夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2008.02.23
ミルフォードサウンドツアー

ニュージーランド:テアナウ

 ミルフォードサウンドツアーは昨日の午前中に観光案内所隣のレアル社Real Journeysのツアーデスクで申し込んできた。一人N$125(=US$98.43、2008年2月18日現在の換算レートUS$1=N$1.27)。テアナウ出発で途中の見所を寄りながらフェリー乗り場に行き、フェリーで2時間半クルーズして帰ってくるという内容。お昼ご飯はつかない。

 ピックアップの車は宿の前の道路に7時45分に到着。他にも数軒の宿をまわりながら人を乗せて、車は気持ちの良い湖沿いの道を走り出した。

 今日のツアーはレアル社で申し込んだのだが、交通は地元バス会社のトラックネットTracknetで、トヨタコースターのような20人乗りくらいのミニバスだった。この大きさのバスは、クィーンズタウンからだとフェリー乗り場まで5時間かかるので少々辛いだろうが、テアナウからは2時間半なので大丈夫だ。しかも、途中でたくさん見所に立ち寄るので座りっぱなしではない。

 ただ車にトイレがついていないのが、この朝はきつかったなぁ。途中からトイレに行きたくてたまらなくなった私は、最初の見所のミラーレイクに到着した時に運転手さんに「この近くにトイレはありますか?」と尋ねると答えは「ノー」。ここでちょっとした散策をしながら20分ほど停車して、その後にトイレのある場所に向かうという。

 待てない。そんなに待てない。私は待てません。私さえよければブッシュトイレしていいもんなんでしょうか?

 こう運転手さんに聞くと、「自然保護という観点から特に禁止されているという事はないので、あなたさえよければどうぞ」とかなり驚きながら返事をしてくれた。この反応は予想していたものの、昨年の6月くらいからアフリカ、ネパール、インド、タイとブッシュトイレ三昧ですっかり日常化していた行為だったから、そこまで驚くとは思っていなくって大変恥ずかしい気持ちが蘇ってきたのだった。でも、とにかくトイレ、トイレ。ミラーレイク沿いの整備された道路は片方が山側、片方が崖側になってなかなか丁度いい場所がない。バスが停車した所が500mくらい離れてやっといい場所を見つけることができた。ふー、一安心。

 話がそれたが、見所はミラーレイクである。ここは短い遊歩道が湖に沿って設置された場所で、朝の時間帯は光がいい具合に前の森や山を鏡のように湖に映し出してくれるので、どのツアーも朝ここに立ち寄ることになっているようだ。

 風もなく晴れ間も出ている今日は、絶好のミラーレイク日和。私たち以外にも2組くらいのツアー客が訪れていた。

 湖はそんなに大きなサイズではない。それにもかかわらず遠くの山の頂までくっきりと小さな湖面に映し出しているのがただただ圧巻で、また色の鮮やかさもこれまで見たことがないくらいに忠実に空や森や山を映し出している。まさにミラーレイクの名前に偽りのない景色が見られて大満足だった。

 遊歩道の終わり頃には逆さ文字でミラーレイクと書かれた看板があって、湖面に映ると正しく見えるという細工がしてある。オーストラリアやニュージーランドで時折こうしたおちゃめな細工が見られるのが楽しい。











 ミラーレイクの後はKnobs Flatという場所でトイレ休憩。ここには周辺の動植物についての説明パネルや電話なども用意されている。

 駐車場から見える山の景色が美しく、記念撮影スポットにもなっていた。

 車は滝や川や山の上に残る氷河などを見ながら進み、周囲はいよいよフィヨルドのような高い岩壁にはさまれた道になっていく。最後に九十九折の坂道を下っていくとフェリー乗り場に到着だ。

 時刻は午前10時17分。11時前に出発するフェリーに乗ることになった。

 フェリーに乗り込んで「あっ!」と気付いたのだが、ミルフォード・サウンドのパンフレットや代表的な写真によく使われている風景が目の前にあるのだった。今日は曇っているし風も強くて湖面はダークで波立っている。

 しかし、確かにここからの風景で、目の前のミトレピークが湖面にピシャーッと逆さまに映る超美しい景色がポスターに使われている。ああ、この場所だったのか。私はこの景色を見に来たといっても過言ではなかった。「この景色がフェリーに乗らずに見られるのなら、乗る必要ないじゃないかー、うう、だまされたー」というのがフェリーに乗った最初の感想だった。因みにミトレピークのミトレとはビショップ(司教)の被る帽子のことで頂上がミトレの形に似ていることから命名されたのだそうだ。

