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2008.01.14
日帰りでサーファーズパラダイス
オーストラリア:ブリスベン |
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日本でも「ワーキングホリデーで憧れのゴールドコースト滞在!」とか「年金でゴールドコーストに住む」などのキャッチフレーズで耳にしたことがあるゴールドコースト。
それって一体どこですか?
ガイドブックを見るとゴールドコーストというのは長く続く浜辺の名称で、ゴールドコーストにはいくつもの町があるのだが、中でも他の町よりも地図上で大きな丸印がついているのがサーファーズパラダイスなのだった。バイロンベイからブリスベンに来るのにゴールドコーストハイウェイを通ってきたのだが、サーファーズパラダイスは他の町に比べると抜きん出て都会の様相を呈していて、この予想を裏付けていた。
そこでブリスベン到着の翌日、私たちは電車とバスでサーファーズパラダイス1日観光を楽しむことにしたのだった。
ブリスベンからサーファーズパラダイスに向かう列車はブリスベンの空港が始発で、空港からこの列車に乗ってゴールドコーストまで直接行けるようになっているのだった。
駅員さんに日帰りでサーファーズパラダイスを訪れたいと相談すると、電車とバスが一緒になった往復チケットを購入するのがいいだろうと紹介してくれて、一人A$20.4(=US$18.21、2008年1月14日の換算レートUS$1=A$1.12を使用)を購入した。
これよりももう少し安いチケットがあるのだが、それはオフピークチケットといって朝と夕方の混雑時間帯が利用できないので、ゴールドコーストを日帰りするには不便だろうという駅員さんの意見を参考に、ピーク時も使えるチケットを購入したのだった。
サーファーズパラダイスまでは1時間10分。駅から出るバスに乗ってサーファーズパラダイスの中心地まで行ける。バスを待っていると日本人が多いのに驚く。こんなマイナーな感じのバス停車場なのに3組も日本人がいる。さすがゴールドコーストだ。
バスから中心地に向かう車窓からは、海から入る運河沿いに瀟洒な一戸建ての大きな家が立ち並んでいる。ここではないが、もう少し奥にあるホープアイランドという同じように運河沿いの住宅地については、日本で出版された本を読んだことがあり、夢のような世界だと思っていたのだが、実際にその現場を見てしまった。
なーるほど。これは素敵だ。家の前にはグリーンの芝生。そして庭先から自家用ボートで海に繰り出させるというわけだ。自分が購入するということを真剣に考えなければ、もろ手を挙げて「素敵ですねぇ」と思える家々だった。実際にその購入金額、家やボートの維持費を考えると私たちならもったいなくてできないなぁ。
バスは昨日の移動でも一時停車したインフォメーションセンターのような場所に停車したので、そこでバスを飛び降りた。浜辺までは徒歩5分くらいの場所だ。通りには「おにぎり」やら「おみやげ」の文字を掲げた店もあり、日本人居住者が多いことを物語る。ふーん、ここがゴールドコーストかぁ。
時刻は11時46分になっていた。私たちは昨日入手したサーファーズパラダイスの情報誌を見て、海辺近くのレストランでステーキとシーフードの盛り合わせランチってのをやっている場所で豪遊しようと思っていたのだが、この店がつぶれてしまっているようでレストランがない。くー、がっかり。今日の目的の9割はこのレストランにかかっていたというのに・・・。
仕方がないので浜辺に行ってみようかってことになった。まぁ、普通は浜辺がメインなんでしょうかねぇ。でも、昨日通りかかった時に遠目に見えるビーチはそんなに魅力的にも見えなかったので期待できない。雨季ですからねぇ。
まぁ、思った通りに海はエメラルドグリーンながらも砂が巻き上がってあまり美しい海水ではなかったのだが、間際まで立っている洒落たデザインの高層ビルが都会の海を演出していてなかなか格好いい。
それに20代の各国の男女があられもない水着姿ではしゃぎまわっているのだから、同年代ならばテンションがあがらないわけがない。
そーです。
ここはそーゆー、パーティー野郎というか20代の溢れるパワーが炸裂する場所という意味で魅力的なんだなぁ。だから、私たちのような海の色や浜辺の砂の色を見て黒いだ茶色いだ白いだと云々しているような人はサーファーズパラダイスは楽しめない。
まぁ、かなり屈折した楽しみ方の一つとしては、ナンパ見学、というか観戦。ものすごく体格のよろしい男性が「あの女はちょとダメダナァ」などと品定めしているのを「お前が言うな」とかケチをつけながら見ているのはここならでは楽しみだ。
ビーチから内陸に入ると、ショッピングモールやショップのオンパレードだ。
衣料品、靴、ハンドバッグ、オージーらしいお土産物屋、フードコート、アイスクリームストールと何でもある。
モールの外は気持ちのいい椰子の木などが木陰を作って、通りによってはプラダ、エルメス、グッチなどの一流ブランド品を扱っている店もあるようだ。
ショッピングモールの中にブースを出している観光代理店では今夜のパーティーチケットの販売からサーファーズパラダイス周辺の様々なアトラクションを声高に販売している。
とにかく賑やかで、やることがたくさんあるし、レストランの選択肢もたくさんある。
新興国から来た旅行者ならば発展した経済を思いっきり楽しめるビーチリゾートに感じられるだろうが、果たして先進国から来た旅行者はどうだろうか。私はあまりにツーリスティックであまりにステレオタイプなこの町は、もう時代遅れな感じがして、騒がしさの中に薄く哀しみすら感じるのだった。大丈夫か?ゴールドコースト。
人の波に疲れて酒屋で1本のビールを買って、ベンチで飲もうと思った。しかし、おっと待て。オーストラリアでは「アルコール・フリー」とされている場所が多い。初め、アルコール・フリーってのはどんどん飲んじゃっていいのかと、もう好きなだけ飲んじゃって下さいっていう意味なのかと思っていたら逆だった。アルコールの飲酒禁止という意味だ。公の道路上でアルコールの飲酒禁止にしている場所がシドニーには多く見られたので、もしかしてここもそうかもしれないと店員さんに聞くと、そうだと言われた。
「でもねー、飲みたいんですよねぇ。わかりますよねぇ、この気持ち。どーしたらいいんですか?どっか飲める所ないんすかねぇ」と食い下がっていたら、レジ待ちしていたお客さんが「アルコールフリーっていったって、タオルなどで缶を巻いて、ジュースを飲んでいるようにしか見えない風にしていれば大丈夫よ」っていうウルトラCを教えてくれた。規則があるからといってガチガチに遵守しなきゃいけないんじゃなくて、ルールはあくまでも他の人の迷惑にならない為のもので、ある程度のお目こぼしはある社会というのは正常な感じがしていい。もっともアルコールを公の場所で飲んでも誰も問題なく酔い乱れないという国ならもっといいのだが。
ということで、無事に路上での飲酒に成功。
こうして、近隣のショップをブラブラと見て、もう一度浜辺を見学して午後4時半くらいにサーファーズパラダイス終了。
同じようにバスに乗って列車に乗ってブリスベンまで戻ってきたのだった。サーファーズパラダイスに比べるとブリスベンは普通の人が住む普通の町に見える。
うわー!っと大騒ぎしたいならサーファーズパラダイスは期待に応えてくれる町だ。
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