夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2006.06.20
夜のセーヌ川クルーズ

フランス:パリ

 5月22日にエッフェル塔散策した時、イエナ橋のふもとからクルーズ船が出ていることを知った。調べてみると、セーヌ川クルーズには様々な種類があるようだ。

 まずは、会社の種類。私たちがパンフレットをもらってきたイエナ橋から出発する会社は、バトー・パリジャンBateaux Parisiens(サイト:http://www.bateauxparisiens.com/english/index.html)。他にも数社あって、出発地はそれぞれ異なる。会社によって、食事なしのクルーズ、ランチクルーズ、ディナークルーズなどの種類にわかれている。

 私たちが行こうと思ったのは、食事なしの1時間クルーズ。毎時30分発で夜の10時半が最終出発らしい。夏に向かって日が長くなるパリでは、最近は10時半ごろが日没かなぁ。ということで、午後10時発のを目指して8時45分に家を出て、地下鉄のTrocadero駅からエッフェル塔を楽しみながら散策して船着場に向かい、到着したのは午後9時45分頃。おおっと、ちょっと寄り道しすぎたか?

 夕方のエッフェル塔は近寄るとオレンジ色の照明をつけて、夜の準備をしていた。

 クルーズの乗り場は、ディズニーランドかと思うほどの長蛇の列。ところがほとんどの人は団体客でチケットを買わずに並んでいる。私たちはその横をスススと通り抜けてチケットブースにたどり着き、チケットを購入して行列の一員になった。

 200名、いや300名くらいはいるのだろうか。この時間からクルーズを入れる団体客のほとんどは欧米人のようだった。周りを見る限り東洋系の人間は我々だけのように見えた。「次の船になるかもしれないねぇ」と話していたのだが、乗船が始まるとあれよあれよという間に、この大人数が船の中に飲み込まれていって、とうとう全員が乗れてしまった。

 クルーズのコースは、セーヌ川を往復するので、基本的にどちら側に座っても両岸の景色を見ることができる。せっかくだから良く見える席にしようと、屋根のかかっていない、船の側面にある甲板の椅子に腰掛けた。船が動き始める頃には、ぎっしりと席が埋まっていた。

 席に腰掛けると、肘掛を後ろに倒したような金属の棒が椅子の横にささっている。取り出してみると、金属性の大きな受話器で、番号が押せるようになってる。最近美術館などでも見かける、音声解説を聞く装置だ。

 やがて、フランス語と英語でのアナウンスが入り、この装置の説明になった。1番は○○語、2番は○○語と、お姉さんはその言語で説明していく。英語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語。いつ日本語の番が来るのかなぁと楽しみにしていたら、日本語については説明がなく終わってしまった。

 日本人で個人でこういう所にくる人が少ないために、日本語が言われなかったのか、客の顔ぶれを見て日本人が少ないから省いたのかわからないが、片言の日本語が聞けるチャンスがなくて残念だった。

 さて、岸を離れた船は、北西方向に進む。ここから両岸はパリの観光スポットが目白押し区域になる。

 しかし、まず最初の見所は、我々よりもゆっくりと進むディナークルーズ船だった。若者が多いこちらの船では、「うわー、いいなぁ」と羨望のまなざしが飛ぶ。「いつか俺も私も大人になったらあっちに行きたい」みたいなことを言っている、これこれ、既に大人の私たちに少しは気を使いなさい!

 やがて、アンヴァリッドとグラン・パレを結ぶアレクサンドル橋Pont Alexandreを通過。

 今まで橋の上からしか見たことがなかったが、今日は橋の側面三昧なのだ。側面も豪華な橋だった。

 そうそう、「日本語は何番で聞けるのか」という解説がなかったので、解説器の1番から順番に押していったら7番で日本語にあたった!橋の歴史などをBGM入りで説明してくれていて、とてもいい。

 ここからは徐々に暮れ行く川岸の風景を写真で紹介したい。

徐々に夜の帳が下りてくる川沿いのオルセー美術館。

 先日散策途中で見かけた鴨料理で有名なレストラン「トゥール・ダルジャン」が見えてきた。

サン・ルイ島へ渡る橋のたもとにあるこのレストランは、通りかかった時、あまりにさり気ない存在に驚いたが、客席は6階だったのね。どうも1階が暗いと思った。








 サン・ルイ島を過ぎて、右手にアラブ世界研究所が見えた後、川岸でダンスを楽しむ人々の姿が見えてきた。

 「夏になると、パリ市民はセーヌ川沿いで音楽に合わせてダンスをする。」話には聞いていたが、ここだったのか。

 川岸は、所々低くなったフロアーのようになっていて、あるフロアーはサルサ、あるフロアーはタンゴ、あるフロアーは、あれ?皆で手をつないで輪になって踊っている。フォークダンスか?


 船はここで折り返し。今度は反対岸を見ていく。すっかり暗くなってくると、先ほどはあまり気づかなかった橋の魅力が見えてくる。色々な表情を持った橋たち。



























ルーブル美術館前のポンテバザール橋
Pont des Arts。今、橋の上で写真展が開かれているそうだ。


 そして、アンヴァリッド前のアレクサンドル橋に
戻ってきた。行くときは薄暮だったのに、
今はすっかり夜の景色。

 ここに至って写真撮影のポイントを把握。両側に流れていく景色を撮影するのは無理だが、船の手すりを三脚がわりに前後の景色を撮影すると、割合まともな写真が撮れる。





 船は出発地点に戻ってきたが、そこは通り過ぎて行く。と、その時、船の反対側からどよめきが起こった。何だ、何だと立ち上がって、船の反対側を見てみたら、エッフェル塔全体が電飾を点滅させてキラキラと輝いていた。
























 まず、左側に座っている人たちがエッフェル塔を堪能したら、船はUターンして今度は私たちの目の前にエッフェル塔。全身がキラキラ、キラキラと輝いて本当にきれい。こんな大きな電飾の塔なんて、そうそう見られるものじゃない。

 しっとりとした夜のセーヌ川沿いを、情緒たっぷりの音楽をBGMに解説してくれるセーヌ川クルーズは、どちらかというと大人向きなのかもしれない。私の隣に座っていた英語圏のハイティーンの女子2名は、ほとんど景色を見ずに、彼のこと、親のこと、先生のことを話して、あげくの果てには泣いちゃったりしていた。泣きながらも見所の景色がくると、バシッと写真を撮ってまたおしゃべり。お子様には退屈なんだなぁ、きっと。

 久しぶりに観光気分を楽しみ、ハイテンションな他の観光客に混じって地下鉄駅に向かう。イエナ橋を渡って振り返ると、エッフェル塔はもうキラキラをやめてオレンジの照明だけになっていた。多くの人が愛してやまないパリの魅力を、また一つ発見した夜だった。


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