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2005.07.13 シカレ、シェルハ、トゥルム行きの検討 |
メキシコ:プラヤ・デル・カルメン |
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カンクンからのエクスカーションとして多くの人が訪れるのは、カンクンから南に位置する海洋公園のシカレとシェルハとトゥルムだ。シカレのがカンクンに一番近く、シェルハは更に南にあるトゥルムという海岸べりの遺跡訪問との組み合わせツアーが一般的なようだ。
今いるプラヤ・デル・カルメンはカンクンとシカレの間のシカレ寄りに位置するので、シカレもシェルハもトゥルムも全てプラヤ・デル・カルメンからのお楽しみとして残しておいた。
さて、シカレとシェルハの違いは何なのか?両方行くべきなのか?行くのならばツアーがいいのか?自力がいいのか?チケットはどこで買うのがいいのか?
<シカレとシェルハの違い>
シカレとシェルハの違いを知るにはトラベルエージェンシーに行けば教えてくれるだろう。ツアーの価格も知りたかったので、街中のエージェントスタンドに行ってみた。もっと詳しく価格を知りたいというと、そこから数ブロック離れたホテル内のエージェントカウンターに連れて行かれ、別の人にバトンタッチされた。
彼は感じの良いメキシコ人で、シカレとシェルハの違いを教えてくれた。シカレは、50%は自然、50%は人工の海洋公園だと思って欲しい。自然のセノテ(地下水が溜まった部分の地上が陥没してできた泉)を通る地下水が海に流れ出るまでの川をシュノーケリングで下るコースと、シュノーケリングポイントは自然を利用し、そこに動物園や水族館が点在し、夜にはメキシコの伝統舞踊ショーが楽しめる場所だそうだ。一方のシェルハは100%自然の海洋公園。同じように地下水脈を川下りするシュノーケリングコースがあるが、夜のショーや水族館などはない、ということだった。彼のところでツアーを頼んだ場合の価格は、以下のようだった。因みに入園料金というのは、ベーシック料金のことで、ロッカー、タオル、シュノーケリングレンタル、食事などは含まれない料金だ。(ライフジャケットは含まれる。)
シカレUS$70 |
ホテルまでの送迎、入園料金 |
シカレUS$95 |
ホテルまでの送迎、入園料金、昼食、夕食、シュノーケリングギアレンタル、ロッカー、タオル |
トゥルム・シェルハ
US$75 |
ホテルまでの送迎、入園料金、昼食、シュノーケリングギアレンタル、ロッカー、タオル |
色々と調べて検討したいというと、彼は「了解!もし気に入ったらここに戻ってきてください」と、非常に明快な対応だった。
バスターミナルに行って、自力で行く場合の交通費を調べようと、来た道を戻ると、先ほどのエージェントブースに別の男性がいて呼びかけてくる。今度は50歳絡みのおっさんだ。「さっき、そちらのオフィスにいったからもういい」と断ると、おっさんは「まぁまぁ、そう言わずに。俺は、そいつの上司だ。もっといいプライスをあげるから」と、今度はエージェントブースの後ろにあるクーラーの効いたガラス張りの部屋に招かれた。おっさんは、海千山千の人生観のにじみ出た顔つきの奴で、ガラス張りとはいえ、気の弱い人ならば、このおっさんのいいなりになってしまう可能性もあるかもしれないなぁなどと思いながら、おっさんの話を聞くことにした。
「で、あいつはいくらだって言ってた?」とおっさんが聞くので、先ほど効いた値段を言った。もっと安い値段を言ってやろうと意気込んでいたおっさんは「むむむ、それはいい値段だ」とうなった。そういえば、先ほどのエージェントで、「さて、おいくらですか?」と言いながら手帳とペンを出したときに、「ノートに書き取ってるんですか?」と彼がつぶやいていた。ノートに書き取って比較検討する人には、真面目な値段を言ってくるのかもしれない。さて、おっさんは作戦を変更した。「シカレなんて、そこのバス停裏の道からバスで行けば、一人2ドルくらいで行ける。自分でバスに乗って行ったほうがいいよ。」と部下の営業妨害的な発言をし、「この情報をあげた正直でお客思いな俺の言うことを信じてよ」という戦法に転じたらしい。「で、シカレは、俺だったらUS$73にしちゃうけど、どう?」と言う。はなからこの人が上司だとは思っていないが、こんな人生劇場みたいな人が絡んでいるエージェントはちょっといやだなぁと、思い始めた。おっさんは、「さぁ、どうよ、決めちゃおうよ。うちのツアーは木曜日と土曜日だ。どっちに決める?」と迫ってくる。煮え切らない私たちに、今度は「ところで、英語うまいねぇ。何?日本から来たの?いやぁ、アメリカに住んでないって?そりゃ、すごいや」とおだて作戦に出始めてきた。おっさんの手練手管を観察しているのも面白いが、時間もないので、そろそろ切り上げることにした。「ほな、考えときますわ」と、にわか京都人のようにきっぱりと言って腰をあげた。こういう時に、へんに愛想よくにやにやして、「うーむ、どうしようかなぁ」などとは言わない方がいい。みけんにシワを寄せる勢いで、「I
think about it. Thank you.」というと、たいてい相手は引き下がるものだ。(あるいは、怒り出すが追いかけてはこないものだ。)
ツアーの価格はわかった。今度は交通費だ。プラヤ・デル・カルメンに2つあるバスターミナルのうち、街中にある旧バスターミナルの方からシカレ・シェルハ行きが出ているので、時刻と値段を調べに行く。ターミナルにあったシカレ・シェルハのインフォメーションブースでも情報を聞いた結果、以下の通りだった。
