夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2005.11.30 
アコンカグア見学ツアー
アルゼンチン:メンドーサ
 南半球の最高峰アコンカグア(6960m)に登るのではなく、展望するツアーに出かけることにした。我々にとってはボリビアのワイナポトシ(6088m)に次ぐ高い山を見に行くツアーである。ボリビアで見た雪山は物凄く美しくまたそんな山が見えるかと期待していた。

 ツアーは朝7時にピックアップされる予定だが、1時間ほど遅れてツアーバスが迎えに来てくれた。ホステルのレセプションのアンさん(ブラジル人)もアルゼンチンでは時間がルーズなのはどうしようもなく、申し訳ないが気長に待って欲しいと言われそんなものかと思っていた。時間にルーズなのはボリビアからというか、旅を始めてから慣れているので別にストレスは感じなくなっている。実情はツアーのピックアップは他の観光客を拾いながら来るので我々は一番後に来たと言うことらしい。まあ来れば御の字ということでツアーに出発。

 バスの中はスウェーデン人の団体客やドイツ人夫婦やアルゼンチン人などが乗っており、殆ど年配の人が多かった。やはりこのような観光ツアーは時間とお金に余裕のあるヨーロッパ人しか来ないんだなと思った。当日はメンドーサ市内は曇りで今日行くのは余りよくなかったなーとと少し諦め気分でのスタートだった。ガイドのフリオ氏は太っちょだがとても陽気な人物で、1日楽しく過す事ができた。
 山の麓にはブドウ畑が広がっていたが上部に網が被せていあり、これが雹からブドウを守るために張ってあるものだということだった。そんな解説をしながら、バスはどんどん山に向かって走っていった。

 まず最初のポイントはダムでできた湖の見えるところであった。アンデスを流れてくる川は茶色であるがここに来て速度が弱まり次第に水中の成分が沈殿して澄んだ色になっているはずの湖だった。があいにく曇り空なので鉛色にしか見えないのが残念だった。ここでは小さなケーキと飲み物が出され、ツアーの面倒見の良さにすこしテンションも上がってきた。

 20分ほどでこの地点を出発、どんどん高度が上がり、鼓膜が圧迫されて聞こえにくくなってくるたびに時々あくびで耳抜きのようなことをしながら気圧調整をしていった。それにしてもこの天気じゃアコンカグアは拝めないなと思いつつ天気がよくならないかなーと空をズーット見ていると所々晴れ間のあるところが見えてきたがまだ一箇所程度で、それに期待を託しながらバスに揺られていった。

 外の風景は谷あいの風景に変わり、聳え立つ山々のすぐ下を走っていくので、山を見ているだけで圧倒されてきた。蛇行した山道は川の片側を走っていくのだが、向きが変わるたびに谷の向こうに雪山が見え始めてきた。そんなところを通過していると突然雲が晴れて晴天の空が広がってきた。この天気にテンションがあがりつつ、外の風景が移り変わるのを唖然として眺めるしかなかった。

 10:40頃山間を通過した後平原がひろがるところに到着、しばしトイレ休憩となった。このころには空は晴天もいいところで、今日はラッキーだったという思いに変わっていた。



 11時頃バス出発。こんどはさらに巨大な風景画広がってきた。ガイドブックにはジオラマを見るようだとは書いてあったがまさにその通り。人間のスケールで作ってあるもの、例えばトラックや橋などが模型のように見えてしまうくらい周りの山が巨大さが近くに迫っていた。














 この時には空には雲ひとつなく真っ青な空を背景に何ともいえない色で聳え立つ山々、遠くに白く輝く雪山が高度の上がり具合を物語っていた。














 ガイドのフリオ氏の解説で上の写真が谷あいを流れる川(名前は分かりません)にかかる最後の橋を通り抜けていく所で、これを越えていよいよアコンカグアの見える展望ポイントに近づいてきた。

 バスの前方には一際聳え立つ雪山が見えてきたのでこれこそ南米最高峰と思い写真を撮っているとこれではないことが分かり、テンションの上げ方をもう少しゆっくりさせねばならなかった。


 12時7分、ようやくアコンカグア展望ポイントに到着。どれがアコンカグアかと聞いていると向こうに低く見える雪山がアコンカグアということで、今までの雪山の方が近くに見えていたのでチョット迫力に欠けるが、その雄姿をやっと見ることができた。皆写真を撮りまくりで、写真撮ってあげたり撮られたりとなった。

 ここから更に50m程近づくと丘があったので我々はそこまで行ってみることにした。そうすると下の方に邪魔なものがなくより大きくアコンカグアを見ることができた。















 12時30分頃この場所からさらにチリ国境近くに向けて出発。高度は更に上がっていき、外気はさらに下がっていった。周りの雪を被った山も間近になり黒い山と白い雪のコントラストが際立っていった。


 12時39分国境に一番近づけるトンネル前まで来てしばし見学してから、ラス・クエバスで昼食を取ることになった。




 ラス・クエバスには一軒ホステル兼レストランがありそこでの昼食は1品とサラダで一人15ペソ。今までロクロというアルゼンチン北部の伝統的なスープが夏季のため出てこなかったが、ここは寒い高地なので初めてロクロにお目にかかることができた。体も冷えていたので早速頂くことにした。味は煮込みスープなのでどこかで食べたような味だったが、中身にサラミが入っているのが特徴と言えば特徴かと思われます。

 このツアーではこの後、山を更に登って山頂のチリ国境に近づき終戦記念で作られたキリスト像を見に行く予定になっていたが、雪が残っていて道をふさいでいるので、この予定はこなせずその代わりその雪の上で氷河を少し楽しむことができた。他の観光客の人たちもこの上ではしゃぎ始め転んで大笑いしている人たちもいた。また、となりのショップにはスイート・ウォーターという食後酒があるので、飲んでみたらとガイドのフリオ氏に言われ行ってみると、チョコレートと言って渡されたココアと食後酒を飲ましてくれた。

 さて、ここを午後2時頃出発してバスは次なるポイント、プンテ・デル・インカ(インカの橋)という温泉に含まれる成分でできた天然の橋に2時30分頃到着。他には見れない光景にしばし眺めるしかなかった。









 ガイドの話だと、橋の下にぶら下がっていた鍾乳石を不心得者がもぎ取ってスターウォーズのサーベルとしてチャンバラをし、最後には落として粉々にしてしまったことがあり、それ以来橋に近づけないようになったということで、いかにもアルゼンチンらしいことに呆れて聞いていた。
 さてこのような見所も面白いが、我々には周りの景色が素晴らしく思わず写真を撮ってしまってました。













  15時頃この場所を出発しこれで今日のツアー終了と思いきや、最後に南米独立の英雄サン・マルティン将軍が通ったという渓谷に立ち寄り、しばし記念撮影。そえにしても天気がいいのに恵まれてどこに降りても素晴らしい景色にテンションは上がりっぱなし。



















 これでツアーほぼ終了。後は再び雄大な景色を見て帰るだけでしたが、バスに乗って外を見ているだけでこれだけ満足させてくれるツアーはボリビアのウユニ塩湖3泊4日ツアー以来でした。それもボリビアの大自然とはまた一味違った目の前に迫り来る山々は見ごたえ十分。皆さんも是非御自分の目で見て、このスケール感を体験してみてください。