|
|
|
|
キー・カーカー(Caye Caulker)→フローレス(Flores)
2005.08.08 |
ベリーズ→グアテマラ |
|
|
移動内容 |
|
06:50-06:58 |
宿からゴルフカートにてボート乗り場に移動。
宿の送迎サービスのため、無料 |
|
07:57-08:40 |
ウォータータクシーにてベリーズ・シティに移動。
ボート運賃(B$17.5/人=US$8.75) by 現金
※来る時に往復チケットを購入。ここでの運賃は片道に換算した金額。 |
|
09:20-09:45 |
ボート乗り場からバス乗り場に徒歩で移動。 |
|
09:50-12:17 |
バスにてフローレスに向けて移動。途中、国境に到着。
バス運賃(B$30/人=US$15) by 現金 |
|
12:32-13:20 |
入出国手続き終了後、乗ってきたバスが行方不明。
バスを待つ。 |
|
13:20-15:06 |
バスが帰ってきたので、再びフローレスに向かい、到着。 |
|
15:20-16:40 |
トラベルエージェントに行き、次の移動のフライト手配後、ホテルにチェックイン。 |
|
※2005.8現在、US$1=B$2(ベリーズドル)、US$1=Q7.6(グアテマラケツァール)で計算しています。 |
ベリーズ・シティから国境を越えて、グアテマラのフローレスまで行くバスは、ボートが到着するターミナルから毎朝9時30分に出ている。少なくとも8時半には、ここに到着しておきたい。
キー・カーカーからベリーズ・シティまではウォータータクシー(ボート)で1時間かかると予想すると、逆算して、宿を出るのは7時ということになった。
前日、宿の人に7時にピックアップしに来てくれるようにお願いし、6時50分に宿の前の門でピックアップを待っていると、6時53分、ピックアップのゴルフカートが到着。エライ!
予想よりも高い宿泊費のホテルが多く、一体どうなるかと思ったキー・カーカーだったが、この宿と巡りあえたお陰で、ことのほか快適に過ごせて、予想以上に楽しい滞在ができた。最後の日である今日も、朝早くから迎えに来てくれて、本当に最後の最後まで気持ちよく滞在できたのは、この宿に起因するところが大きかったなぁと、あらためて思った。
ボートは7時半発予定なので、余裕で桟橋に到着し、来るのを待った。7時20分には、ぞくぞくと旅行者が集まり、ボート1台ではとうてい乗れないくらいだった。「次の便に乗りなさい」と言われたら、困る。どうにか最初に乗らなくっちゃ。などと考えていたが、7時30分を過ぎようと、40分を過ぎようと1台も来る気配がない。この先にある、サン・ペドロからのお客が多くて、遅れているのだろうか?先進国から集まった旅行者たちは、次の行程を気にして、やきもきしながら、海を見ては時計をながめ、目が合うと肩をすくめるポーズをとる。来ない、来ない、来ない。
そして20分を過ぎた7時50分。空のボートが2台、どうみてもキー・カーカーのドックと思われるところから、ブルンブルンとやってきた。ということは、ここが始発らしい。だったら、もっと早く来られるでしょうに。桟橋中に、憤懣と落胆と安堵の気持が渦巻きながら、みんなボートに乗り込んだ。
間に合うのか?ここでバスを逃したら、次は午後のバスになり、大幅に予定が狂ってしまう。「ったくもう」とツラツラ文句を並べていたが、不思議なことに、来た時に1時間かかった道のりを30分で行き、我々が予定していた通り、8時半にベリーズ・シティーに到着。ベリーズマジックである。やれやれ。
バスチケットを販売している売店付近の様子。 |
さて、バスのチケットは、ボート発着所ターミナル内にある売店で購入できる。ミニバスとファーストクラスがあり、荷物が多い我々は迷わずファーストクラスにした。といってもUS$15と安いものである。9時20分になると、売店のおばちゃんが拡声器を手にして、「フローレス行きのお客様、出発のお時間でございます」とアナウンスした。
