夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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アーリービーチ(Airlie Beach)→ケアンズ(Cairns)
2008.01.31
オーストラリア国内移動

移動内容
08:30-08:47 宿からバスPremier Motor Servieの出発するバスターミナルまで徒歩で移動
09:30-19:30 アーリービーチからケアンズまでバスで移動
バス運賃 A$269(=US$235.96)/人 by クレジットカード
※シドニーからケアンズまでのホップオン・ホップオフチケット。ケアンズまで一方向に乗り降り自由。
19:30-19:40 バスターミナルから宿まで徒歩で移動
※2008.01.28現在US$1 = A$1.14で計算。A$はオーストラリア・ドルをあらわします。

 アーリービーチを離れる朝は曇り空だった。やっぱり1月2月3月のオーストラリア東海岸は来るものではない。「晴れて」こそのビーチ沿いの移動なのに、こう曇りや雨がおおくっちゃ気持ちが滅入ってくるというものだ。

 アーリービーチのバスターミナルは町の中心地から離れていて、到着してすぐに雨が降り始めた。屋根のあるターミナルで良かった。

 9時に登場したバスの運転手さんは、何とここまで来たバスの運転手さんと同じ人。若いアボリジニ人だそうで、3ヶ月前にこの会社に入ったというのを前の運転手さんから聞いた。

 プレミアモーターバスでは、時々運転手の交代がある。次の運転手をある地点で拾って運転を交代し、別の地点で前の運転手を降ろすということになっている。だから運転手さんが2人乗車している時間帯があるのだ。アボリジニ人とその前の運転手さんが一緒になった時、ある休憩所でアボリジニ人運転手さんの噂をもう一人の運転手さんが急に語り出した。

 「いやね、まだ新米なのにキングのようにいばりくさってるのが感じが悪いって評判なんだよ。もし、私が降りてから嫌なことや問題があったら会社に報告してくれるかな。もちろん、私がこんな事をいったのは内緒でね」

 「キングのようにいばりくさっている」とその運転手さんが表現したのは、徐々にわかってきた。この新米の運転手さんは新米故に会社が乗客に課しているルールにとても厳しいのだ。

 例えば車が走行中はシートベルトをしなければいけない交通法規があるのだそうだが、今までは自己責任でそんなにうるさくいわれなかったが、アボリジニ人の彼は走行前に1人ずつチェックしてまわるのだ。彼に対してよくない思いを抱いている先輩運転手は、「夜行でシートベルトなんて眠れやしないよねぇ、可愛そうに」と周囲の人には聞こえるようにつぶやいていた。

 また、乗車前にチケットをコピーしていない人はパスポートなどIDカードを提示して本人確認しなきゃならないのだが、今までの運転手さんは名前と国籍で大抵判断してコピーは不要なこともあった。

 つまり、キングのようにいばりくさっているわけじゃなくって、彼はルールに忠実に従っているのだ。まぁ、日本でもよくあるような話だ。経験を積んだ運転手さんは勘も働かせて、ある程度乗客の法規違反には目をつぶってくれるが、新人の時は経験がないので勘を働かせられないのだ。

 ここで思ったのは、日本社会ではこういう話を聞いても「ああ、よくある古参社員と新入社員の確執だなぁ」と思える話もオーストラリアの白人とアボリジニの間の話となると、どうしても人種間の確執か?という思いが頭をよぎる。多民族国家の難しさを垣間見た気がした。

 とまぁ、そんな私の思いも関係なく、今日もアボリジニ人の運転手さんはシートベルトのチェックを行い、みんなのDVDの好みを簡単にアンケート調査していた。本当に真面目なんだろうな、この人は。真面目ゆえに、ちょっと不真面目なのをお客さんの為だと思っている運転手さんには煙ったいのだ。

 今日の移動は長かった。10時間。

 途中で何回も休憩が入ったが、そしてバスの座席のクッションも悪くはないのだが、それでも10時間も乗っているとぐったりだ。

 ケアンズに到着してバスを降りると、アボリジニのおっさんが3人くらいものすごく酔っ払ってベンチに座って、ぞろぞろとバスを降りる私たちに何か大声で言っていた。

 このベンチのおっさんはここが定位置らしく、夜この辺りを歩くと必ずいる。白人にタバコや酒をくれとせがんで、白い目で見られていた。「先住民としての尊厳を」って言われても、こういうおっさんをどうにかしないとなぁ。これがケアンズの第一印象だった。

 そして10分ほど歩いてギリガンズというバックパッカーズへ。とても洒落たフロントデスクには見るからに頭パープリンだけど容姿にはものすごく自信を持っているらしい20代女性ばかり並んでいる。

 バックパッカーズのフロントなどで働いている人はワーホリかエクスチェンジといって宿で3時間くらい働く代わりに宿泊費が無料になるシステムを利用している、つまりチェックインしようとしている人と同じバックパッカーであることが多い。フロント係りは言葉重視なので、人間のレベルに関係なく英語ネイティブ率が高くなるようだ。このお姉チャンたちはとうみてもトーシローのバックパッカーにしか見えなかった。

 あっちゃー、ここも下層階級イギリス人の町かぁ。これがケアンズの第二印象だった。

 実際にこのフロントには頭にくることが3つあった。1つは空港へのエアポートバスの乗り方を聞いたのに、全く関係ない場所を教えられたこと。1つはねじ回しを借りたかったのに、日曜日ということを理由に探そうともしなかったこと。隣の部屋の掃除のおばちゃんに言ったらすぐに貸してくれた。最後に空港に行こうと思ってフロント近くの電話でタクシーを呼んだら、「今、そこの東洋人がタクシーを呼んだからすぐに来るわ。それに乗っちゃえばいいのよ」と若い白人女性2人組みに言っていたこと。英国の下層階級は東洋人が英語を解さないと思っているに違いない。なぜなら、彼ら自身が第二外国語を話せないからね。あー、何か思い出して腹立ってきた。

 ま、とにかくアホアホ東海岸の最後の町に到着だ。


 
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