 ここから先のクルーズについてはあまり筆が進まない。というのもあまり満足な天候ではなかったからだ。ミルフォードサウンドは一年を通じて天気が良くない。晴天に恵まれて風も吹かない日というのは年間で数える程しかないそうなので、ここのクルーズはこういったものが普通だと思えばいいのだろうが、それにしても灰色っぽいグリーンの湖面に何も映し出されていないのは、さっきミラーレイクで鮮やかな鏡面を見ただけに惜しいというか満足感が今一つだ。

 とはいえ、楽しい風景もある。

 岩の上で日光浴するあざらしはそここで見られた。何頭も群れている姿はもっちりとしたあんころ餅が岩の上に並んでいるようで、可愛い。

 フェリーが進むにつれて迫ってくる岩壁がますますフィヨルドの形をなしてくる。折からの雨によって、そこここに滝ができていて、フェリーは滝のすぐそばまで付けて滝見物をすることもできた。

 海に至る途中から海水の色ががらりと変わるのも変わっていた。今までは灰色だった海の色がぐんぐんとエメラルドグリーンに変わっていく。別に雲間から太陽があらわれたわけでもなく、そこだけ突然にして海の色が変わっていく。やがてすっかり外洋に出てしまうと、今度は海の色は濃い青に変わって、波が大きく船体にぶつかるのだった。

 いままでフィヨルドの中にいたので全く湖のように静かだったのに、一度外洋に出ると物凄く揺れる。ミルフォードの発見者達は、外洋に揺れる船の中から雲に覆われたミルフォードサウンドを見て何を思ったのだろうか。

 外洋からユーターンしてフィヨルドに入る方向に回ると、雲の下に大きな岩壁の迫るフィヨルドの全貌が見えてくる。狭い通路、強い風。もう一つのダウトフルサウンドは、「あまりに狭い海域なので入っていくのが疑われる」とキャプテンクックが言ったことからダウトフルと命名されたのだそうだが、ここミルフォードサウンドも入っていくのをためらうような気配が漂っていた。


 帰りのイベントは、一番大きな滝にフェリーごと突っ込むという事。防水カメラが発達してきているためか、滝に向かってビデオやカメラを構える人も少なくない。私も防水カメラで滝の上に向けて写真を撮ってみたのだが、大興奮して撮影した割りには大した写真にならなかったのは残念。でも、この写真を見ると、あの興奮した気持ちを思い出すから、ま、いいとしよう。

 こうして午後1時過ぎにクルーズが終了。再びバスに乗って向かった先はChasmという場所。ここは森林の中を15分ほど歩いて戻ってくる回遊路になっていて、15分歩いた先に滝のある場所だった。滝の大きさは何という事もないのだが、面白いのはその周辺の景色だった。苔むした岩は長い年月にわたって角が削られて、あるものは丸く穴をあけている。

 歴史を感じさせる森の雰囲気、その中を歩くのがとても気持ちが良かった。

 散策を終えて駐車場に戻ると、フィヨルドの方角に晴れ間が見えた。ああ、今頃晴れてくるなんて。この地方の天気の見定めは本当に難しいなぁ。




 この後、バスは九十九折の坂道を登って岩山を突き抜けるトンネルの手前で停車。ここから見るフィヨルド方面の景色が見事だ。

 道路から山側に登れる道があったので登ってみると、更に目線が高い場所から見える。ツアー客で登ったのは私一人だったので、皆さんは下で待っていてくれた。スミマセン。

 トンネルを抜けた場所でも停車。ここには巨石の転がる原っぱの向こうに氷河を帽子のように乗っけた岩山がある。ここも遊歩道になっていて、岩山に近づいて戻ってくるようになっていた。

 このツアー、クルーズ自体は今一つだったがその他で立ち寄る場所がなかなか面白くて救われた。

 トンネルの口に戻ってくると多くのライダーが休憩。このトンネルは一方通行で、一度相手側の通行時間になるとなかなか信号が変わらない。ライダー達はその事をしっているせいか、みんなヘルメットを脱いで寛ぎ始めたのだと私たちの運転手が教えてくれた。

 こうしてライダーと比べると背後の岩がいかに大きいのかを再認識する。

 ここからは一路テアナウに戻る。途中で小さな滝見物もあったし、風がなければ美しい湖もあったのだが、今日は強風なのでパス。午後5時前にテアナウに戻ってきた。

 もし、クイーンズタウンから出発ということになると、前後に2時間のバス時間が追加される。それだとバスに乗っている時間が長すぎる。テアナウからの出発がいいと思うな。


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