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アーグラー(Agra)→カジュラーホー(Khajuraho)
2007.11.23 |
インド国内移動 |
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移動内容 |
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04:10-04:23 |
宿からイードガー・バスターミナルまでオートリクシャーで移動
リクシャー運賃 Rs50(=US$1.27) by 現金 |
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04:25-05:04 |
カジュラーホー行きのバスに乗って待機 |
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05:04-17:00 |
アーグラーからカジュラーホーまでバスで移動
バス運賃 Rs200(=US$5.08)/人 by 現金 |
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17:00-17:10 |
バスターミナルから宿まで徒歩で移動 |
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※2007.11.19現在US$1 = Rs39.34で計算。Rsはインド・ルピー。 |
アーグラーからカジュラーホーに行くには2つの方法がある。
1つは私たちが使ったバス1本で行く方法。出発地点はアーグラーのイードガー・バスターミナルで朝5時、6時、7時45分の3本があり、所要時間は12時間で運賃は一人R200。
もう1つの方法は、アーグラーのアーグラー・カント駅からジャンスィJhansi駅まで列車で行き、そこからオートリクシャーでバスターミナルで移動して、バスでカジュラーホーに向かう方法。後にカジュラーホーで出会った日本人旅行者に聞いたところ、所要時間は列車が2時間10分、バスが4〜5時間、費用は列車がRs100、バスがRs100、プラスオートリクシャー代金になり、リクシャー1台でRs50くらいだというから2人で乗った場合はRs225ということになる。
結論からいうと、バスで1本で行く方法はお勧めできない。時間がかかりすぎる上に、バスは窮屈だった。おまけにこの時期の早朝のバスは窓がうまく閉まっていない、いや閉まらないために異常に寒くてここで体調を崩して、最後にインドを出るまでの2週間弱、引き続きタイでも3〜4日くらいずーっと具合が悪かった。
あまり料金も変わらないので列車とバスを乗り継いで行く方がいいといえる。それはアーグラーにいる時も地元の人に言われていたことだった。しかし、その話をしてくれたおやじがどーにも胡散臭くて信用ならないと思い込み、バス1本で行くことにしたのが間違いだった。
カジュラーホーに日のあるうちに到着したいと思っていた私たちは、朝4時のまだ暗い中、宿を出た。こんな時間にオートリクシャーはいるのだろうか。道には人っ子一人見当たらない。しかし、こういう客もいることを当て込んでか、路上のオートリクシャーの中で眠っている運転手を発見。彼を起こしてイードガー・バスターミナルまで連れて行ってもらうことにしたのだった。早朝なのでいつもよりRs10増しのRs50で連れて行ってくれたのは良心的な値段だったと思う。
バスはおそらく昨晩から停車していたのだろう。既に中に人が乗り込んでいた。チケットはバス内で購入すればいいとバス窓口で言われたので、私たちもそのままバスに乗り込んで待機することになった。
12時間も乗る長距離バスなのに、パイプ椅子の近距離バスの仕様で一人の席幅が狭い。荷棚も高さが足りなくてリュックが入らないので、荷棚から自転車ワイヤーを吊るして荷物をひっかけるフォーメーションを取ったために、ますます窮屈になり、出発する前から今日の苦悩が用意に予想できた。
出発は朝5時4分。なかなか時間通りだった。
問題は異常に寒いこと。窓がちゃんと閉まればまだしも、走っているうちに窓がずずずーっと開いてきてしまう現象がそこここで起こっていて、バスはオープンカーかっちゅうくらい寒い。冬の北インドの寒さを考えていなかった私たちはTシャツとウィンドブレーカーだけという軽装だったために、この朝の数時間の冷え込みですっかり風邪を引いてしまったのだった。
午前7時過ぎにぼんやりと霞む東の空に真っ赤な太陽が昇りはじめ、ようやく寒さが少しずつ和らいできた。バスが走り始めて2時間ずーっと寒かったということになる。
