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2006.02.27
リオのカーニバル2日目〜第1組目Pedra
ブラジル:リオ・デ・ジャネイロ |
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午後の昼寝から目覚めて、持参する水やお菓子を買ってきてから、シャワーを浴び、準備完了。雨季のリオでは、カーニバルの途中で突然雨が降ってくる可能性が高い。傘は後ろの人の迷惑になるのでさせないから、ビニールポンチョを持っていくのが常識となっている。我々は面倒なので逆に水着を着ていくことにした。雨が降ったら水着になっちゃえばいいのさ作戦だ。後はタオル、カメラ、ビデオ、暇になったら読もうとグループの紹介が書いてある雑誌。荷物が結構多くなったので、予定通りタクシーで行くことにした。
ベルボーイに会場までのタクシーを頼むと、昨日と今日はR$40(約US$20)の均一料金になっているということだった。通常の4倍くらいの値段だが、お祭りのご祝儀価格ということだろう。会場近くはかなり渋滞していて、ここから歩いたほうが早いということで、大丈夫なの?という薄暗い所で降ろされた。見ると観光客らしい人が1列になって歩いている道があったので、これについて歩いていくと、会場の入り口にたどり着いた。入り口はセクターによって異なるので、自分の入り口までまた少し歩いてたどり着いた。
入り口はかなり厳重に管理されている。まず首から下げた札をみてセクター9であることを確認したら、鉄格子の回転扉を周って入る。次に空港の危険物探知機のような所を潜らされて、地下鉄の改札のような所で磁気テープ付きのカードを差し込んでバーを回して入る。ここに入ると、土産物屋やスナック販売店などが並んで会場らしくなってくる。ここからセクター9のフリーザ席は腰高の金網の向こうになっていて、ここでもチェックが入る。こうしていくつかのチェックを乗り越えて、セクター9のフリーザエリアにたどり着くと、係りの人が席まで案内してくれるのだ。升席に入る直前にも係員が立っていて、必ず首から下げた札をチェックすることになっている。
こうして案内された会場は、今までの薄暗さが嘘のように煌々と照明がつけられ昼間のように明るい所だった。
座席は1区画ごとに囲いがされていて、椅子が6客とテーブルが備え付けられていた。9時開始ということだったが、まだ始まる様子もなく、座席も空いている所が多かった。幸い私たちの前の最前列も誰も来ていなかったので、この分だと存分に見学ができそうだった。
事前にもらったMANGUEIRAという本日2組目のグループが作った雑誌には、パレードの内訳図が描かれていた。これによると、パレードは1セクターから7セクターという構成で、各セクターは異なる衣装の部隊が3〜5組くらいあり、各組の人数は25人〜300人。各セクターの一番終わりに山車が来る。1セクターのみ山車が2台あるので、1グループで山車は全部で8台、異なる衣装は32種類、参加人数はざっと計算しても4000人以上になっている。
これが全部で7グループあるので、山車は56台、衣装は224種類、28000人の踊り狂う人を一晩で見ることになる。加えて1組のパレード時間は約1時間ということを頭に入れて、一組について撮ってもいい写真の枚数とビデオの時間を割り出しておいた。ここまで考えただけでも、この規模にかなりワクワクしてきた。
そして9時半、花火が打ち上げられて、いよいよ本日の第1組目Pedraの登場だ。1時間のパレードでは同じ音楽が何回も流される。いくつか先の席では、歌詞カードも見ずに全部歌える男性がいて、それはそれは楽しそうだった。
ホテルにあったパンフレットに歌詞が載っていたので、目の前にパレードが現れるまでの20分間は、サビだけでも歌えるように必死に歌詞カードを見ながら音楽をたどることにした。
最初に現われたのはこのカップル。このカップルに先導されて1セクターが始まるケースが多い。
リオのカーニバルというと羽を付けた女性が激しく腰を振って踊るイメージばかりが強かったけど、それはパレードの一部であって、山車のデザイン、しかけ、団体舞踏の衣装、振り付けなど、見所はたくさんある。
山車も人が逆さづりになっていたり、噴水が出てきたり、ディズニーランドどころの騒ぎでない大掛かりなものが多く、驚きの連続だった。
最初の1組目の途中までは、前の席に誰もきていないので、そこに潜入して一番前で思う存分見学させてもらった。
団体の衣装も細部まで可愛らしく作られていて、これ1組だけでも感心するようなのが、次から次へとおしげもなく出てくる。
1組目が始まって20分くらいした頃だろうか、この席の人が来てしまったので自分の席に退散せざると得なかった。
1組目は後半戦に入って、急に女性の露出度が激しくなってきた。
もう今時は胸なんか出しちゃうみたいなんです。
いやー、あっという間に1時間が過ぎて1組目が終了。
一組が終了すると間に20分ほど間が開く。トイレに行ったり、物売りから食べ物や飲み物を買ったりと、皆それぞれに忙しい休憩時間を過ごしていた。この休憩時間にも、そしてパレード中にもひっきりなしに食べ物を買ってきては食べている斜め前の升席のグループが気になって仕方ない。
というか、この人たちは入ってきてからずっと周囲の注目を集めていた。40代〜60台という年齢層のこの年にしては物凄く美人というか派手な顔立ちの4人の女性と、ボディガード風の男性2人の6人組だ。派手な顔立ち、お化粧、露出度の高い洋服。「あれ、買ってきて」「これ、飲みたいの」と次々に男たちに指示を出しては買いに行かせる我ままっぷり。これはただ者ではないと、隣の席のブラジル人のおばちゃんもあからさまに興味津々で見つめていた。私の予想ではコロンビアの裏社会の親分の彼女たちとそのボディーガード。少女のように無邪気に我ままに振舞っているのが恐ろしく板についている。パレードもかなり面白いが、こんな人たちは映画とかでしか見たことがない。こんな人に出会えるのもセクター9のフリーザならではの醍醐味だ。
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