夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2006.05.11
パリ歩きまくり(2)カルチェラタン-リュクサンブール-サン・ルイ島-ポンピドゥー

フランス:パリ

 昨日見たサン・ジェルマン界隈のレストラン街で、パリらしい昼食をしてみようと、今日もパリに上京してきた私たち。

 サン・ジェルマンはスノビッシュに過ぎるので、ちょっとはずしてカルチェラタンで食べてみようと、地下鉄Maubert Mutualite駅に降り立った。しかし、この界隈はそんなにブラッスリーが並んでいるわけではない。サン・ジェルマン・デ・プレ教会方向にサンジェルマン大通を歩いていたら、オデオン駅まで来てしまい、やはり昨日見た賑わいのあるオデオン右手の地区まで来てしまった。ま、この地区ならまだリーズナブルかもしれない。

 昨日歩いた界隈を再度歩いてみると、もっと奥にごちゃごちゃとたくさんのレストランが並んでいる区域にぶちあたった。どの店も昼のMenuを掲げた看板を路上に置いている。激しい呼び込みもあり、ここはどうやらとてもツーリスティックな所らしい。

 ひやかしながら歩いてみている分には楽しいが、こういう所でご飯を食べていい目にあったことがないと思いつつも、もうすっかりお腹は昼時。仕方ない。目に付いた中で一番価格の安いMenuを掲げている店に入った。

 案の定、失敗だった(詳細は「2006年5月11日昼」の写真をクリック)。「おいしくない、おいしくない」と連呼する私に、「おいしくないって何回も言ったら、ますますおいしくなくなるだろう」と言い返す夫。険悪なムードで昼食は終了。パリでは、「旨い、安い」はなさそうだ。特にこんなツーリスティックな所じゃ無理。ちゃんとしたお金を出せば、それなりにおいしい物が食べられるのだろうが、それにしても、コストパフォーマンスを考えた外食の選択は、とても難しい課題だ。

 本当にカルチェラタンにいいレストランはないのか?立腹ではあるが満腹になったので、気を取り直して再度オデオン界隈を散策。サン・ジェルマン・デ・プレ教会を背にオデオンに立って右側。こちらに、細い道沿いにレストランが並ぶ地域が見つかった。さっきの所と違い、集まってくる人もパリ在住者が多そうだし、だれも強烈な呼び込みをしていない。こっちだったのか・・・。愕然としたが、時すでに遅し。立腹ではあるが満腹な状態なのだ。

 ここから南に下ると、リュクサンブール公園に行ける。Rue LobineauとRue de Seinの角に、「Gerard Mulot(ジェラール・ミュロ)」というケーキ屋さんがあった。

 ショーウィンドウに並べられたケーキが物凄くきれい。

 店内にはちょっとしたカフェコーナーもあり、パンも売っていて、午後14時半の店内は平日だというのに結構混んでいた。この店、ただものではないな、という感じがした。美しいケーキの装飾はパリの街中を歩いているとよく眼にするが、ここのは際立っている。どれか一つと言われたら相当迷うなぁ。


 この店サイトを持っていて、何とパリには2店舗しかないが、日本に7店舗もあるようだ。日本でも有名な店だったんだねぇ(サイトはこちらからhttp://www.gerard-mulot.com/)。いつか行ってみよう。

 この店を右手に見ながらRue Lobineau通りを進んで、Rue de Tournonで左折してまっすぐ行くとリュクサンブール公園に突き当たった。

 右手に整備された花壇を見ながら進む。花壇の右側ははリュクサンブール宮殿。アンリ2世王妃のマリ・ド・メディシスが生まれ故郷のフィレンツェのピッティ宮を参考にして建てられたそうだ。

 昔ピッティ宮に行った時に、イッセイ・ミヤケの衣装を展示する特別展が行われていたなど美術館や博物館になっていたが、リュクサンブール宮殿はフランス国会上院の議事堂として利用されていて、見学するのには予約が必要なのだそうだ。

 この花壇を抜けると、左手にちょっとした池。

 少し人が集まって、池の中央を指差したりカメラを構えたりしている。???何だろうと近づいてみると、池の真ん中に巨大な顔が沈んで、鼻だけが出ているオブジェが置いてあった。

 肌色といい唇といいとてもリアルな巨大オブジェで、周りの歴史の風に吹かれて風化した石造りの装飾や奥の噴水と全くそぐわない。このギャップが面白く、アートしていた。

 池の先にある階段をトントンと上がると、木陰に椅子とテーブルの出たカフェがある。ここで休憩。私が席を確保している間に、夫がコーラを買ってきてくれるという。座って待っていると、夫に店のおばちゃんが「アブラ エスパニョール(スペイン語を話せますか?)」と聞いているのが聞こえてきた。ああ、そうか、そうなのだ。サングラスをかけていると夫は南米の人に見えるらしい。これまでもLAでアルゼンチン人に間違われ、メキシコでメキシコ人に間違われた経験を持つ。話しかけているおばちゃんは、どうやら南米出身のように見えた。「ご同郷の人だと思って期待していたのに、裏切ってしまってご免ね」くらいスペイン語で返せるようになったら、面白いのにね。

