夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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2007.01.27
アフリカ準備と夜の催し

エジプト:カイロ

 2月1日のナイロビ行きに向けて、俄然、気持ちが忙しくなってきた。

 ロンリープラネットのアフリカ版を買って熟読し、アモーレ塾に加入して過去の情報を読みまくって必要な部分をメモし、ルートの研究と訪ねる都市と見所のピックアップは昨年中に終了していた。

 あ、アモーレ塾っていうのはスルタンホテルに長期宿泊している丸山さんが主催しているのだが、日本人宿の財産である情報ノートの破損や盗難が相次ぐのに心を痛めた丸山さんが、アモーレ塾と名づけて情報の一括管理を行っているのだった。現在、この情報を見たい人は丸山さんに言って、アモーレ塾に加入する必要がある。といっても無料だし、他の日本人宿の情報ノートを見るのと何ら変わりない。アフリカの情報は豊富で、最近のものだけでも目を通すのに4時間もかかった。

 各種予防接種、黄熱病とA型肝炎と破傷風は日本で終了。カイロで新たに腸チフスと狂犬病、終了。腸チフスは2週間あけて2回。狂犬病は3回で1週間後と3週間後だったので、狂犬病の2回目に腸チフスの1回目も同じ日に受けたのだった

 予防接種が終了した時に、先生に何か注意事項はありますかと尋ねた時に、激しい運動はさけてくださいと言われたのだが、風呂に入るな、酒を飲むなとは言われなかった。日本で予防接種した時は、必ずこういわれたのだが、そもそもシャワーしか浴びないし、イスラムだから酒飲まないし、言う必要がなかったのだろう。言われないといいのかなぁって思っちゃうのがアホな人間。

。腸チフスの1回目の時、何を考えていたのか、帰ってから夜にビールを飲んだのが良くなかった。体がぐったりとだるくなって、夜中に恐らく熱が出たのだろう。朝になるとびっしょりと汗をかいていた。それから数日間は風邪のような症状が続き、内心、おかしな事になったらどーしようーと焦っていた。ま、そんな症状も徐々に治ってホッとしたのだったが。

 同じ頃に腸チフスの予防接種を受けた自転車バックパッカー(チャリダー)のハルさんも、風邪気味だったところに腸チフスを入れたせいか風邪が悪化して、数日かなり体調が悪かったそうだ。後日3人で、「腸チフス予防接種を侮ってはいけない」としみじみ語り合ったのだった。

 それからハンハリーリという土産物と日用品の店がうんじゃりと並ぶ一角にいって蚊帳を調達。(ハンハリーリについては「Sketchハンハリーリに蚊帳を探しに」参照)

 防犯対策としては中国製の頑丈な南京錠を買い足したのだが、これに飽き足らずナンバーロックのついた南京錠も買い足した。これが買える店はヒルトン(有名ホテルとは何の関係もない)という雑貨店だが詳しい場所はスルタンホテルの皆が見られる情報ノートに記載しておいた。

 照明関連としては、どこにでも売っている懐中電灯を大小2本。ヘッドライトはナイル川に浮かぶ中州の中にあるアルファー・スーパーで見つけた。これは見っけもんだと思って買ったのだが、中国製で豆電球が一個なので暗くってしょうがない。ケニアでサファリをしている時に、このヘッドライトを付けて、夫が外の蛇口で手を洗っていたら、チェコ人が強烈な光を放つ発光ダイオードの最新版ヘッドライトを付けて近寄ってきた。その光に負けて自分の手元が真っ暗。気持ちも真っ暗になったと、へこんでテントに戻ってきた。使えない。哀しみのヘッドライトだ。ま、300円くらいだからね。実はケニアのナイロビのナクマット・ライフスタイルという大型スーパーで最新版ヘッドライトを発見したのだが、12000円くらいしていたので断念した。日本で買うのが安いのだろう。

 防虫スプレーOffは買っておいてよかった。ケニアでは殺虫剤はあるのだが人間の肌に塗って防虫する類のものは見つからなかったのだ。蚊取り線香やアースマットはケニアで見つかった。

