夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
目次Today's imagesTravel sketch食の楽しみPeopleAccommo旅行費用
Excursion移動の記録旅先で住むとしたら更新履歴日誌問合せAbout usENGLISH
北米
アメリカ合衆国
メキシコ
中米
ベリーズ
グアテマラ
コスタリカ
南米
ペルー
ボリビア
アルゼンチン
チリ
ブラジル
ヨーロッパ
スペイン
フランス
オーストリア
ブルガリア
中東
トルコ
ヨルダン
北・東アフリカ
エジプト
ケニア
マダガスカル
タンザニア
ウガンダ
南アフリカ
マラウィ
モザンビーク
ボツワナ
ザンビア
 
メキシコ:グアナファト
2005.05.17 グアナファト
へスースさん

グアナファトの宿のオーナー。この日は、あまりにスペイン語ができない私たちに「私たちは、イダルゴ市場に行って、たくさんの物を買いました」という文章が言えるように、レッスンをしてくれた。お陰で、2人ともこの文章は完璧に言えるようになり、この日は、顔を合わせる度に復唱を求められた。写真は、「さぁ、たけし、言ってごらん」と肩をつかんで迫っている図。夫が言えると「ほほー、素晴らしい、君の頭はコンピューター、コンピューター」と頭を指しながら満足そうだった。以前の職場で、とても記憶力の良い人がいて褒めたら、頭を指しながら「ま、長年の勘ピューター、勘ピューター」と言っていた場面を思い出してしまった。


2005.05.17 グアナファト
Pilar Villarさんと愛犬のポーク

宿探しをするために、街中を歩き回っている時に出会った、ホテルのオーナー。そもそもメキシコシティーで仕事をしていたのだが、都会の喧騒に疲れ、
旦那さんと2人、一念発起してグアナファトの古い邸宅を5年前に購入。改築をして、今はHotel Antiguo Vaporというホテルを営んでいる。
Hotel Antiguo Vapor
http://www.hotelavapor.com


 中を見せてもらったが、古い造りはそのままに、その良さを損なわないセンスあるインテリアが置いてあった。残念ながら値段が合わないので断ったが、別の人を紹介してくれるなど、非常に協力的だった。(詳しくは「グアナファトでの宿探し」にて)

 話していくうちに、メキシコシティーの日本大使館で働いていた経験があるということがわかった。だから、日本人には親近感を持っていて協力的してくれたのだという。下の写真は人懐っこい愛犬のポーク。

 このホテルを通りかかる度に、ちょっと訪ねては挨拶を交わしていたが、Pilarさんもポークも、「アッデランテ〜(お入りになって)」といつも大歓迎で迎えてくれた。「住む」というには短い滞在ではあるが、こうして通りがかりに立ち寄れる人ができると、「ここに住んでいるんだなぁ」という実感がわいてくる。また、そういう気分を味あわせてくれる人がこの街にいることが、この街の魅力にもなっている。

2005.05.19 グアナファト
アンさん

同じ宿に泊まっていたカナダ人女性のアンは、あの「赤毛のアン」のグリーンゲイブルスの近くから来たという。日本の「赤毛のアン」人気にはびっくりするという話から、旅に対する考えや宿に関する考え方で意見が一致し、出会った夜は、ワインを飲みながら2時間ほどもしゃべってしまった。

アンさんは、旦那さんの仕事の関係で、今までに世界の様々な地域に住んだ経験があるそうだ。5人の子供を育て上げ、一人になった時、残りの人生を旅行して色々と見て回ろうと決意し、以来、家を持たずに世界中を旅行して、ノマディック(遊牧民的な、定住しない)な生活を続けているという。夫が、なぜそうした生活をしようと思ったのかと尋ねると、自分は体も悪くない、子供たちも育った、気になるゴルフ会員権も持っていないし、友達とはメールで交流できる。そもそも旅行が好きだ、収入としては年金とアパートの賃貸収入が入ってくるということで、何も自分を妨げるものがないので、旅行に出ることにしたと言う。

 旅行をしていると、言葉や生活習慣が違っても、人間の基本的感情には違いがないということを実感するという。こうした認識があると、世界のどこにでも住めるという気持になるんだなぁ。また、一般的なホテルに泊まるのではなく、こうして宿泊者同士がコミュニケーションできるような宿に好んで宿泊しているのだという。この点でも、我々とも意見が一致している。

 現在72歳。日本人から見たら、高齢で世界を回るのは危険なのではないかと思われる年齢だろう。しかし、何にも囚われることなく、悠々と世界を旅しているアンさんに出会って、我々は勇気付けられる思いがした。と同時に、日本人ももっと自由に世界を旅行する人生を選択しても良いのではないかと思った。

 ここの所メキシコが長かったアンさんが、今、恋しく思うのは「緑の芝生」だそうだ。


2005.05.20 グアナファト
Akira Nagashima 教授

エストゥディアンティーナEstudiantinaと呼ばれるグアナファト名物の楽団を見物していた時に出会った(その時の模様は旅のスケッチ「エストゥディアンティーナと過ごした夜」にて)。

