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2006.07.29 vol.1
ザルツブルク散策
オーストリア:ザルツブルク |
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ザルツブルクに到着したら、まず第一にやるべきこと。それは今夜と明日の晩のコンサートのチケット手配だった。
午後1時にチェックインが済むや否や、駅でもらった地図を片手にザルツブルクの旧市街へ出かけた。とりあえず、モーツァルト広場Mozart
Platzにあるインフォメーションに向かう。
するとモーツァルト広場の右手にチケットを販売しているブースが仮設を発見。中に入ると、音楽祭の詳細情報が書かれた分厚いパンフレットもおいてある。今日のコンサートは・・・と見ると、祝祭劇場ではモーツァルトの魔笛、フェルゼンライトシューレで演奏会、明日のめぼしそうなのだと、若手ピアニストのコンサートがある。これだけの情報を確認してから、チケットの空き状況を見てもらった。
すると、オペラ「魔笛」は残席1席だけで、なんとEUR485もするという。絶対無理。で、もう一つのクラシックコンサートを見てもらうと、一番安い席EUR52がまだ余っているという。祝祭劇場は立ち見席もないそうで、当日券も恐らく出ないという話なので、こちらを買うことにした。で、明日の若手ピアニストのコンサートは、全席売り切れ。予想以上に余り席がない状況にびっくりした。音楽祭のチケットの売れ行きってすごいんですねぇ。というわけで、明日は午前11時に始まるコンサートだけで、夜はコンサートなし。
因みに、このモーツァルト広場は、その名の通り、広場の中心にモーツァルトの石像が立っている。
天気が悪いので、ちっともいい所に見えないが、翌日晴れた空のもとでは、もっといい感じに見える。
なんといってもこの町が排出した一番の有名人だ。みんなここの前で記念撮影とりまくりの、スポットなのだ。
で、チケットを購入した仮設ブースは出張所なので、チケットを受け取りにオフィスまで行ってほしいといわれた。オフィスは、レジデンツ広場のちょっと先。
モーツァルト広場を町の中心に向かって抜けると、すぐ隣にはレジデンツ広場がある。ここには、サウンド・オブ・ミュージックにも出てきた噴水があり、周りはザルツブルクを治めた代々の大司教が住んでいたレジデンツや大聖堂が取り囲んでいる。
天気が悪いので、写真は噴水の「馬の鼻から水」に留めておく。
チケットオフィスで領収書を見せてチケットを受け取ると、EUR40という値段の上にシールを貼ってEUR52と書かれてある。うわー、チケットオフィスの手数料って高いんだ。こんなことなら、残席状況だけ確認してもらって、会場に直接買いに行けばよかったのか。でも、このチケットオフィスが抱えている席はあっても、会場は売り切れってこともあるしなぁ。とにかく、もっと事前にチケット手配していなかったのが敗因である。ちょっとがっかりだが、とにかく今夜のチケットは入手できた。
さて、お次はインターネットで手配した明日の午前中のコンサートチケットをもらいに行く。
大聖堂の下を潜り抜けると、次の広場、ドーム広場Dom Platzになる。このように旧市街のこの辺りは、次から次へと広場が続き、それらを石畳の細い路地が結んでいるので、細い路地を通って、開けた広場に出ると、迷路を抜けたような開放感があり、歩いていて面白い所だ。
路地の上には建物と建物を結ぶ廊下が
かかっていることも。 |
路地に面した教会の入り口には、
モーツァルトのレクイエムコンサートの張り紙。 |
ドーム広場を更に進んで行くと、やがて左手に岸壁の真下に建てられた祝祭劇場Festspielhousが見えてくる。この先にあるチケットオフィスで、明日のチケットを受け取ることができる。
写真を撮影している立ち位置が馬を入れる入り口。
なだらかなスロープになっている。 |
チケットオフィスの手前には、周りの壁一面に馬の絵が描かれている噴水のようなものがあり、馬の彫刻もある。
そう、ここは馬洗い場だったところだそうだ。
よく見ると、噴水と思えるプールの一部が斜面になって水に入れるようになっていた。
馬のお風呂場にしては、随分と洒落ている。
さて、インターネットで購入したEUR95のコンサートチケットは、前から8列目。さすがにいい席。チケットを受け渡してくれた姉さんに、「これは随分といい席ですねぇ。でも、この席に座るのなら、やっぱりビーチサンダルはまずいですかねぇ?」と、履いているUS$2くらいでブラジルで買ったビーチサンダルを見せると、「むむむ、やはりそれはまずいでしょう。いえ、私もビーサンは大好きですけど。」とフォローを入れながらもきっぱりと否定された。よかった、ハイヒール持ってきてて。
さぁ、今夜と明日のチケットを入手したら、用事は終わり。ここからちょっと先に行くと、右手に旧市街の繁華街ゲトライデガッセGetreidegasseが見えてきた。この通りは随分と人で賑わっていて面白そう。
そんなに広くないくねくねした道は、4、5階建ての建物が並び、レストランやブティックなどがズラーっと続いている。道に張り出した店の看板が、それぞれにユニークで凝っている。
時折、建物の中を潜り抜けて向こうの通りや中庭にいける路地もあり、あっちの路地、こっちの路地を見ながらブラブラ歩くのが大変面白い通りだった。
ここの通りの中ほどには、モーツァルトの生まれた家Mozarts Geburtshouseがある。
黄色い目立つ外壁に、金の文字で書かれているのでとてもわかりやすい。
この生まれた家と、川を渡った所に幼少時代を過ごした家があり、両方とも博物館になっている。チケットは別々に購入するよりも、2つの博物館の共通券を買ったほうがずっとお得なのだが、気づかずに別々に購入してしまった。
ええっとですねぇ。モーツァルトに超格別な思いがない人にとっては、この博物館はやや苦しい。モーツァルトが生まれた館があるので、これを使って何とか観光スポットにできないか、という苦心の博物館という気がする。置いてある家具も、当時の物は既に売却されているので、資料から似たようなものを揃えてありますといった具合。ただまぁ、せっかくザルツブルクに来たのだから、モーツァルトゆかりの館ぐらい見ておくかっていうぐらいの観光スポットだった。一応見ておいたほうがいい。
それよりも、この通りに並ぶ店で面白いものがいくつかあった。
一つは、この地方の民族衣装を扱っている店。といっても土産物屋に並ぶようないい加減なものではなく、日本でいったら正絹の着物くらいの扱いで、値段も数千ユーロもする代物だ。あとでコンサートに行ってみると、こうした正装用の民族衣装で着ている紳士、ご婦人もいらっしゃって、そうした衣装は、生地の質の高さや刺繍の素晴らしさなどから見て、大変高価なものだと推測された。こういう民族衣装を扱っている店のウィンドウは見ているだけで楽しい。
もう一つ面白かったのは、イースターの飾りに使う装飾した卵の専門店。こんな商品1本で店が成り立っていること自体、凄いなぁと思ってしまうのだが、卵一つにかける情熱とでも言おうか、たかが卵、されど卵。
カエル柄 |
クリスマスツリーにもどうぞ。
スノーマン柄 |
出た!ご当地名物、
モーツァルト柄 |
というわけで、用事をこなしながら歩いていたら、グルーッと旧市街を周り終えてしまった。あらら、ザルツブルクは本当に小さな町なんだ。
ここであと見たいといったら、モーツァルトのもう一つの博物館、ホーエンザルツブルクという高台にある城塞、ミラベル宮殿と庭園、ちょっと離れた郊外にある噴水で有名なヘルブルン宮殿くらいかな。町の概要をつかんで本日は終了。さぁ、夜はコンサートだ。
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