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2005.02.15 vol.1 豪邸訪問 |
アメリカ合衆国:ロサンゼルス |
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パサデナの南東に位置するサンマリノ市に鉄道王であったハンティントン氏の豪邸が一般に開放されている。ハンティントン・ライブラリーといわれる。バスを降りてから住宅街を歩く。パサデナ市民の庶民的な家が並ぶ通りを抜けて、California
Blvd.を超えると、家の様子が変わる。高い生垣に囲まれた大きな家が続くのだ。バス停から15分程歩いたところに、ハンティントン・ライブラリーの門が見えた。
門から更にエントランスまで、8分かかった。テレビで見る豪邸訪問と一緒だ。門からエントランスまでは歩道はない。車以外の通行は期待されていないのか!
入場料を払って中に入ると、偶然にも午後1時からのガーデンツアーを発見したので、参加することにした。私たちとカナダからのご夫婦の4人だけのミニグループだ。ガーデンツアーだけで1時間半を要したが、それだけ見ごたえのある庭園だった。カナダ人の旦那さんは始終はしゃいだ様子で、陽気に冗談を飛ばしていた。そういえば、ダウンタウンのミュージックセンターで出会ったノルウェーの旦那さんも、同じような感じだった。白人社会では、旦那さんは冗談を飛ばして、周りを盛り上げる役割なんだろうか?われ等夫婦を含め、日本の夫婦を思い出すに、どちらかというと奥さんの方がホステス役というか盛り上げ役を担っているように思える。まぁ、2組しか見ていないので何ともいえないけど、不思議な偶然にちょっとそんな考えが頭をよぎった。
ガーデンには物凄い種類の植物があって、自然の創造力に圧倒される思いだった。鉄道王で大富豪のハンティントン氏は、植物の収集とアメリカの民族史に関する書籍の収集に力を入れていたようだ。事業に成功し、社会的にも経済的にも満たされた時、自分を取り巻く自然環境に共存する植物に目を向け、自分とは何者かとか自分の育ってきた文化はどうやって成り立ってきたのかを知るための資料を集めたくなる気持になっちゃったのかもしれない、わからんでもないなぁ、その気持。とかなんとか、勝手に想像して回った。
日本庭園、ZEN Gardenというタイトルでは、枯山水の庭が広がり、手前には盆栽コーナーがあった。また、竹藪の小道を抜けると、道祖神がおいてあった。説明してくれた女性が、桂離宮に行った時の話をする時に、こちらに確認を求めてきたり、彼女が先祖の墓だと思っていた道祖神について説明したりした。外から見ても日本の文化は魅力的なんだなぁと、あらためて感心。因みに、道祖神を見てカナダのおっさんは、「おお、こんな所にホームレスが。どれ、小銭をあげよう」と相変わらず場を沸かせていた。
「私たち、典型的な日本人ですから、写真とりたいです」と思い出の撮影をさせてもらった。ハンティントンには、他にも美術館や図書館もあり季節がよければバラ園もある。とっても気に入った。
バス停まで戻る道のりの豪邸街では、すれ違うジョギング中のお父さんや、犬の散歩中の奥さんが、見知らぬ私たちに「こんにちは」と声をかけてくる。車社会なので、歩いているのは住んでいる人だろうという勘違いからだと思ったけど、感じがいい。ダウンタウンで話しかけてくるのは、小銭を乞うホームレスだけだったのとは大きな違いだ。
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