、中年運転手が脅しをかけたのだろう。そういうのを談合っていうんですけどね。
私たちとしては誰でもいいから納得の値段で空港まで連れて行ってくれればよかった。
宿の前で待っていてくれた運転手は英語が話せない40代の男性。ネパールの旅行業界では英語が話せるのとそうでないのでは稼ぎにうんと開きがでるのは、トレッキングのポーターとガイドも同じことだった。
この運転手さんも英語が話せないのでタメル地区の外国人旅行者が利用するタクシーの列に入ることができないのだろう。それでも空港までNRS250というのは地元民を運ぶよりは実入りがいいので受けたのだと思う。
空港まではタクシーで30分程度。私たちが到着したのは国内線だったのでかなりひなびた雰囲気だったが、国際線のターミナルはそれなりに国の玄関口としての顔を備えている空港だった。
出発の2時間10分前に空港に到着したことになるのだが、ターミナルに入ろうとしてびっくり。
ターミナルに入るにもチケットを確認してから一人ずつ入れているので入り口前が長蛇の列になっているのだった。こんなことになっているのなら3時間前くらいにくるべきだった。
このまま順番を待っていると時間がなくなりそうだったので、先頭でチケットチェックをしている人の同僚に時間がないのですぐに入れてほしいとチケットを見せると、案外すんなりと横手から列に並ばずに入れてくれたのだった。よかった。
インド航空へのチェックインはやや面倒くさい。まず入ってすぐに荷物のX線検査を行う。預ける荷物はここでヒモをかけられるのだった。
次に右手のカウンターで空港使用料を支払ってその領収書を持ってチェックインするという手続きなる。
ところが、空港使用料を支払わねばと思っていると、グランドホストらしいおっさんが来てインド航空の乗客ならとにかくこっちだからとチェックインカウンターに案内するじゃないか。あれ?空港使用料は?と聞くととにかく並べばいいからと言うのだった。後にこれは誤りで、結局、支払ってからチェックインカウンターに並ばなければならないことが判明する。余計なグランドホストがますます事態をわかりにくくしているのがネパールらしいなぁ。因みに空港使用料はとても高かった。
インド航空のチェックインカウンターに並んでいると、お役所風のインド人たちが「機内持ち込みの手荷物は1つに限られている」という原則のもと、超偉そうに人の荷物にいちゃもんを付けて預けろといいまわってくるのだった。
ところが、先進国の旅行者の皆さんは、機内持ち込み荷物のほかにコンピュータの入ったリュックを持っていたりする。コンピュータは特例で持ち入れることになっているので、役人風インド人は渋面を作りながらも許可するしかないのだった。
この人もコンピュータ、あの人もコンピュータ。自分の言う通りに預け荷物にならない人が続いていらいらしながら私たちの所にやってきた役人は、夫のリュックを指差して「これは預けないとだめだからね」と言う。夫は「いや、コンピュータです」と他の人と同じように言うのだが、ここの所ヒット率が低くてイライラしていた係官は「こんな大きなリュックの中身全部がコンピュータのわけがないだろう。コンピュータだけにせよ」とかなんとかいちゃもんを付けはじめたのだった。夫は「いや、ハードディスクとかバッテリーとかマウスもあるし、こういう量になるんです」と言うと、「何だかわからないコンピュータ用語を羅列して俺を煙にまくつもりか」と言わんばかりに「とにかくコンピュータだけにしてくれ」といい始めた。
すると、別の係官が来て「いや、コンピュータならいいです」とあっさりと許可してイライラの係官を押さえ込んだのだった。
インド航空が作った昔の規則は現代の旅行者の現状に合っていないのに無理やりあてはめているために、係官のフラストレーションが高まっている。そんな状況だった。これがIT大国インドの入り口の現状だと思うと、とてもリアルな感じがした。
私はリュックを2つ持っていたのだが、1つはコンピュータではないので預けろといわれた。「でもそうすると規定重量の20kgを超えてしまうのですが」というと、重量は気にしなくていいからとにかく預けろと言われた。超過料金を支払わなくていいのなら私も預けたい所だったので、さっそく預けることにしたのだった。アフリカから飛んできてインドの新しい航空会社キングフィッシャーを利用したのだが、キングフィッシャーのスマートなサービスと比べると、国営のインド航空と同じ国の会社とは思えないほど遅れた国のサービスに思われた。
