夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2007.08.07 Vol.2
エトーシャ国立公園ツアー〜第二日目(後編)

ナミビア:ウィントフック

 それは、「ブッシュの中にいるシマウマの数が多いな」という印象から始まった。

 それまでは人目を避けるようにひっそりといたシマウマが、数を増やすと共に、だんだんと車に近い場所に出没するようになり、あげくには車が走ろうとしている道を横切って一列になって同じ方向に歩いて行く。


 それで車はシマウマよりも先に進んで、彼らの向かう先に行ってみると、そこにはもう何種類もの動物がうんじゃりといるのだった。

 ここはコンクリートで作った人口の大きな水槽のある人口のウォーターホールだった。

 キリン、シマウマ、クドゥがゴクゴクと水を飲んでいるウォーターホールに向かって、先ほど追い越したシマウマが、ぞろぞろと向かって、私たちの車の横を行列をなして通り過ぎる。ひゃー、ものすごい数だ。

 と、そこに象が登場し、折角水を飲み始めた他のメンバーは「ひゃー、潰されるー!」と一旦退散。

 象がルンルンな気分で鼻歌交じりにスキップしながらウォーターホールに向かってくる姿、逃げる動物達の焦った気持ち。そういう感情が動物の動きから実に鮮明にこちらに伝わってくる。


 しかし、象が所定の位置に付くと他の動物も戻って水を飲み始めた。いやー、ものすごい数の個体だ。「ざっと数えても100個体以上いるわねぇ」と車の他のメンバーに言うと、オーストラリア人のスキンヘッドの彼は真面目な顔で「うん、俺も耳を数えたら200だったからあってるね」と言い、もう一人のオーストラリア人は「俺は脚を数えたら420だった、君たちちょっと数え間違えかもね」と間髪入れずにジョークを飛ばしてきた。


 ここには20分くらいの滞在。ここも更に名残惜しかった。

 ここから1時間くらい走って12時に柵に囲まれた休憩所でトイレ休憩。すると近くの木にはイエローホーンビルが来ていた。

 奴は結構、繊細な鳥で、近づいて写真を撮ろうとするとサッと逃げてしまう。スキンヘッドの彼はものすごく性能の高そうな一眼レフを持っているから遠くからでもバッチリと写せるようだ。「チッ、逃げちゃったなぁ」という私に「俺の写真を売ってやろうか?」などと、また言ってきた。

 ようやく私も接近して撮影に成功。スキンヘッドの彼と私で、もう一人のオーストラリア人の彼に「私ら、イエローホンビルの撮影に成功したもんねー!」と自慢すると、彼は「俺なんて、家にエレクトリシティービルがいるんだから、羨ましくないぜ」とかましてきた。

 ホーンビルのビルと請求書のビル(Bill)をかけて、エレクトリシティービル(電気の請求書)を出してくるとは。やるなー、オーストラリア人。面白すぎる。

 ここで30分ほど休憩して12時半過ぎに再び出発。

 お昼ご飯は今日の出発地と到着地の丁度中間地点にあるキャンプサイトのハラリという場所で、午後1時15分に到着した。

 ハラリは初日にキャンプサイトのナムトニと2日目のキャンプサイトのオカクエホと比べると、一番設備が豪華なサイトに見えた。いずれのキャンプサイトもすぐそばにウォーターホールがあって楽しめるし、シャワーやトイレの設備も同じくらい美しいのだが、ハラリに特徴的なのは充実したショップと大きなレストランがあることだ。

 レストランではこれからビュッフェの食事の準備が始まろうとしていたし、ショップにはお土産物や飲み物(ワイン、ビールもある)だけでなく、冷凍した牛肉や鶏肉、ハム、チーズまで販売されていて、町まで行かずとも値段を気にしなければここで料理の材料が手に入ってしまう。

 私たちは昼食ができるまでの間、ここのウォーターホールで再び動物を待機することにした。しかし、待機するまでもなく既にウォーターホールには2頭の象がいるではないか!

