夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
目次Today's imagesTravel sketch食の楽しみPeopleAccommo旅行費用
Excursion移動の記録旅先で住むとしたら更新履歴日誌問合せAbout usENGLISH
北米
アメリカ合衆国
メキシコ
中米
ベリーズ
グアテマラ
コスタリカ
南米
ペルー
ボリビア
アルゼンチン
チリ
ブラジル
ヨーロッパ
スペイン
フランス
イギリス
オーストリア
ハンガリー
ブルガリア
中近東
トルコ
シリア
ヨルダン
北・東アフリカ
エジプト
ケニア
インド洋
モーリシャス
北・東アフリカ
マダガスカル
タンザニア
南アフリカ
マラウィ
モザンビーク
スワジランド
南アフリカ
レソト
ナミビア
ボツワナ
ザンビア
アジア
インド
ネパール
タイ
オセアニア
オーストラリア
 
2008.02.06
ニュージーランドの祝日イベント

ニュージーランド:オークランド

 オークランドに到着した翌日、観光でもしようかと宿のフロントに相談すると、今日は祝日で普通のお店はお休みが多いし、ミッションベイという所でイベントをやっているので見に行ったらどう?と勧められた。

 ロンリープラネットを見ると「1840年2月6のワイタンギ条約の調印を祝った祝日」とある。名称がマオリ(ニュージーランドの先住民族)の響きがあるのでそれに関する条約なのだが詳しくはよくわらかなかった。

 とにかく教えられるままに駅の周囲からミッションベイ行きのバス乗り場を探してみると、町は閑散としていたのにそこだけ人が多くいるバス停がある。周囲の人に聞いたら、やはりミッションベイ行きのバス乗り場だそうだ。これは面白そう。

 やがて来たバスで10分ほど海岸沿いを東に向かうとミッションベイ。運転手さんが「イベントに来た人はここで降りてください」とアナウンスすると大半がここで下車した。そして大半がうろうろと会場をさがしまわった所を見ると皆ニュージーランド人ではないのかもしれない。そうか、現地の人なら車で来るからね。

 おおぜいで右往左往しながら更に東に向かって海岸沿いに10分ほど歩いた場所に緑の芝生の広いスペースがあってお祭り会場になっていた。

 会場には飲食店の屋台が出ている一角があり、食いしん坊の私たちはまずそこへ。

 イタリアからはコーヒー、中国からは近く行われる中国京劇のような催しのキャンペーン(結構なおばちゃんもノリノリ衣装なのがすごい)、スペインからは巨大パエリア、その他マレーシア、タイ、ベトナム、もちろんイギリスなど各国の食べ物屋台が出ていて、日本の祭りとはちょっと違って移民が多いので国際色豊かというのがニュージーランドらしかった。

 オーストラリアから来てやや物価は下がったと思うものの、こうした屋台でのヌードルなどの単価は6ドルくらいしていたし、ニュージーランド産のムール貝のたっぷり入ったパエリアは13ドルもするということで、私たちは計画通り午前中で見学を引き上げて宿で自炊しようと、この朝の時点で決めたのだった。




 ステージは2ヵ所設けられていて、小さい方のステージの前に人が集まって何かが始まりそう。待っていると、男女のMCが始まった。どうやらそのままどこかのラジオ局で内容が放送されているようでなかなかプロのMC。

 「はーい、皆さん、今日の祝日のためにわざわざダンスの本場ロサンゼルスからチーム○○が来てくれましたー!拍手でお迎えくださーい」

 ということでロサンゼルスの「本場」ダンスチームのダンスが始まったのだった。

 さすがにプロなだけあって、先ほどからステージ裏手で予行練習している地元チームとレベルが全然違う。

 このイベントが終わると休憩ということで、人々は三々五々散っていった。

 大きなステージはかなり本格的なセッティングだった。集まっている人の数も先ほどとは比べ物にならないほど大勢だった。

 みな思い思いのピクニック武装。一番重装備な人はチェア、クーラーボックスに食料とワインとビールぎっしりと、今日1日をここでしっかり楽しむ気合が伝わってくる。

 一番軽装備は私たちだろう。芝生にそのまま座り込んで何を飲むでも食べるでもなくステージを見ていた。

 周囲の人を見てみると白人系、東洋人系、そしてマオリ系も結構多い。オーストラリア先住民のアボリジニをあまり見ないのに比べるとニュージーランドのマオリは普通に社会に溶け込んでいるんだなぁというのがニュージーランドの最初の印象になった。

 それにしても皆、ピクニックの楽しみ方を熟知している。このステージにはいなかったが、ここに車での海べりの川原に停めたキャンピングカーからテントやクーラーボックスはいうに及ばず、ベッドのマットレスをずりずりと出していて、遠くから「おいおい、どこまで寛ぐっちゅーねん」と突っ込みを入れてしまった。

 大ステージのバンドはArdjanという女性ボーカルのグループでなかなかいい声だし、みんな一緒に合唱していてかなり人気のあったバンドらしかった。「らしかった」と書いたのは、後にCD屋に行くとあまりCDが置いていなくて、あっても昔のものしかなく店員さんは「最近はあんまり聞かないねぇ」と言っていたので、現在はあまり活動していないようだ。

 こんな風にゆったりと休日を楽しんでいる人々とステージを見ていたら、右の目の端に何かをがつがつと食らっている人が入ってきた。侍のように髪が伸び切ってよれよれの服を着ているのだが、それがノースフェースだったりする恐らく日本人男性と白人男性の二人組み。日ごろ節制しているのに今日は祭りだから張り込んだと見えて、ムール貝と海老と帆立貝だったかなぁ。シーフードの皿を抱えるようにして貪り食っていた。周りがゆったりとしているだけに、非常に対照的で「色々な祭りの楽しみ方があるんだよなぁ」と妙に印象に残った。

 帰り際に目にしたのは移動動物園。といっても羊と牛と豚の3種限定って所がニュージーランドらしい。国内で大量に牧場があるだろうが、オークランドのような都会の子供達は日ごろ目にしていないせいか大喜びだった。

 海辺にもだんだんと人が出てきて、テントを建てて基地にして海で泳いだり祭り会場をのぞいたり、食べ物を買ったりして楽しむつもりらしい。この後も大物グループのステージが夜まで続くということだったが、私たちはお腹も空いてきたのでバスで宿に戻ったのだった。

 宿に戻ってキッチンで調理している時に暇そうな白人の兄ちゃん達がいたので、「今日は祝日でミッションベイに行くと無料のコンサートが見られて、食べ物屋台もいっぱい出てるよ!」と教えてあげると、「何?無料の屋台?食い物が無料なの?」と一人が食いつくように言ってきて、相棒に「お前、無料なのはコンサートだよ」と突っ込みを入れられていた。あはは。無料に弱いのは世界共通だ。

 ニュージーランド人の休日の過ごし方は、ゆったりとして、特にお金は使わないけれど家族が一緒に和やかにしゃべったり笑ったりしている。こういう風景を見られただけでも、十分にニュージーランド観光に値した。いやー、パンクロック的なメイクでびっくりする衣装のフロント係のお姉ちゃんにしては気の利いたアドバイスだった。


このサイトを友人に知らせる
目次About Us免責事項著作権とリンク
(c)2005-2006 海外生活実践研究会 All rights reserved