夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
目次Today's imagesTravel sketch食の楽しみPeopleAccommo旅行費用
Excursion移動の記録旅先で住むとしたら更新履歴日誌問合せAbout usENGLISH
北米
アメリカ合衆国
メキシコ
中米
ベリーズ
グアテマラ
コスタリカ
南米
ペルー
ボリビア
アルゼンチン
チリ
ブラジル
ヨーロッパ
スペイン
フランス
イギリス
オーストリア
ハンガリー
ブルガリア
中近東
トルコ
シリア
ヨルダン
北・東アフリカ
エジプト
ケニア
インド洋
モーリシャス
北・東アフリカ
マダガスカル
タンザニア
ウガンダ
南アフリカ
マラウィ
モザンビーク
スワジランド
南アフリカ
レソト
ナミビア
ボツワナ
ザンビア
アジア
インド
ネパール
タイ
オセアニア
オーストラリア
 
2006.04.17 
2つめPauillac。走る中年2人。

フランス:ボルドー

 今日は月曜日だけど祝日。復活祭翌日の月曜日は休みなのだそうだ。土曜日にボルドー入りした私達は、日曜日と祝日の月曜日に観光することになってしまった。

 ヨーロッパでは観光名所といえども日曜日は休み、というケースがある。ボルドーのワイナリーでも日曜日と祝日開いている所で探すと数が激減する。因みにインフォメーションもお休みだ。土曜日のうちに、日・祝日でも開いているワイナリーを聞いておいて、日曜日にオー・メドックHaut-Medoc、月曜日にポリヤックPouillacに行ってみることにした。

 ポリヤックへの行き方は、電車を使うように教えられた。休日ダイヤだとその日の1本目のポリヤックへ行く電車は13時半くらいの出発ということも調べてもらっていた。オー・メドックと違って、ポリヤックはいくつかのワイナリーの名前を教えてもらってはいたが、そこが休日も開いているかどうかは不明だと言われていた。不安だ。

 昼食を終えてから駅に行ってチケットを購入。片道1人9.2ユーロ(往復で購入したら往復割引が効いたのだが、片道ずつ買ってしまった)は結構高い。

 列車のプラットフォームが掲示板に出るのを待ち続けていたが出てこない。30分前になって、これはおかしいと、近くにいた駅員に聞くと「ああ、その電車は休日はバスに振り返られることになっているんです」という話だったと思う。わけがわからないので、とにかくついていらっしゃいと手招きされて、彼女に案内された先にバスが停車していたので、やっと理解したのだった。そんな事があるなんて!ぎりぎりバスに乗車。

 昨日と同じくボルドーを北上していくと、辺りは見渡す限りのブドウ畑になった。

 時々村を通る時に標識があって、だんだんポリアックに近づいていることがわかる以外は、ずーっとブドウ畑が延々と続いていた。

 こうして1時間もバスに揺られていただろう。14時半過ぎにポリアックに到着。バスの運転手さんに「はい、ここがポリアックです」と降ろされた所は鉄道の駅。バスにたくさん乗っていた人は、期待していたほど降りない。降りたのは我々と、もう一組のあきらかに観光客だと思われる若いカップルの4人だけだった。

 昨日よりもさらにしーんとした所。駅は閉まっている。地図もない。人もいない。参った。もう一組の観光客に声をかけてみたが、彼らは私達よりも更に情報なしで、ここまで来てしまったらしい。

 とりあえず、町の中心と思われる所まで歩いていけば、何かみつかるかもしれないと思って、歩き始めた。と、すぐに、インフォで教えてもらったワイナリーを発見。良かった。

 オフィスに入っていくと、ここを訪ねて来ている観光客と話をしていた人が、愛想よく声をかけてきてくれた。

 しかし、彼女のフランス語を理解するに、「今日は祝日なので英語の話せる人がいない。平日にもう一度出直してくれるか」ということらしい。そこにあった英語のパンフレットをざっくり読むと、ここは小さなブドウ農家からブドウを集めて共同で醸造しているLa Roseという所だった。言葉は通じないものの、試飲だけさせてもらった。