バス会社の名前「Linia Dorada」と胸に刺繍の入った、白いシャツの男性にくっついて、バスに移動。バスってどこに停めてあるんだろうと思ったら、ターミナルから歩くこと10分。道の歩道で待つこと10分。更に5分歩かされて、バスに到着。ここら辺も、いままでメキシコでは体験したことのないことだった。ファーストクラスのバスがまた、素晴らしかった。一応荷物を車体の下に入れられるのだが、シートは染みだらけで汗とほこりにまみれたシットリタイプになっていて、どの窓も全開していることから、おそらくクーラーはないのだろうと予想された。車内は、ほぼ満席だったが、中ほどに1ヵ所だけ2席空いている席があった。よかった、よかったと近づくと、座席の前のポケットに、腐りかけたバナナが突き刺さっていた。すごいサービスぶりだ。メキシコの快適なバスにスポイルされていた我々にとって、にわかに信じがたいファーストクラスだった。
バナナを取り除き、バスはやはり20分遅れで発車した。ベリーズを出る今日、ベリーズ時間とは標準時+20分くらいであることがわかった。次回の参考にしたい。
出発して30分もすると、街の風景はまばらになり、あたりは牧草や畑が広がるのどかな風景に変っていった。予想通りクーラーはなく、湿度の高くて生暖かい風が、バーバーと窓から入って、髪の毛をもしゃもしゃにしていった。
先日、友人からメールが来て、「ベリーズといえば、近所の大手スーパーにベリーズ産のオレンジ濃縮果汁を使ったジュースがあって、私も飲んでいるの」と書いてあった。ところどころにオレンジの木と思われる畑が広がり、このオレンジが日本のスーパーでジュースになって、友人の食卓を潤しているのかぁと思うと、なかなか面白かった。
国境までに、いくつか街をこえ、そろそろ国境に近いという街を走っていたら、「パーン」と何かを踏みつけてはじける音がした。バスを停めてドライバーがタイヤを検査。まぁ大丈夫らしい。と、バスは再び走り始めたが、ほどなく右手後方から「シュパコーン、シュパコーン、シュパコーン、シュパコーン」と、明らかにタイヤの回転に合わせて刻む音がする。バスは再び停車し、他2名の男性客も降りて、3人でタイヤを見ている。どうやら、パンクしてしまったらしい。
そこから国境まで30分、バスは速度を落としてそろそろと走り、何とか無事に到着した。
何の説明もされないので、皆どうしてよいかわからなかったが、群がってきた両替商に聞いたら、目の前の白い建物の中でベリーズ出国税を支払うらしい。メキシコの時は、メキシコを出国してから又バスに乗ってベリーズの税関まで行ったので、今回もそうなのだろうと思い、荷物を降ろさずに皆でぞろぞろとベリーズの税関に向かった。
中には手前と奥に2つカウンターがあり、手前のカウンターでベリーズの出国税B$37.5(US$18.75)を支払った。するとスーパーのレシートのような領収書をくれる。その領収書とパスポートを奥のカウンターに提出すると、パスポートにベリーズ出国のスタンプを押してくれるのだ。入国でビザを発行した時には、領収書なんてなかった。ここでまた、ビザが役人の不正請求だったことを確認できたようなもんだ。
その建物を抜けると、先ほどの両替商が待ち構えていて、「この先ではもう、両替はできないから、ここが最後のチャンスだよ。自分はちゃんと両替商の登録IDも持っているし、安心して換えてくれ」と言う。結論から言うと、その先にあるグアテマラの入国管理事務所付近にいる両替商のレートが一番よかった。2番目は、今話しているこの人だ。そして、グアテマラのフローレス島内のインターネットカフェかつ両替商を行っている所で、ベリーズドルとグアテマラケツァールの両替はやっていたが、レートはこの3者の中では、一番悪かった。因みにカンクンで出合った日本人は、カンクンではベリーズドルが両替できないと言っていた。ベリーズドルは、ベリーズ内でなるべく消化するのがいいが、万が一余ったら、どうにか国内で次の通過に両替するのが一番良いようだ。