・シカレへの行き方は4種類
-ツアー
-バスターミナルからのADO社のバス
(N$25=US$2.27)朝9時、10時
-バスターミナルからADO社のバス
(価格不明)朝9時、9時40分、10時20分
(これは紙に印刷したペラが看板に貼ってあった。
ハイシーズンの臨時便かもしれない。ガイドブックによると、これと
同じシカレ→シェルハ→トゥルムに行くRivera社でN$25)
-Av.15とCalle 2 Norteの角付近からコレクティーボ(片道N$15=US$1.36)
・シェルハへの行き方は2種類
-ツアー
-バスターミナルからADO社のバス
(価格不明)朝9時、9時40分、10時20分
(シカレ→シェルハ→トゥルムに停まるので上記と同じ。ガイドブックに よるとRivera社でN$40)
・トゥルムへの行き方は3種類
-シェルハと抱き合わせのツアー
-バスターミナルからADO社のバス
(価格不明)朝9時、9時40分、10時20分
(シカレ→シェルハ→トゥルムに停まるので上記と同じ。)
-新バスターミナルからADO社のバス
8時と11時はN$31=US$2.82)13時10分は(N$25=US$2.27)
インフォメーションブースによると、シカレの入園料金がUS59、シェルハの入園料金がUS$29、ガイドブックによるとトゥルムの入園料金がN$38(US$3.45)となる。
まとめると、自力で行く場合の料金は以下になることがわかった。
シカレ
US$61.73 |
交通費往復(一番安いコレクティーボを使ったとして)N$30(US$2.73)+入園料金US$59 |
シェルハ
US$36.27 |
交通費往復N$80(US$7.27)+入園料金US$29 |
トゥルム
US$10.72 |
交通費往復N$80(US$7.27)+入園料金N$38(US$3.45) |
トゥルム・シェルハ
US$41.72 |
交通費往復N$80(US$7.27)+
トゥルムからシェルハへの交通費US$2(推測)+
トゥルム入園料金N$38(US$3.45)+
シェルハ入園料金US$29 |
更に、インターネットカフェでシカレとシェルハのサイトに行って、入園料金を確認したところ、シェルハの場合、サイト上で土曜日か日曜日に行く予約をすると、入園料金がUS$18になるようだった。シカレは、ネット上で予約しても入園料金は毎日変らずUS$59だった。今はメキシコ人の夏休み時期であることを考えると、たとえ安くなるとしても土日のシェルハ行きは混雑が予想されるので、避けたほうが良さそうだ。従って、ネットで土日のチケットを予約するという選択肢は諦めた。
シェルハの場合、比較すべきは、ツアーのUS$95と自力のUS$61.73だ。この差額のUD$33.27には、US$10のシュノーケリングギアが含まれる。ということは、昼食、夕食、ロッカー、タオル、ホテル間の送迎という心地よさでUS$22.27になる。送迎の心地よさ代金をUS$5と見積もると、その他はUS$17.27になる。悪くない値段だ。シェルハみたいなテーマパークでは、きちんとしたお食事は最低US$10はするだろう。お食事を希望するのであれば、ツアーでいくのは割に合うと思った。さすがに人気のスポットだけあって、こなれた価格になっているようだ。
我々の場合は、きちんとしたお食事は希望していないし、ましてや午後から行けば1食しか必要ない。タオルは持参するので、自力で行くことにした。夜のショーは絶対に見たいので、帰りの最終バスについて、旧バスターミナルのインフォブースで聞いたら、夜9時45分があるという。問題ない。自力で行くことに決定した。
さて、トゥルムとシェルハである。当初は、別々の日に行こうと思っていた。しかし話を聞いてきた結果、トゥルムでの滞在時間は、2時間もあれば充分だろうという気がしてきた。ガイドブックにも、売店などの印がなく不便なようだ。ということで、トゥルムとシェルハを同じ日にこなすことにした。
その場合、ツアーUS$75で、自力US$41.72となり、差額はUS$33.28だ。同じくシュノーケリングギアレンタル代金を引くと、US$33.28。ロッカー代金はたいていUS$2なので、US$31.28。行き帰りの送迎の心地よさ代金をUS$5とすると、US$26.28。
さて、US$26.28の価値は、昼食代金、タオル、トゥルムでの遺跡ガイド代金、そしてトゥルムとシェルハ間のバスの待ち時間がないという価値だ。
昼食がUS$15、タオルは本来不要なので価値なし、ガイド代金がUS$5とすると、移動の待ち時間がないという価値はUS$6.28になる。帰りの便ならば、多少待ってもいい。もうイベントは終わっていて、あとは帰って寝るだけだからだ。プラヤ・デル・カルメンのように、夜も人通りが多い安全な街に帰るのなら、なおさら心配ない。しかし、イベントの途中の移動ということになると、話は別だ。トゥルムからシェルハへの移動で、どのような交通機関が、どのくらいの時間間隔であるのか全く不明だった。流しのタクシーがあるかも不明だ。従って、今回は、トゥルムとシェルハ行きはツアーを使うことにした。まぁ、たまにはツアーを使うのが楽で楽しいという理由もあるけどね。
くどくどしく述べ立てて、自分が全くの吝嗇家であるかのように思えてきたが、こうした調査は結構楽しい。旅行なんて、こうしたコストパフォーマンスの追及の繰り返しだ。これを楽しめない人は、自由旅行は辛いかもしれない。
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