 カフェのある所から左手にリュクサンブール宮殿が見え、そこから右手に向かって宮殿前の庭園がずーーーーっと続いている。


 宮殿の前に公園、その次が芝生があって、一旦砂地の所になる。上の写真が砂地になった地点から宮殿を写したもの。

 で、そこからまた芝生がだーっとはられている。

 下の写真が芝生の中から宮殿を撮ったもの。この芝生には近所のソルボンヌ大学の学生らしい若者が、おやつを食べたり、寝転がってレポートを書いたり、恋人ふざけあったり、分厚い本を広げたまま居眠りしていたり、大学のキャンパスのようになっていた。

 シンプルで、何かを見に来るというよりは寛ぎに来るための公園。リュクサンブール公園はそんな所。この芝生の右手を宮殿方向に折り返し、中間地点の砂地から右手に曲がる。そこはまたもやアートの会場になっていた。

 竹の大きな鉢植えではさまれた青い道。上からはアフリカの女性の肖像画がかかっている。青い道と緑の竹と青い空。竹からは小さな鏡のかけらが吊り下げられていて、歩くたびに視線の上の方できらきらと輝き、竹や道に反射して白いスポットを作って、実際に音はしないのだが、光の遊びから音が聞こえてくるような感覚に陥る。簡単な仕掛けなんだけど、とてもインタラクティブだった。

 公園を出ると大きめの5差路になっているのだが、ほぼ正面にあるRue Soufflotをまっすぐに進むと、パンテオンに到着する。

 フランスの偉人を祭った霊廟ということで、キュリー夫人など名だたる人のお墓になっているそうだ。

 ファサード部分はギリシャのパルテノン神殿を模しているそうで、この柱のふもとから見上げる景色が壮観。

 思わず何度も見上げてしまうのだた。

 パンテオンの左手に下る道を進んでいくと、カルチェラタンを通ってセーヌ川まで出る。左にはノートルダム寺院が見え、目の前はサン・ルイ島が見えるこのQuai de la Tournelleという道を歩いて行くと、サン・ルイ島へ渡る橋が左手に出てくる。サン・ルイ島には行ったことがなかったので、橋を渡ろうと信号待ちをしていたら、目の前の青い店の店名が目に入った。「Tour D'Argent」。トゥール、ダルジャン・・・「トゥール・ダルジャン」じゃないか!

 私の中では、トゥール・ダルジャンは1軒屋のお城みたいな所を想像していたので、こんな街中でひょっこりと見かけるとは思っていなかったのだ。

 ちょっと散策しているだけで、こんな有名店を見かけてしまう、パリの散策はやめられない。

 橋を渡ってサン・ルイ島に入る。17世紀の貴族の館が残る町並みに、洒落たカフェやレストランやショップが並んだ洒落た通りが島の中心を十文字に走っている。そんなに広くないので、パーッと歩いてみてもあまり時間はかからなかった。

 ここで、キッチュな雑貨屋さんを発見。とにかく色合いがフランス的で華やかなのに加えて、猫のティーポットやスカートがチーズリーナーになっていたり、遊びがきいているアイテムが多い。

 普段あまりお店に長居することはない私たちだが、美術館並に一つ一つ手にとってじっくりとながめてしまった。お店の名前はPYLONES。

サイトはこちらから。
PYLONES(http://www.pylones.com/)

 サン・ルイ島を抜けて出たセーヌ川右岸は、マレ地区。シックでお洒落でゲイの多い地域と、大変魅力的な紹介のされ方をしている地域なのだが、今回はマレ地区の中には入りこまず、左方向にあるポンピトゥー・センターを目指す。


 マレ地区からポンピドゥーに近づくに従って、年齢層が若く、服装がカジュアルに、地元の人から観光客の割合が高くなっていった。

 ポンピドゥー・センターは相変わらず大人気の観光スポットであった。

 今日の散策もそろそろ終了。ポンピドゥー・センターの近くにあるショッピングモール「フォーロム・デ・アール」から電車に乗って帰ろう。

 フォーロム・デ・アールはちょっと前の近代建築というデザインで作られたショッピングモールで、新築当時は話題をさらったかもしれないが、今は閑散として、閉まっているお店も多く、そんな店の前でモヒカンに迷彩服という姿の若者がたむろをしていたり、大道芸人がジャグリングの練習をしていたりして、あまり環境が良くない所のように見えた。

 このモールを地下にもぐっていくと、地下鉄とパリ郊外線のRERが交差した大きな駅Chatelet les Hallesになっている。駅付近は人通りも多く、さきほどとは打って変わって賑やかだった。フォーロム・デ・アールの上の方の階は、動線があまりよくなくて不便なのに対し、地下は電車と地上を結ぶ通路になっているために、多くの人が利用するのだろう。

 「回廊を周りこんで、くつろぎながら空間を楽しむ施設」をパリにつくろうとしたチャレンジ精神は素晴らしいと思うが、こんなに気持ちのいい公園がたくさんあっちゃ、なかなかたちうちできないのだろうなぁ。

 今日もよく歩きました。


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