といっても、たいした差があるわけではない。我々はベリーズ出国管理事務所を出たところで出合った両替商に、両替してもらった。その兄さんが、次は目の前のブルーの建物で、グアテマラの入国手続きを行うと教えてくれたので、向かう。グアテマラの入国管理事務所は、背後に大きな木を従えて、簡単な建物とそこから張り出したトタン板の屋根のかかったところがある。トタン屋根には蛍光灯が剥き出しで据えつけられており、近づくと緑の香りが一段と濃くなり、それに混じって家畜や肥料の匂いもする。ベリーズのイミグレを通って、このグアテマラのイミグレに到着する、ほんの50メートルほどの間に、まるで東南アジアの田舎に来たような錯覚に陥るくらい、空気が変わった。
あらら?荷物検査は?と思ったが、入国手続きは、建物に入ることもなく、ガラス張りの窓口を介して、建物の中にいる係官とやりとりする。「それでは、グアテマラ入国税お一人さまQ10(US$1.32)を支払ってください。」と言われ、2人分のQ20を払うと、パスポートに入国のスタンプを押してくれる。以上で終了である。
他の人の話によると、この入国税なんてもんは存在しないそうだ。ある人は、入国のスタンプさえ押してもらえばこっちのものだというので、スタンプを押してもらってパスポートを返却してもらったら、支払わずにさっさと通り抜けたそうだ。また、ある人はごねたために、パスポートに入国スタンプを押してもらえず、結局険悪な雰囲気の中、しぶしぶ支払ったという話も聞いた。どうやって切り抜けるかはその人次第だが、我々としては、このくらいの金額は支払ってしまって、問題なく抜けたいという主義だ。
荷物の検査も質問もない。爆弾でも槍でも麻薬でも、この分なら何でも入ってしまう。おいおい。ガイドブックに掲載されていたが、過去の歴史の経緯から、グアテマラは、ベリーズをいまだに自国の領土だと主張して、グアテマラ内で発行される国内地図にはベリーズも含まれていると書いてあった。だから、荷物検査もないのか?といっても、国際的にはベリーズは英国領土から独立した国であるし、矛盾を抱えながら、この入国管理事務所は存在することになる。ここで働いている人が、「俺の仕事って、何だか、わけわかんない」と思いながら働いているとしたら、日々の欲求不満を、賄賂取りで晴らしているのかもしれない。そんなこといっても、こちらには全く関係のない話なのだが。
さて、グアテマラの入国手続きも無事に終わり、自分たちが乗ってきたバスを探すのだが、見つからない。同じバスに乗っていた白人カップルがいたので、近づいていくと、何と日本語で事情を説明してくれた(彼らについては、旅先で出合った人People-グアテマラ)。バスは、先ほどのタイヤのパンクで、バスはタイヤ交換に行ってしまったらしい。このカップルと楽しくおしゃべりして時間を過ごしていたので、あまり苦にならなかったが、小一時間後にやっとバスが戻ってきた。
グアテマラに入った途端に道路がアスファルトではなくなった。砂利道をほこりまみれになりながら、ガタガタとバスが走っていく。いやぁ、グアテマラ中全部こんな調子だったら、かなり厳しいなぁと思っていたが、こうした道は国境付近のみで、間もなく道はアスファルトに戻った。ベリーズは畑の風景が多かったが、グアテマラは鬱蒼とした森や草原が続く。国境から1時間半で目的地のフローレスに到着した。
フローレスに到着する少し手前で、2人の現地人がバスに乗り込んできた。この2人は観光案内だと称して、乗客一人一人にフローレスの次にどの都市にどのように移動するのか、移動手段はもう決めてあるのかどうかを尋ねてまわった。どうみても、トラベル・エージェントの営業だ。信用できるかどうかもわからないので、適当に返答しておいたのだが、結局、巧妙な営業方法のこのトラベル・エージェントに申し込むことになった。