インド出国手続きを通り、2度目の手荷物検査を受けて待合ロビーにたどり着いたのは午後1時だった。ここで1時間待って午後2時に飛行機に乗る。
待合ロビーから建物の外に出て、目の前に見えている飛行機かと思いきやバスに乗れと指示されて、皆でどやどやとバスに乗り込んだのだが、20秒くらい走ってやっぱり目の前に見えていた飛行機に乗るとわかった時、乗客の間には笑い声が起こった。歩きゃいいじゃないの。と誰もが思ったのだった。
で、タラップから機内に入ろうとすると、何とここで再び手荷物検査。一体カトマンドゥからバラナシにどんな凶悪犯人が乗る可能性があるというのだろうか。恐るべしインド航空の妙な規則。ここでは夫のリュックのポケットに入っていた洗濯ワイヤーが取り上げられてしまった。といっても別の袋に入れてバラナシに運び、バラナシで返却してくれたのでまだ良心的といえた。この後、タイのバンコク国際空港では規則に反しているものはその場で容赦なく捨てられたからね。
こうして一様に不機嫌になってしまった乗客が機内に入ると、何と明らかに清掃されていない。通路には紙くずがいくつか落ちていて、私の座席には読み終わったくしゃくしゃの新聞が置きっぱなし。今までこんな飛行機には乗ったことがなかったなぁ。
乗務員のブルーのサリーは美しいけど、今までの手続きやら機内が清掃されていないやらで、これではインドに起こった新しい航空会社に人気が出るのも当然だと思われた。
飛行機が無事に飛び立つとヒマラヤ山脈を背にインドに向かうことになるのだが、旋回する加減で山脈が右に左に見えてくる。
おおお、最後のヒマラヤ山脈だ。遠くに美しく光る山を最後にカメラにおさめたいと、私たちとフランス人のカップルは、右に左に旋回する飛行機の中を歩き回っていいポジションから写真を撮ろうとした。
しかーーーし!
インド航空の飛行機は機内を掃除していないくらいなので、窓も当然汚い。いずれの窓も汚れて曇っているか細かいヒビが入っていて、うまく撮影ができないのだった。もぉぉぉ。必要がない限りインド航空には乗りたくない。
フランス人カップルと顔を見合わせて肩をすくめて着席。あとは全くおいしくない機内食を食べるくらいしかやることはなくなった。
バラナシの空港に到着して荷物を受け取ると、ここでもX線荷物検査。変わっている。というか、荷物検査を数多くすることで雇用対策をしているのだろうか。
バラナシは2度目になる。空港の建物内にある高いエアポートタクシーの窓口は素通りして、建物の外にあるプリペイドタクシーの小屋でタクシー料金を支払って領収書を受け取った。前回利用した時に、タクシーに乗り込んだ際、運転手が空港の駐車料金Rs25(=US$0.64)を払ってくれと言われて支払ったのだが、あれは払う必要があったのか疑問だった。そこで、プリペイドタクシーの小屋にいる人に聞くと、そんなものは支払う必要がないという。やっぱり。
タクシー料金を支払うと男が車まで案内すると言ってきた。「運転手なの?」と聞くとそうだというのだが、実際に車まで行くと別の運転手がでてきて「私が運転手です」という。さぁ、始まったぞ、怪しいインドだ。
荷物を車に積み込んで出発しようとすると、案内してきた男が「駐車代金としてRs25です」と言ってくる。
きたきたー。
たいした金額じゃないけど、必要ないんだから払いたくない。そんなものは払わなくていいとさっき聞いたというと、しかつめらしい顔をして「いや、それはおかしい。ルールで払うことになっているから支払ってくれ」と詰め寄ってきた。もう、うるさいなぁ。結局物乞いじゃないか。
仕方がないので、私は車を一旦降りて、「さっきあの小屋で確認したから、払う必要はないのだが、あなたが言い張るのなら、あの小屋に一緒に行って確認しよう」と男の腕を取ると、「じゃぁ、特別に払わなくていいから、いいから」と引き下がった。後に知り合った日本人姉妹に聞いたら、姉妹は「へーーー?そぉーーなんですかぁーーー?でもぉーーー」とか言っているうちにタクシーを発車させて逃れたのだそうだ。人によってやりようは色々だ。
クラシックカーのようなインドのタクシーは車内が案外広くて快適だ。これでゴードリヤー交差点まで行き、そこからは徒歩だ。
一度来ているので道もわかっているし、誰に何を言われても平気、平気。ごろごろとスーツケースを転がして、話しかける人を適当にからかいながら宿に無事到着したのだった。
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