夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2007.07.04
まぁ、相性が悪かったってことだ

モザンビーク:ヴィランクーロ

 モザンビークも南部になると、南アフリカのお気楽な気分がある。

 宿は白人夫婦が経営する雰囲気のいい宿で(後に感じが悪い宿へと印象が変わってしまったのだが)、ほとんどが白人の旅行者。昨日宿泊した腐りそうなベイラの宿に比べると、雲泥の差で明るい雰囲気が漂っていた。

 宿から出て砂地の道路の向こうはもう海が見えている。遠浅の海の向こうには島が浮かんでいて、気楽な青空に真っ白な雲が浮かんでいる。ヴィランクーロはそんな呑気な雰囲気の漂う場所だ。


 ガイドブックによると、ここからBazaruto Archipelagoへのシュノーケリングがモザンビークのお勧めとなっているのだが、私達が到着した数日間、低気圧の影響でパラパラと雨が降ったり、曇っていたりする上に気温が低くてどうにも寒かった。

 一応、2つのシュノーケリング催行会社に赴いて値段を聞いた所、Bazaruto Archipelagoへ行くのは遠くてスピードボートで行かなくてはならないし、お金も時間もかかるために参加者が少なく定期的には催行していないということだった。

 多くの旅行者が行うのは、ヴィランクーロの目の前に横たわる島までスローボートで行って、シュノーケリングをしてビーチでお昼ご飯を食べて、午後は島の浜辺で寛いで帰ってくるというツアー。値段は一人US$40だ。
 モザンビークの物価がどんなものかはわからないが、あの世界に誇る美しさの紅海でのシュノーケリングがUS$15だったことを考えると、US$40は高いなぁというのが第一印象だった。また、紅海でのシュノーケリングは素晴らしかったのだが、ウェットスーツを着ても寒く、午前中と午後の2回のシュノーケリングのうち午後は入る気になれなかったことから、気温の低い日にはシュノーケリングはやりたくない気持ちもあった。ということで、もし気温がぐんぐん上がってきたら行ってみもいいというのが、私達の結論だった。

 天気を待ちながらヴィランクーロで日々を過ごしていたのだが、海水浴に出かけようとすると、宿の注意書きに「この辺りの浜辺には鋭利な歯を持った貝が埋まっているので、裸足で歩かないようにしましょう」とあり、これが海水浴の意欲を失わせた。

 ヴィランクーロ、楽しめないなぁ。

 私達が天気待ちをしている間にも、時間にゆとりのない白人バックパッカー達が大量に来ては、天気におかまいなしにツアーに出かけて行った。話を聞いてみると、水中が濁っていたとか、浜辺で雨に降られて寒かったとか、やはりあまりいい話は聞かない。今回は、見送りだという気分が高まっていった。

 シュノーケリングを催行している会社の一つのオーナーは宿のご主人のお知り合いだそうで、コンピュータで作業をすること3日目になると、ついに「ここの海の魅力を何も見ないで通過するのは良くない。」と私に言ってきた。宿泊費を支払っている限り、お客の時間の過ごし方に口出しすべきでないと思うのだが。

 3日目あたりから、ここでの滞在も心地よくないものになってきていた。シュノーケリングを勧められたという理由だけでなく、ここの宿にはキッチンがなくて、夜はみんな宿が用意する2メニューのいずれかを注文しておいしそうに食べるのが慣わしのようになっている。村の中心部にはろくなレストランがない、海岸沿いの宿のレストランはどこも高いというので、結局、この宿で食べることになってしまうのだ。これも心地よくない理由の一つ。一人US$7〜8くらいもするっていうのは、バックパッカーの宿としては高い。

 結局、シュノーケリングをしたい気温には上がらず、私達はヴィランクーロで観光らしいことは何一つせずに立ち去ろうとしていた。

 最終日の夜、明日の朝早く発つので会計をしてもらいたいというと、宿のご主人が手書きで計算した会計結果を私達に言ってきた。その金額がこちらの計算とかなり違っていたので、明細を見せて欲しいと言うと、不満そうに手書きの計算明細を私達に見せた。見ると、私達の計算にはミネラルウォーターが入っていなかったことがわかり、その時点で明細票は宿のご主人が持っていってしまった。

 それを含めてもう一度計算し直してみると、また計算が合わない。

 「まだ、計算が合わないので、もう一度見せてもらえますか?」と言うと、「5年間宿をやっていて、明細を見せろと言われたのは初めてだ。不愉快だ。いくら合わないのか言ってみろ、その金額くらいこっちが払ってやわ」と合わない分のコイン(ほんの数十円のことだったのだが)をレストランのカウンターに投げつけた。うわっ、最悪。

 どこにもでかけずに、宿のご主人が大好きなヴィランクーロの魅力を満喫していない私達、他の観光客と違ってろくに談話にも加わらない得たいのしれない東洋人、宿で出す食事は極力食べない吝嗇家。

 この出来事に至るまでには、宿のご主人の言葉に出せない私達への不満ってものが蓄積していたのだろう。まぁ、それはわからないでもないが、その態度はないだろう。

 今まで宿泊してきた中で明細書を見せることをこんなに嫌がる宿はなかった。自分の計算間違いを指摘されて逆切れしているとしか思えなかった。

 天気も悪い、宿も相性が悪い。

 今回のヴィランクーロの滞在は、わたしたちとソリが会わなかったようだ。

 ヴィランクーロの村で唯一楽しかったのは、朝、焼きたてのパンが食べられたことだ。

 モザンビークに入って急にパンがおいしくなったとは思っていた。イギリス統治でなくポルトガルに統治されていた影響がこんな所に出ているのかと、面白く思っていたのだが、ヴィランクーロは今までの北部に比べると、もっとずっとパンがおいしくなっていて、市場で売っているパンもおいしい。

 しかし、焼きたてのおいしさにはかなわない。

 パン屋の場所は、宿から出て左手へずーっと歩き、左手にあるキャンプ場の先を左に曲がり、すぐに右に曲がる。

 すると左手の民家のような敷地の中から香ばしい香りがしてくるのがパン屋さんだ。ショーウィンドウもなければ、カウンターすらない。

 カマドが一つあるだけで、カマドから出したての熱々のパンを受け取って、パンを焼いているお兄ちゃんにお金を支払う、そんなパン屋さんだった。

 熱い、熱いパンは、フーフー言いながら焼き立てをかじりながら歩くのが一番おいしいが、大抵は冷まさないようにウィンドブレーカーの中に入れて宿に持ち帰って朝ごはん。これがヴィランクーロで一番楽しかった思い出だ。

 村の中心部には市場があり、野菜や果物も販売しているが、八百屋のおばちゃんやおじちゃんと話をしていると、ちょっと英語の話せるティーンエージャーが必ず割り込んでくる。初回は通訳してもらって買ったが、2回目には誰もいなかったのでジェスチャーでお店から直接買った。すると、ティーンエージャーが倍額を手数料として抜いていることがわかったのだった。英語で誰かが割り込んできたら、すかさず歩き出して別の店を目指す。これがヴィランクーロで正規値段でお買い物をするコツみたいだ。

 最後にちょっと気になるヴィランクーロの公園の壁の絵を紹介。ミッキーマウス?キッチュだ。通る度に気になってしまった。


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