 ナガシマ先生は、グアナファト大学で禅の講座を持って10年になるという。

 そもそも1967年、メキシコオリンピックの前の年に空手の先生としてグアナファトに来たのがメキシコとの出会いだったそうだ。空手の先生として10年くらいメキシコで教えて、当時6000人くらいの教え子さんがいたそうだ。その教え子たちが育って、現在グアナファト近郊の250の道場で空手教室を開いているという。その後、先生は渡米していたが、ふとした事情からお坊さんになることになった。何年かアメリカでお坊さん修行をされていたのだが、やはり本家本元で修行すべきだと、日本の永平寺で本格的に修行。そして、かつて空手の先生として住んでいたグアナファトに、今後は禅の教授として戻って来られたそうだ。

 聞けば聞くほど面白い人生の展開に、ついつい色々と質問してしまったが、どの質問にも快く答えてくれた。

 音楽が始まってしまったので、お話はそこまでで別れた。アメリカでお坊さんになってしまった「ふとした事情」についてはまだ聞いていない。気になるなぁ。


2005.05.23 グアナファト
Dorannaさん

同宿のイタリア人。ベネチア近くの
小さな村の出身だそうだ。現在は、メキシコのカンクンの南、プラヤ・デル・カルメンに住んでいて、そこからバケーションで来たということだった。

 そもそもスキューバダイビングが好きな彼女は、プラヤ・デル・カルメンで、仕事の合間にスキューバ三昧の日々を過ごしているそうだが、「たまには山も見たい」と思い立ち、ロンリープラネットのイタリア語版を広げたら、コアウイラ州にうってつけの砂漠の写真が載っていた。サボテンがポツポツとしか生えていない砂漠の高原にある人口900人の村。「ここが呼んでいる」と感じた彼女は、トレッキングできるようにトレーニングをして、ここグアナファトに立ち寄ってから、砂漠の高原の村を目指すそうだ。

 私たちがおしゃべりしていたテラスからも、左手に切り立った岩山がいくつか見えているのだが、彼女は昨日、その一つをトレッキングしてきたという。おお!人が上れる山だなんて、思いもしなかったのでビックリした。

 彼女は美容師歴15年。小さくて保守的な村で一生を過ごすの性に合わないと思い、はさみ一丁さらしに巻いて(一丁かどうかは定かではないが)、世界を放浪しながら髪を切り続けている。今までには、中国、香港、台湾、エジプト、フランス、ドイツ、チュニジアなどにいたそうだ。メキシコのプラヤ・デル・カルメンでは、旅行会社でアルバイトをしなが、本業の方の固定客を増やしていき、今は美容1本で生計を立てているそうだ。お客様のところに出向いて仕事をするので、店舗保持にかかる費用がないため、他の美容師さんよりも安い価格設定で競争力をつけていると言っていた。その生活力、その自由奔放さが、彼女の活き活きとしたしゃべりっぷりにも出ていて、話していて愉快だった。

 さすがに旅行会社にいただけあって、カンクン地域の情報に詳しくて、いろいろと教えてもらった。いやー、楽しい夜だった。翌朝早く、私たちの下の階の部屋の彼女の部屋は、ドアが開け放たれて、もう出て行ってしまっていた。この記事を書いているころは、砂漠をトレッキングしているかもしれない。


2005.05.25 グアナファト
アメリカ人2人組

25日の昼間、宿を見に来ていたアメリカ人の2人にテラス出会った。フロリダから旅行で来ているということで、グアナファトは1泊だけするという。この宿にタクシーで来る方法や、近辺のレストラン情報などを教えてあげて別れた。

どうみてもヒルトンやシェラトンで見るクラスの人たちなので、ここには泊まることはないだろうと思っていたら、夜になって又テラスにあがってきたので驚いた。「昼間紹介してくれたレストランに行ってきたよ。なかなか人気の店で20分も待ってしまった、でもおいしかったねぇ」と言いながら、私たちのテーブルに参入。

 彼らは、2人とも退職してフロリダに暮している仲間だそうだ。ブログでも書いたが、フロリダの彼らが住む地域には、ゴルフ場を中心として800世帯をゲートで取り囲む高級住宅コロニーが200箇所くらいあるそうだ。彼らもその一つに家を持っているということで、一人はお医者さん、一人は会社の社長だったそうだ。年金と今までの資産で、3日に一度はゴルフをプレーする、悠々自適の生活を送っているようだ。

 シェラトン・ヒルトンタイプに見えるのも、はずれではなかった。しかし、今回の旅行では、リーズナブルで人と触れ合えるような宿に宿泊していこうという趣向のようで、そのためか2人の奥さん達は旅行に行かず、旦那さんたちだけでの旅行となったそうだ。お金を持っていても、こうした宿に宿泊して旅を楽しんでいる、そのことが、より彼らを裕福に余裕のある人に見せている気がする。

 翌日の午後、街中で彼らにばったり会った。「これからツアーに参加するんだ」とお医者さんの方が言った。一瞬、60歳を超えている彼らが、サマースクールに来ている少年のように思えた。


このサイトを友人に知らせる
目次About Us免責事項著作権とリンク
(c)2005-2006 海外生活実践研究会 All rights reserved