彼らの巧妙な方法のまず一番目のしかけは、バス内での営業だったが、ここでチケット購入を決める人はいない。営業の第二弾はバスを降りた直後。バスはフローレス島手前の、サンタ・エレーナ地区に到着する。ここでは、タクシー運転手が待ち構えていて呼び込みが激しい。と、先ほどのトラベル・エージェントが「ささ、皆様、こちらに"無料の"ミニバスをご用意しております。フローレス島まではの送迎は、皆様が購入したリニア・ドラダ社のチケットに含まれておりますので、こちらのバスへどうぞ」と誘う。当然、バスに乗っていた全員が、この旅行代理店の提供するミニバスに乗った。因みにこの旅行代理店とリニア・ドラダ社は関係ないと思われる。バスのチケットに無料の送迎が含まれているのではなく、この無料送迎は旅行代理店の営業の一環なのだ。そして、ミニバスの中で2回目の営業が始まる。私の隣には、30代半ばの前歯が治療して金歯になってしまった男性が座って、熱心に営業する。前歯が金歯だと、発展途上国の証のように見えて、物凄く胡散臭い。申し訳ないが、その前歯じゃなければ、もっと信用度が増すのに、前歯ってのは意外に人の印象を大きく左右するんだなぁ、そういえば、かつて日本人も、金歯の前歯の人がいて、その頃の欧米人から見たら、本当に胡散臭く、未開発の国に見えていたことだろうなぁ、それにしても日本はよく発展をとげたものだ、もう金歯が前歯の人なんていないもんねぇ。なんて説明はそっちのけで、すーっと前歯を見ていた。
ミニバスは、フローレス島内の旅行代理店オフィスに直行する。我々は、フローレスの次は2日後の朝便でグアテマラ・シティへ飛行機で行くことを予定していると告げると、どこやらに電話して、その便はあと4席しか空き席がないと告げられた。これは全くの嘘だった。2日後に乗った飛行機は、半数以上が空き席だったからだ。しかし、その旅行代理店のオフィスの向かいに、宿泊しようと思っていたホテルがあったので、エアチケットの確認をしてもらっている間に、ホテルに空室を聞いたら、今日はもう満室だと言われた直後だったので、もしかしたら飛行機もそのような状態かもしれないと、とっさに判断した。又、金額を聞くと、一人US$90(税込)で、ガイドブックに記載されている金額がUS$70〜US$90だったので、そんなに法外でもなかったし、予約をすることにした。
しかし、お金がない。するとエージェントの人間は、フローレス島を出てサンタ・エレーナ地区のATMまで車で連れて行ってくれた。ATMからお金を引き出し、飛行機代金を支払うと、今度はホテル探しだ。最初にあてにしていたホテルが満室だったので、第二候補のホテルに行ってもらった。ここには空き室があったので、ここでやっと本日の移動が終了した。
このトラベル・エージェントに申し込んでよかったのか?という点だが、我々のように巨大な荷物を抱えているものにとっては、良くもないが、そんなにひどくもなかったという結論になる。多少割高なエアチケットだったかもしれないし、前歯が金歯の人や、その上司で愛想ばかり良くて、信用ならん目つきの男しかいないので、飛行場でボーディングチケットを手にする瞬間まで、本当にだまされていないか不安だったが、歩いていくと少し距離のあるATMまで車で送迎してもらえたし、車でホテルを探しまわってもらえたという点がアドバンテージが大きい。
もし、エージェントのオフィスまで無料で行っても、その後、ホテルまで荷物を引きずっていくのと、ATMまでまたタクシーや徒歩で行くのを考えると疲れる。
またエージェントの無料送迎ミニバスではなく、タクシーで直接ホテルに行ったとしても、ホテルを2軒まわったりするとタクシー運転手は法外なタクシー料金を請求してきた可能性もある。そして、この場合もATMに自力で行かなくてはならないという手間がかかる。
そのように考えると、エージェントの営業サービスにのってしまって楽だったので、悪くなかったなぁという結論。荷物の量、体力、金銭感覚によって、この結論は変わってくると思う。
|
|
|
|
|
|