夫婦2人で世界一周の旅に出発!現地から海外長期滞在の旅の様子をお伝えします。
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オーストリア:ウィーン(Austria/Wien)
滞在期間2006年6月28日〜9月12日、10月8日〜10日、10月12日〜13日
 

目の前を路面電車が走るオペラ座。街の中心にしてウィーンっ子の
心の支えともなっているこのオペラ座では、シーズン中世界的に
有名な歌手や指揮者が次々に演奏を行う。

 ウィーンはハプスブルク家のお膝元として栄えた街だ。しかし、ブルボン王朝から現在に至るまで繁栄を続けているパリと比べると、ウィーンはある時点で時が止まってしまったような感じのする所だった。日本でいったら京都の風情に似ている。また、街はあまり大きくなく観光だけなら2日もあれば名所を周ってしまえるだろう。

 だから「ウィーンに2ヶ月半滞在した」と言うと、一体何をしていたのか、退屈ではなかったかという質問によくあう。確かに観光という面だけから考えると退屈なのかもしれないが、ここは音楽の都。クラシック音楽にどっぷりと浸るには最適の場所である。

 我々が滞在したのは7月、8月、9月。この2ヶ月半の体験をもっていえるのは、もしウィーンに数ヶ月滞在するのなら7月及び8月をはさんだ数ヶ月にするのがよいのではないだろうかということだ。

 その理由として、3つの点があげられる。

 1つは気候。ウィーンの夏は短く、我々も今回10月に再度訪れた時に冬になってしまったかと思うくらいに気温がさがっていた。11月はウィーンで生まれ育ったオーストリア人でさえ憂鬱になるという霧がちの日々が続き、その後は長い冬に入ってしまうのだ。よほど寒さが気にならないという人でない限り、数ヶ月の滞在においては、温暖な気候は大きな要素になるだろう。反面、7月や8月はとびりき暑い日もあるものの、湿度が低いいわゆるヨーロッパの夏を楽しめ、ウィーンを拠点にして湖水地方や遠くはアルプスまでの小旅行も楽しめる。もちろん気候は個人の好みもあるだろうが、一般的にいって夏をはさんだ方が快適だといえるのではないだろうか。

 もう1つの理由は、クラシック音楽の楽しみである。ウィーンといえば、モーツァルトやヴェートーヴェンにゆかりのある地域を巡ると同時に、生の音楽に親しめるというのが最大の楽しみではないかと思う。

 その意味では、7月、8月はオペラやウィーンフィルハーモニーは夏休みでオフシーズンということになるので、生の演奏は観光客向けの学生を使ったエンターテーメント的なものが多くなるのであまり期待できない。そのかわり、市庁舎前に映画館で使うような大きなスクリーンが設置されて、毎晩、有名な演奏会やオペラやオペレッタのフィルムを上映している。この無料のコンサートは今までの珠玉の演奏から選ばれているだけあって、どれも素晴らしいクオリティーの演奏だった。7月中はあまり見に行かなかっが、8月はほぼ毎晩このコンサートにでかけ、クラシック音楽、特にオペラとオペレッタに対する造詣を深めることができた。

 6月や9月を絡めれば、このフィルムコンサートに加えて、生のオペラも見に行くことができる。生のオペラは常に歌手が万全の体調でのぞむわけではないので、珠玉の作品を集めたフィルムコンサートのように、毎晩必ず満足できるというわけではないし、しかもチケットは有料だ。毎晩生のオペラに行くのもいいが、7月と8月のフィルムコンサートと6月、9月の生のオペラを両方楽しむのが丁度いい、そんな感想を持った。

 最後の理由は宿探し。ウィーンには日本から音楽の勉強をしにきている学生がおり、夏休みの間(6月〜9月いっぱいまで)日本に帰省する可能性がある。その期間だけ、彼らの部屋を又貸ししてもらうことができるのだ。1年のうちに他に休暇の期間もあるだろうが、やはり一番長期の休みになる夏休みの帰省が多いため、この時期に部屋が見つかりやすいという点がある。もちろん数ヶ月用のサービスアパートはあるが、これら学生の部屋を借りるのに比べるとはるかに値段がはる。しかもルームシェアということになると、普段そこで生活している人々と触れ合うことができるのも、貴重な体験になるだろう。

 ウィーンの物価だが、同じ年の5月と6月をパリ郊外で過ごした場合と比べると、食材についてはあまり変わらない。パリ郊外の我々の借りた家の近くにカルフールがあり、かなり値段が安かったのが大きな理由だろうが、ウィーン市内のスーパーで買う限り肉は少し高め、野菜は少し安めだ。外食は地元の人が通うシュニッツェル屋などかなり安くておいしい店もあるが、観光客向けのレストランは一人予算3000円くらい必要な所も多い。

 住居費についてはかなり安くなった。パリ郊外の一軒家の1室を借りるルームシェアで2人でEUR700/月だったが、ウィーンの中心地ではEUR350/月と半額になった。

 移動コストについては、どのような過ごし方をするかによってあまりに多岐に渡るので割愛するが、ウィーン市内の全ての公共の交通機関が使える一ヶ月定期はEUR45だった。この定期で動ける範囲内で楽しむならかなり安上がりになるだろう。実際、それだけではもったいないので、ザルツブルグやグラーツやリンツなどにも足を伸ばすことになるだろうが。

 最後に治安について。8月の間毎晩のようにフィルムコンサートにでかけ、もどってくるのが夜中の11時や12時だった。路面電車を利用したが、確かにオペラ座前の地下通路には薬をやっている人も多くでていたが、他には危ない雰囲気はなく、比較的安全な街だと思われる。通常の警戒を怠らなければ問題は発生しないだろう。

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2枚で5EURのカツレツ。揚げたてがたまらない。
 今回(2006年)の「旅先で住むとしたら〜オーストリア」ではウィーンだけを作成し、短期で訪れたザルツブルグとグラーツはこのページに収めました。

 今後もっと長く滞在した時に、別ページを作りたいと思います。

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