 しかも、ここのウォーターホールは昨日のナムトニよりも近く、象が大きく間近に見える。

 長い鼻でズーッと水をすする音までも近くで聞こえて臨場感たっぷりだ。それにしても上手く水を吸って飲むものだ。水を飲んでいる時の象の顔は、ちょっと微笑んでいるように見えた。

 この後、ショップを冷やかしたりしながら時を過ごして、昼食の準備ができたのが午後2時。昨日のカレーライスで使ったご飯にツナと野菜を混ぜたライスサラダとチーズとピクルスとパン。ライスサラダはマヨネーズで和えてあってなかなかおいしい。

 今回のガイドはコロコロっと太めの男性で料理が上手い。食べるのが好きそうなガイドさんは大歓迎だ。

 午後3時、ハラリを出て今日のキャンプ地のオカクエホに向かった。

 サバンナをのっしのっしと歩く大きな鳥を見てからはしばらく動物をみかけなかったが、いくつか立ち寄ったウォーターホールではキリンが水を飲んでいるのを見ることができた。

 まず足を開いて、ガクッと姿勢を前倒しにして、それから首をさげて水を飲む。

 キリンにとって地面の高さの水を飲むのはなかなか大変な作業に見えた。

 因みにキリンは英語でジラーフだが、このジラーフとう言葉はアラビア語で「スイフトしながら歩く者」という意味があるそうだ。キリンが歩くときに上下にゆらーゆらーと揺れながら歩いていることから、この名前になったというガイドの説明だったが、私にとっては、ジラーフだけでそんな複雑な意味を持つアラビア語の方が不思議だった。

 言語は人々の関心が高い分野では細かく細分された表現を持つ。日本は雨がたくさん降るので、雨の降り方によって様々な呼び名があるように。ってことは、アラビア人は人の歩き方に特別の興味があるということなのだろうか。他にどんな歩き方をする人の単語があるのか・・・。

 そんなことをツラツラ考えながら車窓の風景を楽しんでいるうちに、午後4時37分にオカクエホのキャンプサイトのゲートに到着。

 今はナミビアの観光ハイシーズンの時期だ。オカクエホのキャンプサイトはどこもかしこもテントとキャンピングカーで埋まっていて、空いている場所がなかなか見つからなかった。キャンプ場というのは、早く来た者から場所を占拠していくらしくて、場所を予約するシステムではないらしい。

 どうにか場所を確保してテントを設営し、夕食まで自由時間となった。

 このキャンプサイトのウォーターホールに行ってみよう。

 ここのキャンプサイトは、テントを張る場所だけでなく戸建てのシャレーも用意されている。ウォーターホールに近い場所がシャレーの場所だ。高そう。

 ウォーターホールに一番近いシャレーは2階建ての家で、2階のテラスの椅子で、片手にワイングラスを傾けながら夕焼けに染まるウォーターホールと眼下の群集を眺めている奥様がいた。このシャレーを借りたらテラスに張り付いていたい気持ちはよくわかる。いやー、贅沢な場所だなぁ。

 ウォーターホールの前のベンチには、またたくさんの人が見学に来ていた。動物は朝と夕方に水を飲みに来るので、夕方の動物を期待して集まる人が多いのだろう。

 すぐに象が1頭トットコと姿を現して、暮れ行くウォーターホールで水を飲み始めた。そしてもう1頭の象も。

 2頭は場所を変えたり、ふざけあったりしながら夕刻の水飲みを楽しんでいる。辺りは次第に狂おしいばかりのオレンジ色に輝き、大きな太陽が西の空の雲の中にゆっくりと溶け込んでいく。

 同時に遠くの樹木は黒いシルエットに変わっていき、ウォーターホールの水面も時とともに色を変えていった。

 日没の自然現象はどこで見てもある意味ページェントのようなものだが、それにしても、ここの日没は動物が目の前にいるだけに、特に劇場の趣がある。ここの1泊しかしないのは、もったいないなぁ。

 まだ到着して間もないというのに、すでにそんな思いがこみ上げてくるのだった。

 午後6時半に再びウォーターホールに行ってみると、ここのもオレンジ色の照明に照らされて動物がみやすくなっていた。10分ほど待っていたら、大きなお尻のサイが登場だ。

 水辺の向こうにはキリンも来ていた。オレンジ色に照らされて、水面にはくっきりとその姿が映り、とても美しい風景だった。

 午後7時から夕食。最後の夕食はアフリカではブラーイBraaiと呼ばれる肉やソーセージの炭火焼、つまりBBQだ。キャンプ場でのBBQは殊更においしい気がする。ワインも持ってきているしね。

 夕食を楽しんだ後のウォーターホールでは、再びサイとキリンに巡りあえたが、その他の動物を見ることはできなかった。

 体調が芳しくないこともあり、私たちは早々に引き上げたのだが、夜9時くらいまでここに粘って見ていた他の参加者は、ライオンを見たのだそうだ。

 うーむ。体調を万全に整えて、また見に来たいねぇ。

 ということで、今日も早めに就寝。


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