 薬としてはマラリアに効く薬としてカイロで購入したネフロキンは、アフリカでは既に蚊に抗体ができてしまって意味がない薬になっていると言われてがっくり。マラリアの薬は日進月歩。というか蚊も進化しているので、常に最新の情報を見てから薬を買わないと無駄になる。

 あと女性の問題として生理用品がある。アフリカと聞くとどんな品質なのか見当がつかなかったのでカイロで大量に購入したのだが、ナイロビの方がずっと進んだ製品が出回っていた。ちょっと失敗だ。

 とまぁ、アフリカの準備をカイロにいる間にゆるゆると進めていたのだが、ここに至ってあれがない、あれを買わねば。という話になった。

 夫はかねてから私たちには楽器が必要だと提案していた。軽くてコンパクトで練習しやすい楽器。オカリナは音域が狭すぎる、ハーモニカは息が苦しい、クラリネットは重いし難しい。で、最終候補に残ったのがソプラノ・リコーダーだった。カイロの日々も残りわずか。今日はリコーダーを買いに、アタバ市場の近くにある楽器街に行くことにしたのだった。

 ここには以前も行ったのだが、正月のことで閉まっている店も多かった。

 今日は平日なので店は通常通りに開店していた。相変わらず雑踏でカオスのアタバ市場の近くまで行き、楽器店の並ぶ通りに到着。

 お、開いてる、開いてる。前は見なかった伝統楽器の職人さんも楽器作りをしていたりして、なかなか面白い所だった。作成途中の楽器が置いてあるのは、公道だし。

 しかし、ここは伝統楽器を取り扱う店が多く、とてもリコーダーを扱っているようには見えない。それでも聞いてみると何軒かは奥の倉庫からリコーダーを出してきてくれた。エジプトでも小学生が吹いたりするのだろうか、中国製の粗末な造りのリコーダーは音程がずれているような気がしたので却下。

 珍しくクラリネットやオーボエ、金管楽器など西洋楽器をショーウィンドウに飾っている店を発見した。

 といってもこれらの西洋楽器は全て中古。目利きの人だったら案外掘り出し物があるのかもしれないが、素人の私たちは怖くて手が出せない領域だ。

 でも、この店でリコーダーを聞いてみると、何とヤマハのリコーダーを出してきた。他にも木製のアルトリコーダーもあったりして、かなり心が魅かれたが、とりあえずヤマハのソプラノリコーダーを2本買うことにした。一本EGP80(=US$13.65)と言われたのだが2本買うから1本EGP50(=US$8.53)にディスカウントしてよというと、店番の兄ちゃんはどこぞに電話して、オッケーと値下げしてくれた。本当の値段はいくらなんだろう。

 それはともかく、こんな伝統的な楽器の店で買い物したのが嬉しくて、二人で喜んで宿に戻ることにした。

 ケニアではなかなか忙しくてリコーダーに手をつけられなかったが、これを書いているモーリシャスでは、簡単な曲を楽譜におこして吹いたりし始めている。真剣に始めるとリコーダーもなかなか難しいものである。

 さて、シャリア・タラート・ハラブ通りSharia Talaat Harbに最近お気に入りのアイスクリーム屋がある。楽器街からの帰り道、ここでアイスを買ってご満悦。

 2スクープでEGP2.5(=US$0.42)は他と比べるとEGP0.5高いのだが、他の店よりもコクがあっておいしいのだ。店の名前は・・・。わからなーい。だってアラビア語でしか書いてないから。


 宿に戻ってからリコーダーをホテルスタッフに見せたら、なかなか人気だった。吹いてー、吹いてーとリクエストされて簡単な曲を吹いたら、掃除のおばちゃんも含めて、みんな無邪気に「いいねー、いいねー」と拍手してくれた。「じゃぁ、今度はホイットニーヒューストンのこの曲を吹いて」とか「映画タイタニックのテーマ曲を吹いて」とか言い始めて、無理無理というと、掃除のおばちゃんはエジプト特有の節回しの曲を「は〜、ナンチャラ、ナンチャラァァァ」みたいに唸って、「はい、これ吹いて」と言ってくる。ここまでくると、オチョクラレテイルのではないかと疑いも出始めるが、コノ人たちは本当に無邪気に期待しているらしい。「リコーダーはなかなか難しいのだ。今度会う時までに練習しておくから」と部屋に退散した。

