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アルゼンチン:パタゴニア地方(Argentina/Patagonia)
滞在期間2005年12月20日〜2006年1月11日
左:バリローチェから行くトロナドール山、中:エル・カラファテのペリト・モレノ氷河、右:エル・チャルテンの
セロ・トーレ。 |
アルゼンチン側のパタゴニアの始まりであるバリローチェは、夏はトレッキングやハイキング、冬はスキーと、1年中を通して観光客で賑わう町である。
バリローチェはナウエル・ウアピ湖の湖畔に位置する。我々が訪れた季節は夏だったので、湖畔沿いにある山々を訪れたり、湖の周辺の可愛らしい町や村を訪れるのが、観光のメインとなっていた。町の中心部の観光案内所に行くと、バスの路線も記された詳しい地図がもらえるので、それを見ながら市バスで見て周ることもできるし、効率よく周るツアーも色々と出ていて、こなれた観光地である印象を持った。
宿はかなり数が多いが、ピークシーズン(1月)にはリーズナブルな価格の宿に予約なしで宿泊するのは非常に難しいようだ。1月にバリローチェにいた人に何人か会ったが、何軒も訪ねてやっと見つけたという話や、とうとう見つからなくて内装工事中の建物にこっそり泊めてもらったという話も聞いた。我々がいた12月から混み始めていたが、1月の状況ほどではなかった。
町中にはスーパー、ランドリー、インターネットカフェなど生活に必要な店は揃っている。ただし、1004のあるビルの2階のランドリーに出したら、生乾きのまま返してきて、1日たったら臭くなって全部自分で洗いなおさなければならなかったので、よくなかった。また、スーパーの牛肉はアルゼンチンでは珍しくあまりおいしくなかったのが残念だった。レストランも中華、パリジャーダ、イタリアンなどがあり、自炊も外食も問題なくできそうである。
夜になると、修学旅行生のような学生の団体が手をたたきながら行進するのがバリローチェの慣わしのようで、毎晩夜中まで通りは騒がしかった。その意味においては安全ともいえるかもしれない。
空港から町中に向うタクシーの中で、あまりにも何も無い殺伐とした風景に「パタゴニアに来た」という実感がつのる。
ところが一度町中に入ると、通りは新しくて洒落た店が立ち並び、思わず楽しくなる雰囲気の街並みである。エル・カラファテはペリト・モレノ氷河やウプサラ氷河などの氷河国立公園を観光する拠点となる町である。完璧なアウトドアとは少し異なり、ここを訪れる人の中には、ジャケットやスカートやハイヒールという服装の人もいて、パタゴニアにありながら、優雅な雰囲気も漂う。
町の規模は大きくないが、規模の割には大型スーパーが3軒もあり、自炊を想定した生活にはとても便利である。インターネット電話やインターネットカフェ屋も多くあり、通信手段にも問題ない。ただし、自前のPCをつなげるインターネットカフェはなかなかないので、訪ね歩く必要がある。
全体的にのんびりとした感じで、危険な要素は感じられなかった。
エル・カラファテからバスで5時間、200kmほど北に位置するエル・チャルテンは、フィッツ・ロイ山やセロ・トーレ山周辺の山や湖を縫うように作られたトレッキングを楽しむための拠点になる町である。いや、村という程の規模の所である。
この辺りは最近になって開発されたのだろうか、村の建物はほとんどが新しく、建設中の建物もたくさんあった。スーパーが1軒、パン屋さんが1軒、レストランは数件、インターネットは施設を持っているホステルが有料で外からのお客さんにも貸し出しているというような感じで、選択肢が豊富にあるわけではないが、一応一通りの設備は整っていた。
エル・チャルテンのメジャーな見所を巡るトレッキングを行おうと思ったら、異なるコースを2つ行く必要があるので、トレッキングだけで2日はかかるだろう。加えて、パタゴニア特有の変わりやすい天気を考えると、天気待ちの日、そして1日目の疲れた体を癒すために1日おくとすると、5日くらいのゆとりを持ってのぞむと、一般人レベルでも充分に楽しめるのではないだろうか。
安全面では、小さな村で観光客はトレッキング目的の人ばかりなので、健全な空気が漂っている。夜間も危険はないだろうが、翌日の体力を考えると、夜遊んでいる人は少なかったように思う。
かつては南アメリカ大陸の最南端の町として有名だった町である(現在はもっと南の小さな町が最南端となっている)。現在は、南極クルーズの出発地として有名で、ブエノス・アイレス他の都市から直行便の飛行機がどんどん飛んでいる。
ウシュアイアの見所としては、ここから南極に行く他に、ティエラ・デル・フエゴ国立公園や氷河を抱える山や機関車「世界の果て号」、ビーグル水道クルージングツアーなどがある。南極に行く人の中には、予約をせずにウシュアイアまで来て、ラストミニッツで最安値のツアーを見つけて参加する達人も少なくない。こうした場合、いつ出発になるかわからないので、出発まで間ができてしまった場合の暇つぶしとして、上に挙げたような観光地を巡るのも面白いかもしれない。
町中は、南極への大型客船を停泊させた港が目の前に広がり、目抜き通りには、旅行代理店、レストラン、土産物屋が軒を連ねて、なかなか華やいだ所である。大型スーパーもあるので、自炊しようと思う人にも不便ではない。
夜間は1歩も外にでなかったので様子がわからないが、昼間の感じでは、あまり危険な雰囲気はなかった。
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