夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2006.05.27 
ロンドン旅(2)〜大英博物館、チャイナタウン、コヴェントガーデン

イギリス:ロンドン
本日の予定


大英博物館
ランチはチャイナタウンで飲茶
そのあとソーホー、コベントガーデンあたりを散策。

 10時48分、大英博物館に到着。

 テレビなどでよく見た正面玄関には、既に観光客がたくさん集まって記念撮影などにいそしんでいた。

 ナショナル・ギャラリーに引き続き、ここも入場無料。

 中に入ると、中庭(グレート・コート)と周りの建物にモダンな屋根がかかっている所に出る。

 大英博物館という名称から思い起こす暗さや重々しさはなく、広々と開放的で非常に明るく、古さと新しさがみごとに融合した空間を味わうことができた。

 ここでの目的はエジプトとその他中東の文化。これからの旅で訪れるかもしれない中東の文化に、まずここで触れておこうと思ったのだ。

 エジプト部門は2フロアに分かれていて、1階は大きな石造や石棺などダイナミックな展示が多い。


 大きな石柱の足元に「登るな!」という注意書きを発見。いるのかなぁ、こんな人。

 それにしても、こうした大きな石像は南米のインカやマヤの文明を髣髴とさせる。彫刻に削られた人物は、エジプトの方が洗練されているが、重厚な石で権力を象徴する文化には共通点が感じられ、昨年巡った南米の古代文明を思い出し、懐かしい気がした。

 この部屋で大人気なのは、ロゼッタ・ストーン。遠い昔に歴史の時間に習った言葉だ。この人気ぶりに世界中の教科書でロゼッタ・ストーンが書かれているのだろうと推測された。



 2階には王家のミイラが保存されていたミイラケースやミイラそのもの、X線写真、「How to make ミイラ」などという展示もあって、素人にも十分楽しめる展示になっていた。
 それにしても本物の力は凄い。映像で見るのとは全く違うインパクトを感じた。ミイラケースに描かれた女性は、裸の上に薄い衣をまとっているように体の線がはっきりと見えるような木彫りになっていて、詳細に見るととても生々しい。この棺の中にミイラの処理を施された王女様や王様が入れられ、1階で見た大きな石棺に収められて、巨大なピラミッドという墓に入れられる。そうした一連の想像がパーッとビジュアルに頭の中に浮かべられる。そういうインパクトだ。

 ただ、これも単に本物を見たから想像力が働いたというよりは、博物館側の説明で、「ミイラの包帯の巻き方」「ミイラから内臓を取り出す図」「鼻から脳を取り出す時の図とそれに使った道具の展示」なんていうのが、さりげなく散りばめられていて、そうしたものを見て、この棺を見ると、ゾゾゾーっとするくらいに想像力が刺激されてしまうようになっているのだ。ただものではない、大英博物館。

 1階に戻り、Living & dyingのコーナーをのぞく。ここは各国の文化を紹介している所なのだが、大きなエリアを占めている展示の1つにボリビアの伝統芸能衣装の展示があった。ボリビアのオルーロの「悪魔の踊り」の民族衣装だ。大英博物館にさえも飾られる2月に行われるオルーロの祭り、いつか見に行かねばと、決意もあらたにこの部屋を去った。


 本当はシリアのパルミラ遺跡のコーナーも見たかったのだが閉鎖。ここで12時を回っていることに気づき、大英博物館はこの辺で終了。

 ソーホー近くに韓国料理屋が何軒か並んでいる所を案内してもらった頃、雨も降り始めたので、チャイナタウンでの昼食を急遽韓国料理に変更。昼食を摂っていると、だんだん雨足が強くなってきてしまった。今日はやみそうにもない。

 引き続きチャイナタウンへ散策。

 ロサンゼルスのチャイナタウンは、ロスに移住してきた中国人の生活の場であり、生活者の匂いがプンプンとするような所だった。

 その分、安くておいしい中華料理がたくさんあったのだが、ロンドンのチャイナタウンは私にはちょっと気取っているように見えた。生活者向けというよりはどちらかというと旅行者向け。唯一、中華食材店だけが、生活の匂いを出している所のように見えた。もっと深く探ると色々と見えてきたのかもしれないが、どうにも雨が強くて、それ以上探る気分になれなかったというのも大きい。

 さて、そんなチャイナタウン見物を終えてから、今度はちょっとお買い物。

 買いたかったのは、映画アメリAmeliのDVD。これは私、妻の希望。夫は南米からブルース・ブラザーズという映画の中に出てきたある曲のCDを探している。あと、パリの家主のお皿を割っちゃったので、しかもそれがMade in Englandと書かれてあったので、ロンドン土産に買って帰ろうというのもあった。

 AmeliのDVDは、パリのマレ地区でEUR9.9(=US$12.69)のを見つけたんだけど、当たり前ながら原語版。つまり英語のサブタイトルなしのフランス語のままのDVDだった。いくらなんでもそれじゃぁお手上げ。で、今回のロンドン訪問で英語のサブタイトルが見つかったら買いたいなぁと思っていたのだ。