 今夜はハンハリーリの近くの元隊商宿にスーフィー・ダンスを見に行くことにしていた。この催しは毎週水曜日と土曜日の夜8時半から行われており、無料で見ることができるのだそうだ。スーフィーとはイスラム神秘主義の一派で宗教なのだが、その中で踊られる旋舞が有名でその部分だけを切り取ってショートして見せてくれる催しが中東はじめイスラム世界の国ではいくつかあった。私たちはトルコで見ていたのでもういいと思っていたのだが、このカイロのダンスも良いので無料だしと誘ってくれる人がいたので行くことにしたのだった。

 ところが、到着してみると、ダンサーは海外公演に出かけてしまって2月20日まで戻ってこないのだといわれた。それを聞いて早くから並んでいた観光客の大半は帰ってしまったのだが、私たちは代わりに行われる演劇をちょっとのぞいてみようってことになった。

 もちろんアラビア語で、しかも演劇。しばらく見ていたらわかるかなぁ、想像がつくかなぁと思っていたのだが、オペラのように歌があるわけでもないし、次第に見ているのが辛い展開になってきた。

 次に幕が変わる時に帰りますと言うと、一緒に来ていた他の人も1人を除いて皆、帰るという。演劇は、この後、延々午後11時まで続いたそうだ。

 私たちは9時前に会場を離れ、タクシーに乗って9時には宿に到着していた。エジプトのタクシーのコツは、最初に値段を聞かないこと。カイロ市内ならばEGP2からEGP5で行ける。今晩はEGP3くらいだと思ったが4人も乗っていたのでEGP5(=US$0.85)を、車の降り際に運転手に渡すとニコニコと去っていった。最初に値段を聞くと3倍につりあげて言われるのがおちだ。

 こんな風にカイロの残り少ない一日が過ぎた。

 そうそう、この後、2月1日の出発直前に、大切なアフリカ準備を行った。それはドル現金作り。

 アフリカの様々な国ではビザが必要な場合があるのだが、米ドルでの支払いしか受け付けないという国が多い。また観光客しか乗らない船の支払いが米ドルのみだったりして、米ドルは何かと必要な通貨なのだった。

  私たちは、アフリカ準備の中で、どの国のどの場所でいくらくらいの米ドルが必要かを計算し、またどのような金種が必要なのかも金種ごとに枚数を割り出した。お釣りがないとか言って、お釣りを渡されない事も考えられるからだ。

 万一の場合でも、南アフリカまでたどりつけば米ドル現金を入手することができるそうなので、南アフリカまでに必要な米ドル現金プラス余裕分を計算してカイロで揃えることにした。ケニアのナイロビも大都市なので米ドルが入手できそうだが、ナイロビがとても危ない町だと聞いていたので、そんな所で大量の米ドルを換金して持ち歩くのが怖ろしかったし、各種手数料を考えてもエジプトの方が率がよいようなのでエジプトにしたのだった。

 有名なトーマスクックに行くと、パスポートを提示しろだの、午後に行ったのが悪かったのか金種は取り揃えられないなどと、言っている内容も不遜だったし、その言い方も不遜だった。二度と来ないもんねー。

 と、別の日の朝一番でアメックスに行くと、家は換金はやっていないと言われたが、エジプシャン・エクスチェンジEGYPTIAN EXCHANGEという店を紹介してくれたので、そこに行ってみた。

 パスポートの提示は求められないし、レートはトーマスクックよりもよかったし、金種はメモに渡した通りにバシッと出てきて、ものの5分もかからずに手続き終了。ここ、良かった。

 現金を作ったのは出発の前日。キャッシングをしてエジプト通貨を入手してそれを米ドル現金に換えたのだが、キャッシングをする場合は1日の引き出し限度額が決まっているので、金額によっては当日引き出して当日換金を予定しているとできない場合がある。限度額を超える場合は、2日前に1回目のキャッシング、1日前に2回目のキャッシング、そして当日に朝一番で換金屋に向かうという風に3日計画で行うのがスムーズだと思う。


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