途中で客を乗り降りさせながらバスは進んでいき、午前7時半過ぎに朝食休憩。
全員がバスを降りて、ターミナルの向こう側にある屋台で朝ごはんを買って食べたりしていた。定番の朝食はバラナシでも見たことがあるプーリーとカレーのセット。プーリーはチャパティーという薄焼きの種無しパンを油で揚げて、中に空気が入ったドーム型にしたもので、カレーはバナナの葉で器用に作られた使い捨ての容器に入ってくる。これでRs5ということで、大変興味がわいたが、ここでお腹を壊したら今日の移動が辛くなるばかりだと控えておいた。
それからまたまた多くの停留所に寄りながらバスは走り、11時45分にジャンスィーのバスターミナルで昼食休憩。バスではここまで6時間45分もかかっているが、列車ならば2時間10分の乗車の後オートリクシャーで少し走ってここまで来るので、3時間もあれば余裕で来られる。あー、本当にバスで来て損をした。
バスターミナルの周辺には露店やもう少しちゃんとした店構えの食堂が並んでいる。バスの運転手が英語を話さないので休憩時間が何分あるか全くわからないのだが、とにかくお腹が空いてたまらなかったので、近くの食堂にかけこんでターリー(インド定番の定食。カレーとご飯と豆のスープ)を注文した。これが、今まで訪ねた観光地と比べるとがつんと安い庶民の値段で、しかもお代わり無料ときた。良かったよかった。
食べ終えてバスの中に戻って出発を待っていると、周囲の人がつぶした豆を鉄板で焼いたスナックを食べている。バスのすぐ外にその屋台があり、見ているとスナックに玉葱のみじん切りとシャンツァイ(パクチー)のみじん切りを入れて、レモン汁を振って混ぜたものをくるくると新聞紙を丸めた容器に入れて売っている。
バスの中で食べている人に値段を聞くとRs3(8円くらい)なのでRs5を握り締めてバスを出た。
値段を聞かずに1つ注文して、支払おうとするとRs5だという。いやいや、バスの中の人に値段を聞いてきたから。Rs3でしょ?といっても、いやRs5だからと譲らない。まぁ5円くらいの話で言い合いになった。気付くと周囲には人が集まってきている。
イスラム圏では周囲の人を見方につけるといいと何かの情報に書かれていたのを思い出して、周囲のおっさんに「Rs3だよねぇ?」と聞くと、おっさんたちは地元青年の肩を持って「いやRs5だ」と口々に言った。だめだ。インドは身びいきが多いらしい。あるいは私がもっと若くてセクシー衣装だったら良かったのかもしれないが、アジアのおばはんに誰も同調してはくれなかった。
「じゃぁ、もう、いいわ。」と踵を返してバスに戻ろうとすると、売り手の青年の隣にいた同じ年くらいの青年が、「いや、お釣りを返すよ」と急に態度を変えてつり銭を返してきた。全くわけがわからない。
バスに戻ると夫が「何やってるの?いいじゃない、それくらいあげちゃえば」と言う。いや、ああなると金額の問題ではなくって熱くなってしまうのだ。確かにあげちゃえばすんなりと終わったかもしれないけど、それじゃぁつまらん。折角のチャンスは楽しまないと。
午後からもバスは時折止まって人を乗せたり降ろしたり。あー、いったいいつになったら到着するのだろう。このまま到着しないんじゃないかと思えた午後5時。何と予定通りにバスはカジュラーホーに到着したのだった。最後から2つくらい手前の大きめの町からある男が乗り込んできて、どこに宿泊するのかと聞いてくる。偶然にも私たちが行こうと思っていたホテル・レイクサイドの写真付きパンフレットを広げて説明するのだが、一体どんな罠が潜んでいるかわからなかったので、適当に相槌を打って誤魔化していた。男は「私のことが信用できないなら、それはそれでいい。でも、もしレイクサイドに行くなら一緒に行こう、近道を教えてあげるから」と最後にも誘ってきたので、自分達で道を知りたいので自分達で行くと断ってホテルに向かった。
ホテルに到着すると、フロントの中に例の男がいて「やぁ、やっぱり来たね。じゃぁ、部屋を案内しよう」と部屋を案内し始め、値段もまぁまぁ手頃だったしとてもきれいな設備だったので、このホテルに宿泊することにした。この男はホテルの客引き専門をやっているらしく、この後もちょくちょくバスターミナルでみかけたのだが、結局、ホテルの人間かどうかは最後までわからなかった。客引きで歩合でホテルから料金をもらっているような感じが強い。
別に何の問題も起こらなかったが、最初に「信用してません!」という態度をとっておいたのがよかったかもしれない。とにかく、デリー、アーグラー、カジュラーホー、バラナシまで日本人旅行者による被害情報をさんざん聞いてきたので、用心するにこしたことはなかった。
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