 こういう時、地の利のある友人がいて、1週間地下鉄・バス乗り放題パスがあるというのは百人力だ。最初のBordersという店でアメリもブルース・ブラザーズも見つかった。夫はここで購入。しかし、私はもっと安いのがあるかもしれないと、引き続きHMV、Virgin Mega Storeも見て周った。しかし、Bordersの£6.99(=US$13.19)が一番安い。

 家主へのお皿も見つかったので、じゃぁ別の店舗だけどBordersがあるからと行ってみると、そこのアメリは£19.99だった。同じチェーン店でも店舗によってバーゲンしている場合とそうでない場合があるんですねぇ。

 というわけで、最初のBordersに戻ってアメリを購入。こんなにロンドン市内をグルグルと自由に動くのは、私たちだけでは到底無理であった。本当に友人の案内に頭が下がる。

 ここで、ちょっと休憩。ロンドン、イギリスといえば紅茶の国というのは、もう過去の話になってしまったのだろうかと思うほど、ロンドン市内にはコーヒーカフェが多い。スターバックスをはじめ、Cafe NeroやCostaなどという似た形式のカフェが少し歩くとすぐに見つかった。我々の座っているスタバーの隣がCafe Neroというように、隣接している場合も多く、それでもやっていける程、ロンドンはコーヒー文化になっているようだった。これも来てみなければわからなかった、ロンドンの発見。

 さて、休憩の後は本日の予定の最後、コヴェント・ガーデンに向かう。コヴェント・ガーデンは中庭のある大きな建物で、たくさんの店やレストランで賑わっている所である。中庭部分は小さな店舗が並び手作り工芸品や骨董品を売っていたり、レストランの屋外席がしつらえてある。中庭全体に屋根がかかっているので、今日のような雨の日は、格別心地よく楽しめる場所ともいえる。

 この中庭の奥から、人々の歓声があがっているので行ってみると、大道芸が行われていた。ロサンゼルスのサンタ・モニカやベニスビーチでも大道芸が盛んだが、ロンドンの大道芸はどんなのだろうか?

 友人の説明によるとコヴェント・ガーデンのこの場所で大道芸ができる人というのは、厳しい審査の末に許可を受けた人だけなのだそうだ。我々が見た時は、タキシード姿の男性2人が、観客から男の子を連れてきて、彼をはさんでの漫談、そしてジャグリングという流れの芸だった。息の合った話術、そして観衆の沸かせ方が上手く、安心して見て楽しめるいぶし銀の芸だった。アメリカの大道芸も、おしゃべりの部分なしには人が集まらない状況は変わらない。が、西海岸のおしゃべりはもう少しアクが強く、誰かをターゲットにして揶揄するタイプが多かった。ここでは少年がターゲットなわけだが、少年が不愉快になるようなこともなく、全体を盛り上げている分、品がいい。こんな所もイギリスを感じさせる。

 大道芸も楽しみ、本日の観光は終了。家路に着く頃になると、今夜の料理長である旦那様から「付け合せるパンはどんな種類がいいか」「デザートは何にすべきか」と、次々と友人の携帯に連絡が入る。その度に、わくわくしてくるのを抑えられない私たちだった(詳細は「本日の献立2006年5月27日夜」を参照)。

 夕食後は、アルジェリアの音楽、ライミュージックを楽しんだ。

 「ライの王様」と言われているハレドKhaledの音楽DVDとそのメイキングをドキュメンタリーにした映像。彼の音楽に対する考えを語ったインタビューや、彼を取り巻くミュージシャン、昔からライミュージシャンとして活躍してきた老人たちなど、ライに対する熱い思いにあふれた映像だった。

 が、それに勝るとも劣らない情熱で語っているのが、隣に座った友人の旦那様。彼もまたライミュージックの大ファンなのだ。現代のライミュージックは、そもそもの形から世界の色々な音楽の形を取り入れ、レゲエ調のライ、インド風のライなど様々なライが存在するというのも面白かった。そういえば、私たちが見せてもらったDVDもインド風のダンスが入っていた。友人の話では、ライミュージックのコンサートに行くと国旗を振りかざし、皆で大いに盛り上がるのだそうだ。

 その話を聞いて思い出したのが、メキシコのカンクン近くのシェルハという海洋テーマパークで聞いたメキシコ民族音楽コンサートの情景。あそこでのメキシコ人の盛り上がり方もすごかった。みんなが全身で「メキシコ大好きだー!」と叫んでいる感じだったのだ。ライのコンサートもきっとそんな感じなんだろうなぁ。

 他にも「ライのプリンス」ことCheb Mamiなんていう人もいるという話も聞いた。彼はパリ郊外の出身でフランスでも大人気だそうだ。

 ボリビアで民族音楽、フォルクローレに出会ってから、こういう民族色のある音楽に興味を持っている我たちにとって、このライミュージックとの出会いはまた一つ貴重な音楽体験となった。

 で、就寝。盛りだくさんな1日だった。



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