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ブラジル:サンパウロ(Brasil/Sao Paulo)
滞在期間2006年2月13日〜2月24日
左から、移民博物館で日曜日だけ運行される移民列車。東洋人街の象徴、大阪橋にかかる鳥居。
東洋人街の目抜き通りガウパオン・ブエノ通りは日本語の看板が並ぶ。セー広場の横にある
カテドラル・メトロポリターナ。 |
ブラジルひいては南米最大の近代都市といわれるサン・パウロは、地下鉄が走る大きな都市だそうだ。確かに、地下鉄の駅に降り立つと、どの駅で降りてもビルが立ち並び、映画館、銀行、数々の商店があり、他の南米の大都市と言われる所と比べても、抜きん出て規模が大きいことを実感する。
しかし、外国人としてこの都市を訪れた時、都市の規模の割には観光としての見所が意外に少ないことにもやや驚く。大胆に言ってしまうならば、ここでの面白みはブラジルに移民してきた人々の歴史に触れ、現代を生きる移民とその人たちが創りあげた生活空間に触れ合うことに尽きるのではないだろうか。
とくに地下鉄のリベルダージ駅を中心として、東洋人街と呼ばれる地域には、日本人、中国人、韓国人が多く集まり、日本人街としては世界最大と言われている。目抜き通りには日本語の看板が並び、カフェやレストランでは当たり前のように日本語が聞こえてくるのは、世界中でも珍しいことだろう。かつてここは日本人街と呼ばれていたそうだが、近年日本人の数が減り、かわりに中国人、韓国人が増えたことから東洋人街と呼ばれるようになったと聞いているが、それでも他の地域に比べたらずっと日本人の比率の多い所だ。
そんな町に滞在して、移民資料館や博物館に足を運び、宿の経営者や旅行代理店で働く人から移民についての話をたっぷりと聞くことで、サン・パウロという町、そしてブラジルという国を感じることができる。大きな希望を抱いて、こんな地球の反対側までやってきた日本人の話は、勇気と苦労のエピソードが詰まっている。そこから今の自分を見直すもよし、日本人について考えるもよし、心に響く体験ができるのではないだろうか。
今回の滞在では、ほとんどリベルダージの日本人移民の方が経営する宿にいて、夜も外に出なかったため、問題は起こらなかった。しかし、大都市にはありがちな盗難、強盗などの話もあると聞いている。初日に滞在したヘプブリカ広場付近は、昼間でも路上生活者がたむろしている所があり、決して油断できない雰囲気があった。後から、その辺りは治安が特に良くないとも聞いた。リベルダージは日本人が多いのでやや安心できるが、他の地域ではより気をひきしめる必要があるようだ。
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