|
|
|
|
2006.11.29
アカバの印象
ヨルダン:アカバ |
|
29日の午後3時前にアカバに到着。翌日の午前中にはもうここを出た。
というわけでアカバは私たちにとって24時間も滞在しなかった通りがかりの町である。私たちの旅の中では、こうした通りがかりの町というのはあまり存在しないので、珍しい。しかも、何も観光しなかった町となると、もっと珍しい。
観光はしたくなかったわけではない。午後3時に到着すると、観光案内所にまず向かった。ここが閉まっていたために、もうやるべきことがなくなってしまったのだ。何とやる気のない町だ。
仕方ないので、紅海沿岸の遊歩道を散策。初めての紅海は、アカバという割合大きな街沿いにもかかわらず、水は噂どおり澄んで美しかった。
遊歩道の切れ目からは、船底がガラスになって魚が見られるグラスボトムボートがヨルダン人の女性を満載して、ワーキャー言いながら出発していく。なかなか観光地でもあるようだ。
遊歩道のある場所はカフェが並んでいる所もあった。ヨルダンではタバコを吸う女性はあまりいないが、シーシャという水タバコをたしなむ人は多い。夕刻間近の海岸沿いのシーシャ屋では、子供は水浴び、お母さん達は黒装束でシーシャを楽しみながらおしゃべりにふける、という姿が見られた。
海辺と子供と黒装束のシーシャおかん。この取り合わせは、砂漠的な景色が多かったヨルダンでは、他とは全く異なる景観で、海があるせいか人々も解放的になっているように見えた。
夕刻になり、翌日のフェリーの時間帯、料金、料金の支払い方(ガイドブックではUSドルのみを受け付けるような書き方に見えた)の確認をしに、港まで行ってみることにした。この時タクシーの運転手と料金の交渉をしたのだが、ヨルダンの他の地域に比べると、外国人にふっかける料金が破格に高い。
今までヨルダンでふっかけてくるといっても、目蔵滅法高いわけではなかった。しかしアカバではいきなり想定価格の5倍の値段から始まった。対岸はぼったくり王国のエジプト。エジプトの影響を受けているのか。あるいは、様々な国の人が出入りする港湾都市でもあるアカバなので、そういう体質になっているのか。あるいはイスラエルからお金持ちのリゾート客が押し寄せて金に糸目をつけない遊びをして帰っているのか。いずれの理由かわからないが、とにかくふっかける割合が法外になってきたのがアカバの印象だった。
最後にもう一つ、トルコ、シリア、ヨルダンとリーズナブルな価格の中華料理店を見ることがなかった。ところがアカバには1軒だけその名も「CHINA
RESTAURANTチャイナレストラン」という店がある。これも私たちの中ではアカバの大きな特徴だ。行ってみると、中には中国人のお客さんがいっぱい。
店員は恐らくエジプト人だろうが、「チンジャオロースー、餃子もあります」と言ってきて、通常日本人がここによく出入りしていることを物語っていた。お店が成立する程に庶民的な中華料理店があり、そこに中国人の女将が生活している。このことは、アカバという町が国際的に開けていることを感じさせる。
アカバ。通りすがりの町だが、色々な印象を私たちに与えてくれた、ちょっとヨルダンっぽくない町だった。
|
|
|
|