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2005.02.08 vol.2 オルベラ街ナイト |
アメリカ合衆国:ロサンゼルス |
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昼間のリベンジで、夜のオルベラ街へパレードを見にでかけた。なんといっても、ロサンゼルス発祥のf地であるし、ラテン系の地元の人や、多くの観光客が集まり、いつもは出ていない屋台なども、賑々しく広場を囲んで煌々と明かりを照らし、そこここで、焼き物の香ばしい香りが立ち込め、酒によって謳う者あり、踊るものありで、大混雑。
いつもそうなのだが、知らないうちに過剰な期待をする傾向にある。今回も、全くそうだった。広場に常設されたステージでは、確かに音楽が鳴り、子供たちが着飾ってダンシングを披露していた。が、そのステージの前に集まる人の数は50人もいない。よく見ると、踊り終えた子供たちが「ママー」と駆け寄り、おぉーっと、身内だけの祭りかぁ?
まぁまぁ、これはプログラムでいうエンターテーメント。次の「2005年、クイーンの発表」があるではないか。と自らをなだめつつ、待った。クイーンの発表に先立ち、お隣のチャイナタウンからミスチャイナタウン1位から4位までがご挨拶。チャイナドレスもお似合いで、さすがミスたち。そして、いよいよクイーンの登場か?と思われたが、実はキングの発表。司会の女性が「今年のキングは・・・先ほどから皆さんのお手伝いをして下さっている、優しくてハンサムなミスター××××!」と高らかに宣言して出てきたのは、一風変わった格好で、先ほどから舞台挨拶などをしていた中年のおっさんだ。更に「クイーンは!」と発表されたのは、地元の大学生でかしこくて性格もよさそうだが、”クイーン”というイメージから連想する、いやらしいまでの女らしさを戦い抜いてきた女性ではない。なんていうか、全部が全てこんな感じなのだ。つまり私たちは、地元のお祭りってやつを見に来てしまったのだ。
ああ、地元のお祭りなんだと思ったら、不思議なもので視点も変わる。いいじゃないの、この地元密着な感じ。クイーンの発表後は、パレードだ。4台を連結したカートに関係各位が乗り込んで、Olvera
St.をゆっくりと走り始めた。何となくついていく。だだっ広かった広場では、若干さびしいお祭りに思えたこのパレードも、狭苦しいオルベラ通りでは、カートと道行く人の距離が狭く、熱気に満ちている。クイーンもキングも、こちらの呼びかけに応えて、にっこりとカメラ目線。
でも、もっと注目に値する女性を発見した。彼女は、カートの最後尾に後ろ向きで立っていて、始終大きな声で楽しげに何かを叫んでいた。パレードにくっついて歩く観客も歓声をあげる。彼女の周りは特にお祭りな雰囲気をかもし出している。というのも、彼女はたくさんの首飾りを手にしていて、パレードの観客に向けて投げていたからだ。首飾りをもらえると、いいことがあるらしい。皆、必死で取り合っていた。こういう時って、なぜか必死になっちゃうのは日本と一緒だなぁと、棟上式の時の餅投げの光景を思い出した。
屋台もないし、お酒も飲んでないけれど、皆が十分に盛り上がって、心がほっくりする祭りだった。パレードの後、バンドの演奏に合わせて、件の女性は思いっきり踊っていた。ある意味、彼女が一番のお祭りクイーンに見えた。
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