 おいしい日本酒を飲んだり、ワインを飲むと、ブドウのフルーティーさというのとはまた違った、生っぽい味がする。これが私は好きだ。ここのワインもこの生っぽさがあった。

 豚の耳のパテをフランスパンにのせた一口大のおつまみが用意されていて、これがまたおいしい。「いやー、この生という感じが私は好きでね。おいしいですね。そして、このおつまみがまた合う。」とか何とかフランス語で言えたら、どんなに楽しかっただろうが、「セ・ボーン」くらいしか言えないので、何の会話にもならない。ニコニコと時間は過ぎていくのだが、進展がない。やれやれ。

 「また、帰り際に寄ります」と英語で言って、次の目的地を探すことにした。

 といっても、これがどこにあるのかわからない。とりあえず建物がいろいろと見えてきて、村の中に入ってきた様子なのだが、相変わらず人はおらず店は閉まっている。少し方向を変えて歩くと、ジロンデ河に出た。


 河沿いには大きな道路が並行して走っていて、この道沿いにやっと案内図があった。河を左手にこのまま進むと、ポリアックワイン観光案内所があると書かれてあり、確かにさきーーーーの方にそれらしき建物が見えた。とにかく行ってみるか。

 割と早足で歩いて15分。2階建ての建物は、1階に観光案内のカウンターがある土産物屋、2階はリラクゼーションルームと書かれていて、ワインに関する資料とソファーが置いてある。

 ここまで来ると、ポリヤックの詳しい案内が入手できるようである。

 ここの壁にはってある地図を見た所、ボルドー市内のインフォメーションで休日でも開いていると教えてもらった、もう1つのワイナリーは、ここから更に2キロは離れているようだった。

 だめだ・・・。今日はちょっと失敗。というかポリヤックは昨日のオー・メドックよりもボルドー市内からかなり離れているので、公共の交通機関で日帰りで来るのはもったいない気がした。ということで、今日は1軒の試飲のみで終了することになった。

 あと40分で、駅にバスが来る。その次のバスは2時間半後だ。「2時間半、ここでゆっくりしようか」と腰を落ち着けて資料などを見始めたんだけど、2時間半も暇がつぶせる所ではないということが10分でわかった。

 あと30分で駅まで戻れるか。5分後、のんびりとしたポリヤックのジロンデ河沿いを必死に走る日本人中年2名。「何でボルドーで走んなきゃ、ならないのか」「もっと早く決断すべきだった」「南米でさえ走ったことはないのに」「くだらないこと行ってると息が切れるぅ・・・」。

 河沿いのレストランでワインを楽しむ人の前を通り過ぎ、駐車場に停めた高級車から出てきた人の驚いた視線もものともせず、我々は、時々小走りに、時々必死で前へ前へと進んだ。

 村の中心を通り過ぎて、駅まであと200mくらいに迫った頃、プップーとクラクションを鳴らす地元っぽい若者2人組みがいた。「さっきから走っているみたいだけど、どこまで行くの?そんなに急いでいるなら、乗せていってあげるよ」と言ってくれた。「え、駅まで、あと少しだから、大丈夫、ありがとう」とゼイゼイしながら答えた。今回唯一ポリヤックの人と交わしたまともな会話である。

 バスの出発5分前に到着。私達だけ汗だくで、頭のてっぺんから湯気を立てながらバスに乗り込んだ。

 そうだ、La Roseのワイン。といってももう後の祭り。買う暇がなかったのだ。

 バスの中では爆睡。ポリヤックはちと失敗気味だった。La Roseはパッケージも可愛かったし、買っときゃ良かったなぁ。



このサイトを友人に知らせる
目次About Us免責事項著作権とリンク
(c)2005-2006 海外生活実践研究会 All rights reserved