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2008.01.22
ハービーベイ発フレーザー島1泊2日ツアー 第一日目
オーストラリア:ハービーベイ |
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フレーザー島は巨大な砂州でできている。といっても長い歴史の中で、砂州の上にも巨木が生えて島内にはいくつもの湖がある。この美しい湖、巨木の森林を歩き、長いビーチを4WDで駆け巡るというのがフレーザー島の楽しみ方だ。
バックパッカーに人気があるのが改造した4WDに8人が乗り込んで、地図とキャンプ用具と調理用具を渡されてフレーザー島を楽しむというツアー。人気のわけは何よりもツアー価格が安いこと。2泊3日で一人A$150(=US$131.58、2008年1月21日現在の換算レートUS$1=A$1.14を使用)くらいの価格だった。ツアー以外にかかる費用としてはガソリン代金と食費。
一方、島内にある唯一のリゾートホテルに宿泊するツアーは1泊2日でA$253(=US$221.93)かかる(4人部屋)。こちらは全食事が含まれていて、かかる費用は飲み物代金やスナック代金くらいだろう。
今までオーストラリアで出会ったバックパッカーの多くは前者のツアー体験者だった。で、感想を聞いてみるとあまりよくない。スウェーデン人2人組みの若者男性は、初日の晩に狼の流れを組むディンゴという動物に翌朝分のご飯を盗まれたというか盗られてしまって、翌朝は8人空腹を抱えて旅を続けることになったというし、体格のよいイギリス人男性は食パン3斤(こちらは1斤で20枚くらい入っていて、日本の3斤分くらいに当たる)をとにかく持っていって飢えをしのいだのだが、最後はもう食パンを食べたくなくなっていたとか言っているし。
運転についてはメンバーで順番に運転するのだが、話し合いで運転したくない場合は他の、例えば食事などで頑張るとかバランスを取ればいいらしい。あるツアーでは集まってみたら全員が運転免許を持っていなかったことがわかり、急遽ツアー催行会社の人がドライバーとして付いてきてくれたという話も聞いた。
20代だったらそういうアドベンチャラスなのも面白いかもしれないが、狭い車内に膝を寄せ合って2泊3日は40代には辛そうだ。
ということで、今回は楽してリゾートホテルに宿泊する「Fraser Explorer Tours」社のツアーに参加することにした。
初日は一旦ハービーベイの宿をチェックアウトして、大きな荷物は宿に預かってもらい、朝7時半に必要な荷物だけ持ってピックアップに来たバスに宿の近くから乗り込んだ。バスが2階建てで立派。この会社はフレーザー島にホテルも持っているし、日帰りツアーも自社バスで行っていて、いわばこのクラスのツアーでは独占企業的になっているようだ。
このバスでハービーベイから何かしたリバーヘッズRiver Headsという場所まで45分。ツアー購入の領収書を見せるとフェリーのチケットを発行してくれるので、そのチケットを持ってフェリーに乗り込んだ。
フェリーに乗ること50分。フレーザー島に到着だ。フェリーの中では大学4年生のとっても元気な2人組みの日本人女性に出会い、彼女たちの話が面白くて聞いているうちにあっという間に到着してしまったのだが、よく見ると天気がものすごく悪い。
フェリーを降りて再び乗り込んだのは4WDの大型トラックをバス風に改造した車だった。しばらくバスに乗って島の中央にあるセントラルステーション手前で降りて、ステーションまで森林の中を歩く。
セントラルステーションには島全体の地図や、散策コースの紹介、島の生き物の説明などが掲示されていた。そうそう、トイレもある。
今日はこれから地図の以下の場所を回っていった。コースは天候を見ながらドライバーが采配してくれるので、常に同じ順番で回るとは限らない。
@セントラル・ステーションとワングールバ・クリークWanggoolba Creek
AEurong Beach Resortで昼食
Bセブンティーファイブマイルビーチを走る
C難破船見学
Maheno Shipwreck
DRed Canyonで赤い砂の岩壁鑑賞
Eシャンパンプール
Champagne Pool
Fインディアンヘッド
Indian Head
Gエリークリーク
Eli Creek
で、Aのホテルに戻る。
まずは、セントラル・ステーションから森の中を川沿い(クリーク沿い)に少し散策。
森の中は湿っていてシダ類が多いような感じだ。散策路の左側に流れているクリークは非常に静かな流れで、透明な水が下の砂地に描く模様が美しいし、水に含まれる鉱物のせいで所々青い部分と砂地の白が、暗い色合いの枯れ木に太陽に照らされてふとした瞬間に浮かび上がって見えるのが美しい。
散策路には倒れた木を切っている所もあるが、倒れた巨木に苔むした様子が森の歴史を感じさせた。
散策が終わるとバスで今夜の宿泊先のホテルに向かい、ここで昼食。
いかにもリゾートホテルらしいダイニングでビュッフェスタイルの昼食だ。キャンプ生活の自炊よりはよっぽどいい物が食べられる。ま、たくさん払っているから当たり前か。
午後からは南北に細長い島の東側を北から南までまっすぐに続くセブンティーファイブマイルビーチを北上する。
この長いビーチのドライブの間には途中からセスナに乗ってフレーザー島を上から楽しんでバスに合流するというオプションも用意されていた。もちろん別途セスナ料金が発生するが、6人くらいが参加。
セスナ組とわかれてもバスはひたすら海岸を走る。
昼食時に激しく降った雨も止んで青空が見えてきた頃、バスが一旦停車。右を見ても左を見ても果てしなく海岸線が続いている。雨が降ったせいか浜辺の砂は硬く締まっているので走りやすそうだが、そうでもなければズブズブと砂地にタイヤを取られて走りにくそうな場所だ。
もう少し先にはMahenoという難破船がある。もうかなりの時間が経っているらしく、全体が錆びて朽ち果てて、壮絶な感じさえする。
船体に開いた穴から内側の写真を撮ろうと、皆で穴に顔を突っ込んでいるというこの姿が面白かったが。
中は傾いて半分埋まっている。
この船の先からは様々な鉱物を含んだ砂山が次々と現れる。ツアーではこの中からどこか1つに停車して見学することになっているらしいのだが、私たちが停車したのはレッド・キャニオンと呼ばれるオレンジ色の砂山だった。
この時間帯になると曇ってしまってあまり華やかな雰囲気はしなかったのだが、これがカンカンの太陽に照らされて、エメラルドグリーンの海と対照して見られたら、かなり美しかったことだろう。
セブンティーファイブマイルビーチの終点になる岬の下には岩を乗り越えてきた波がつくる天然のプールがあり、岩に当たって泡だった並が入り込むことからシャンパンプールという名前がついていた。
私たちはここで海水浴する時間が与えられなくて残念。ここはゆっくりと時間を取って楽しみたい場所だった。シャンパンプールある岬から今来た海岸線を見てみると、先に別の岬が見えている。あれがインディアンヘッドだ。
インディアンヘッドは上るのに5分くらいしかかからないのだが、上に立ってみると360度ぐるりと辺りの景色が見渡せて、それは気持ちのいい場所だ。
丁度、太陽も顔をのぞかせて大海原を照らし出すと、今までくすんだ色だった海が一気にエメラルドグリーンに輝き、その美しさ、そのダイナミックな規模に圧倒される。
たぶんねぇ、うちのドライバー兼ガイドさんは、ここを今日のメインポイントにしたかったに違いない。ここに立った時の天気が一番良かったもの。
左手のシャンパンプールの方を見ると、遠浅の広い浜辺に波が押し寄せてダイナミックな扇模様を作り出していた。ツアーに参加した誰もが、今日の天候の悪さの鬱憤をここで晴らそうと、バチバチと写真を撮りまくったのは言うまでもない。
右側は長い長い海岸線がどこまでも続く風景。こちらも素晴らしい。
いやー、ダイナミックだなー、オーストラリアだなーとしきりに感心した。
丘を下りて右側の扇模様の波の所に行くと、あまりに平らなので水が左右からやってきてぶつかるために扇形の模様ができていることがわかる。
あたり一面には薄く水が張っていてはだしで歩くととても気持ちが良かった。
今日最後に訪れたのは、私がパンフレットを見てとても楽しみにしていたエリ・クリーク。
清涼な川が海に流れ出している所で、川の中を泳ぎながら最後に海にたどりつけるようになっている。
ところが、ここに至って再び曇天、そして雨。あーらら。水に入るにはちょっと寒いくらいに気温も下がってきた。それでもハイテンションガール達は水着で水に飛び込んでいった。かなり寒かったらしいが。
こうして、全ての見所を見終わってホテルの部屋に入ったのが午後5時半だった。部屋は4人部屋で同じツアーのイギリス人カップルと一緒。ドミトリー暮らしは慣れているので何の違和感もないのはお互い様なようで、自己紹介などしあってすぐにそれぞれのペースで事を進めていった。
ドミトリーとはいえ、室内には普通のホテル並みのシャワーとトイレルームが付いているし、湯沸しポットもあって紅茶やインスタントコーヒーも置いてあって、ラグジュアスな感じだ。
夕食は昼食を摂ったのと同じ場所で、またビュッフェ。日本人の2人組みと多いにしゃべりまくった夜になった。
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